あらすじ
会社社長の毒殺事件が発生。なぜか遺体のポケットにはライ麦が。それは恐るべき連続見立て殺人の端緒だった……名家で起きた三つの殺人事件。かつて仕込んだメイドを殺されたミス・マープルが正義の鉄槌を下す!/解説:霜月蒼
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Posted by ブクログ
終わり方、めちゃくちゃせつなくて良かった。
解説で「ミス・マープルは推理ができるただのおばあちゃんではなく、悪と戦うことに喜びを感じる正義のクライムファイターである」と言われているのがなんとなく理解できた。
以下、個人的な推理。
うぉおおマザーグース! まぁミスリードだろう。さすがにね。
マッケンジー夫人が聖書からルビーの名前を消していたことから、意に反することをしたんだろうな、ということでルビー=パーシー夫人は想像がつく。
ただパーシー夫人が犯人だと前提のミスリードとズレるのでパーシヴァルが犯人だろう……と思いきやパーシーは物理的に犯行が不可能らしい。
じゃあランスだな、と消去法でランス。
手法? わからんわからん! で終わり。
Posted by ブクログ
クリスティのミス・マープルシリーズ第六弾。全部で十二作の長編があり、ようやく半分。
実業家のレックスが毒殺される。そのポケットにはライ麦が入っていた。家族の中に犯人がいると疑い捜査を続ける警察だったが、第二の死体が発見され。。。
解説や書評にもあるとおり、マープルの印象をガラッと変える作品。というのも、これまでの五作は安楽椅子探偵の女性代表というイメージだったが、今作では怒りを持って事件に首を突っ込んでいく姿が描かれるから。出番自体はこれまで同様そこまで多くはないが…
事件は、いわゆる見立て殺人。トリック的にはそこまで大きくないが手堅い。何よりもラストの余韻が非常に良く、今のところマープルシリーズでは随一。おすすめ。
Posted by ブクログ
ミス・マープルシリーズ。
会社社長宅で起こった謎の連続殺人事件の真相に挑む物語。
関係者である家族をはじめ家政婦、執事、メイドたち使用人もみな殺人動機がありそうで、とにかく全員が胡散臭い。
事件の真相に関しては、想定外の人物が真犯人で驚いた。怪しい人物がたくさん登場してすっかり翻弄されてしまった。
最後のマープル宛の手紙には切なくなった。もっと早くマープルの元へ手紙が届いていればどうにかなっただろうか。マープルの怒りと悲しみがじわじわ伝わってきた。
そしてそんな怒り悲しみの次に起こるのは相反する感情"歓喜"。難解な事件の真相に辿り着けた喜びがマープルの体にみなぎる。それは探偵としての性なのか。最後の一文にゾクリとさせられた。面白かった。
単なる品の良い老婦人ではないマープルの姿がとても印象的な作品だった。
それにしても、マープルは何故事件が解決する前に一人帰郷してしまったのか。
今回、事件現場に登場するのもかなり遅かったし。ミス・マープルシリーズということを忘れそうになった。
Posted by ブクログ
社長が毒殺され、ポケットにはライ麦が…
そして殺人は続いてく。
ポケットにライ麦入ってて気付かないかな?ってのは置いといて。
穏やかなマープルの違った一面が見えた。
悲しみと安堵が同時にやってくる終わり方だった。
社長の義姉の毒舌が面白かった。
一緒に住んでる家族に向かって地獄の業火に焼かれればいいって(笑)
Posted by ブクログ
鉱山の話が出てきたあたりから、ワクワクが止まらなかった。犯人は人たらしの魅力的な人物だったので、この人が犯人だったら嫌だなーと思っていたら犯人だった。見立て殺人にした理由がちゃんとあるのって、案外珍しい。マープルの登場場面が少ないので、もっと前面に出てほしい!
Posted by ブクログ
初のミスマープルシリーズ。
すごく面白かった。ポアロシリーズはなんというか歌劇的というか戯曲的な感じがあるけども、それとはまた違った感じで、人間関係中心に焦点が当てられ穏やかな中で進んでいく感じがある。
最後の手紙が悲しくなった。
Posted by ブクログ
ある会社で人が殺され、周囲の人物に聞き取りを行っていくと、お家騒動が発端の事件であることが分かる話。
話中に何度か発生する事件は童話をもとに進められているものとみられ、題名のライ麦もその一環として死体のポケットに入れられることになる。
情報収集はニール警部、問題解決はミス・マープルが担当する2主人公制。
ミステリーだと解決役の方が良く書かれがちだが、的確な作業分担という感じだった。
登場人物が多く、同じことを何度も人物らに聞いていく地道な捜査が書かれ、だんだんと話が分かってきたり、人物間の話の食い違いで新しいことが発覚していく辺りが面白い。最後に送られてきた手紙がなかなか悲しい感じがした。
Posted by ブクログ
ミス・マープル シリーズ ⑥
「ポケットにライ麦を詰めて歌うは街の唄───」
会社で毒殺された社長のポケットにはライ麦が詰まっていた。
そして、マザーグースになぞられ連続殺人が起こる。被害者の一人であるメイドは以前ミス・マープルがしこみ、マープルのもとで働いていた。現場となる館にやってきたマープルの推理は。
それぞれにクセがある登場人物達の怪しさ。鉱山をめぐる過去の因縁。そして、マザーグースになぞられる殺人の不気味さ。
誰もが犯人のようで、誰もが違うような。事件に引き込まれました。
今回、犯人を言い当て、すべての謎を解き明かしたマープルが力強くかっこいい。特に最後!
そして、マープルに届いた手紙が哀れで切なかった。
「でも、ほら、素敵な人でしょう」
Posted by ブクログ
マープルシリーズの中でも間違いなく名前が上がる本作。
「でもマザーグースものか、馴染みないからな〜……」とあまり乗り気ではありませんでしたが、オススメされるのも納得。さすがの面白さでした!
投資信託会社の社長が毒殺され、いつも通り疑いがかかる親族たち。
それにしても、クリスティー作品を読むたびに「いい子だけど闇を抱えた長男、人に好かれる放蕩息子の次男、しっかりものの長女」というきょうだい構成は万国共通なのかなとしみじみ思います。私の兄たちがまさにそうなので……。
閑話休題。
今回はニール警部が捜査の指揮を取るということで、ミス・マープルの登場は中盤近くになってから。セント・メアリ・ミードからは遠く離れたお屋敷が舞台なので、うまく捜査に入れるか不安でしたが、そこはさすがの”おばあちゃん力”ですんなりと溶け込みます。コナン君と同じですね笑
肝心の謎解きの方は相変わらず誰も彼も怪しく見える手法で、犯人にもビックリでしたが、もっと衝撃だったのはラスト一文。
今回は育てたメイドが犠牲に……ということで事件に関わったミス・マープル。ただ、彼女を突き動かすのは正義感だけではないのだとまざまざ思い知らされました。
”何があったのか知りたい”そんな探究心の強さが、彼女をただのおばあちゃんではなく”ミス・マープル”ならしめているのですね。魅力的なのに少し怖い。そんな主人公に我々読者は惹かれてしまうんだろうなぁ。