【感想・ネタバレ】ペルシア帝国のレビュー

あらすじ

なぜイラン高原の辺境から、世界史上に輝く二つの帝国が生まれたのか?
ハカーマニシュ(アケメネス)朝とサーサーン朝、気鋭の研究者がその興亡を描く、世界史ファン待望の一冊!

ペルシア悲劇、ペルシア絨毯を生んだ、哀調を帯びた神秘的な桃源郷。
しかし、古代オリエント期のペルシアは、リアリズムの極致というべき世界だった!
急激な都市化、海のシルクロードの掌握がもたらす経済的繁栄。
西アジアからエジプトまで支配するに及んだ壮大な組織力と軍事力。
くりかえされる宮廷クーデターと兄弟間の殺戮……。
そしてリアリズムの塗料が剥げ落ちた時、古代ペルシアに衰亡が忍び寄る――。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

感心のない人には、★は低いかもしれませんが、古代オリエント世界を統一した帝国の話を、誰かまとめて書いてくれないかなとずっと思っていたので、個人的にはヒットです。

ギリシャ側の視点(主にヘロドトス)で描かれることが多いので、ペルシアそのものに焦点が当たっていることも珍しく貴重な研究の本と言えます。

巨大な官僚機構を備えた現実主義の国が、どうして、なぜこんな時代に出来たのか、本当に不思議でしょうがない。
その後に出来た、同じ“ペルシア地域に出来た国”は幻想的な雰囲気の神秘主義ですから、突然変異だったのか、古代のペルシア人とその後のペルシア人は、きっと違う民族なんだろうなと想像しました。


世界史の教科書では、アレキサンダー大王にダリウス3世が敗れたガウガメラの戦いしかテストにでないと思います(ダリウス1世は出るかな)けど、建国の父のキュロス2世とかかっこいいと思うんですけどね。

本書は古代ペルシア語表記のため、読むのに難渋しますが、個人的興味が満たされた本でした。

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2021年06月05日

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