あらすじ
ルネサンスはペストと経済危機からの再生だった!?
あのルノワールはフリーランス処世術の達人だった!?
人々の知恵と工夫が経済を動かし、
さまざまな困難を乗り越えてきた!
名画を通して学ぶ画期的な世界史入門。
登場するのは神父、軍人、商売人、国王、高級娼婦、画家に画商・・・
レオナルド・ダ・ヴィンチもナポレオンも!
有名無名の彼らが悩みながら奮闘し、
切り拓いてきた世界史の舞台裏へご案内します。
ナビゲーターは、講演などでひっぱりだこの人気公認会計士。
愛と情熱をもって縦横無尽に絵画と経済の関係を解説していきます。
名画に隠された経済再生のヒントもお見逃しなく!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
これはめちゃくちゃ面白い!!
絵画と言われると、難しくて敷居が高く思うけど、この筆者は天才なの?と思うくらいわかりやすい解説でスラスラ頭に入った。
世界史において美術はその時代を反映したり、経済に大きく関わったり、なるほどな情報盛りだくさんで全く飽きない。
読書メモのページがびっちり埋まった。
今まで美術館で名画の説明だけ読んでも難しくてあまりピンと来なかったけど、この本で紹介された絵は感慨を持って眺めることができそう。
カナレットの描くヴェネツィアの絵画をいつか観てみたいなと思った。
Posted by ブクログ
とても面白くてページをめくる
手が止まらなかった
読みやすいし ユーモアもある
要所要所に 絵画が載っているのも
素晴らしい
絵画の発展と当時の状況が
よく分かる。とても頭に入りやすい。
もっと知りたいと思う
枝葉を広げれば もっと深く知ることが
出来る
歴史や絵画が好きであれば
興味が尽きない1冊だと思う
入門書的な1冊
この著者に世界史を教わりたい程だ 笑
読み終えるのが残念だったので
さらに細かい内容のものを
お願いしたくなる
分厚さ、大歓迎だ
Posted by ブクログ
世界経済の視点から西洋絵画を読み解く
切り口が、とても斬新で、筆者の語り口が、
講談師のように面白く、分かりやすい言葉に
置き換えられ、楽しく世界史と西洋美術史を
同時に学ぶことができた良本。
油絵やキャンバスの誕生秘話
ルネッサンスは、実はペストからの再生。
宗教画は、中世のパワポ。
なぜ、アメリカ人は、印象派が好きなのか
等詳しく解説。
個人的には、
美術館に行って誰もが名画を観る事ができるようになったのは、ナポレオンがルーブルのお宝を
市民に一般公開したのが、はじまり。
またナポレオンの登場によって、
絵画が、王族や貴族、教会の私的所有物から、
市民の公共財となり、画商は、パトロンから
ビジネスマンになった変遷が面白い。
また、ゆっくり再読したい。
Posted by ブクログ
まるで海外旅行時に観光がてら美術館を案内されているかのような楽しい読書。絵画も複数掲載されており、文章と共に眼福を得る。で、それに纏わるエピソードを学びながら、結果、世界史に触れる事になる。
登場するのは、レオナルドダヴィンチ、ヤンファンエイク、ピーテルブリューゲル、レンブラントファンレイン、フランソワブーシェ、ジャンフランソワミレー、マネ、モネ、ルノワール、ウィリアムターナー、カナレット、ウィリアムホガース…
宗教画からキリスト教の歴史を学んだり、ルネサンスについて理解を深める。
例えば、黒死病(ペスト)による感染を恐れたベネツィアでは、船を40日間港に留め置き大丈夫であると確認するまでは船員を下船させなかった。この40日間は、後に検疫を意味する英語となる。また空気感染を恐れて部屋を区切る大きなタペストリーが流行した。風呂に入ると毛穴が開いて感染すると恐れた人々は入浴をしなくなり香水で体臭をごまかすようになる。風呂嫌いはその後もしばらく、ヨーロッパの伝統となった。
ペストが終わった後、銀行業を営むメディチ家がローマ協会と組んで、フィレンツェの再興を図る。ルネッサンスは、再生や復活という意味だが、古代ギリシャ、ローマ文化の再生であると同時に、イタリアがペストの不幸から再生した物語でもあったのだ ーという感じだ。
絵画は現代のパワーポイントのようだったと本書に書かれているが、識字率の低い時代には、確かに認知を共有する重要なツールだったのだろう。宗教やコマーシャルと親和性が高いという事がよく分かった気がする。
余談だが、名画は古く、著作権切れも多い。こうした絵画の商用利用にも、著者の賢さ(アイデア)が現れている気がした。
Posted by ブクログ
ルネサンスからはじまる西洋美術、絵画の歴史を辿るところは、一般的な美術史の本と共通していると思うけれど、
この本は、西洋美術において大きな動きのあった地域とメインとなる画家に焦点をおきつつ、さらにタイトルのとおり、その時代の経済史的な背景についても説明してくれるものになっている。
こう書くと、すごく堅苦しい本に思えるけれど、そんなことはなく、著者自身の感想や趣味もまじえつつ、フランクな語り口で、楽しく読める本になっている。
絵画というと、芸術、文化というイメージがあるが、この本では、それだけでない、画家のパトロンの変化や、商品、投資対象としての絵画のあり方など、絵画には経済的な側面もあるということが、言われてみれば当たり前のことなのだけれど、発見だった。
また、絵画や芸術は、高尚なものと遠ざけてしまってはもったいない、もっと身近にふれて、視野を広げてくれるものなんだなと思える本だった。
Posted by ブクログ
すき。
いろんなこと知れて面白いってなって、このあと他の芸術史の本を借りに行ったくらい良かった。元々世界史好きだから知ってる話とかもあるからこそもっと楽しめた。
Posted by ブクログ
タイトルと内容に不一致が見られる。
「気楽に学べる、ヨーロッパ絵画史」
でしょうね。
軽妙な語り口と、シンプルながら流れを押さえた、大変読みやすい本でした。
Posted by ブクログ
全編、非常に面白いです。良書中の良書です。2章からノンストップで一気に読みました。
興味を引く豆知識があり、心を揺さぶるストーリーと流れるような歴史の文脈があり、著者の深い観察と洞察があり、何も言うことがありません。知識や史実の紹介のみに終始した本とは一線を画しています。
Posted by ブクログ
タイトルのように経済と美術の関係についてはもちろん、その時代背景や、ルーベンス、モネ、など画家たちの性質についても触れられていて、美術史の流れを知るのに最高の1冊だと感じた。何度も何度も読み返して知識を定着させたいような本だった。
経済だけにとどまらない
非常に読みやすい。ただ、ときに軽すぎる文体は賛否が分かれるかも。
絵画という視点を通しての歴史講義が、これほどまでに面白いとは読む前には想像できなかった。
各国の国民性や時代による特色も判りやすいし、同時代同地域の画家でも方向性が分かれるなど興味深い内容であった。
好きな絵を描くか、人々に好まれる絵を描くかのスタンスの考察などは、国や時代・仕事を越えて、人間の真理を捉えていると思える。
最後に、日本のバブル期に関するエピソードは、日本人として悲しくなるが。
Posted by ブクログ
名画に隠された秘密(作者の人生や時代背景)を丁寧に、かつ笑いも沢山織り混ぜながら解説して下さります。読み終わる頃には、高校の世界史で暗記科目として覚えた知識が、点と点が繋がるように整理され、知らぬ間に世界史と会計史の基礎的な知識も身に付きます。
ヨーロッパへ旅行に行くたびに、パックツアーのスケジュールで、たった数時間で有名美術館をハシゴする行為が恥ずかしくなりました。事前に歴史・宗教を学んだうえで、時間をたっぷり取って訪問し、一枚一枚を眺め、画家と自分との対話を重ねてみたいですね。そんな「心が豊かになる旅行」を実現するための、収入と時間を手に入れるべく、人生を再設計します。
筆者の田中先生とは企業の研修を通して出会うことが出来ました。公認会計士のお仕事から、歴史、落語、美術、リベラルアーツと、年々テリトリーを広げていらっしゃる方です。お会いするたびに、若者顔負けのバイタリティーと学習意欲のオーラが伝わって来ます。今後も田中先生の活動に目が離せません。
Posted by ブクログ
想像以上の面白さ!絵が好きで詳しい人でも知らなかったようなエピソードを、その絵が描かれた当時の時代背景を踏まえながら教えてくれる一冊。
そして、コロナ以降に出版されたからか、それぞれの時代の画家や民衆が、何度も困難を乗り越えてきたエピソードが散りばめられていて、今を生きる私たちに勇気や希望まで与えてくれる一冊だった。
ぜひ続編や別のバージョンも出して欲しい!
この本を読むことで、それぞれの名画をより楽しんで鑑賞できるようになった気がする。
特にへぇーっ!と思ったポイント。
・中世のイタリア人はめちゃくちゃ几帳面でなんでも書類にしていた
・絵画の一般公開を始めたのはナポレオン
・質実剛健ぽいイメージのミレーはめちゃくちゃミーハー(出たばかりのカメラで自分の作品集を撮影)
・ルネサンスはペストを乗り越えた復活の象徴でもあった
・「金のために働く」か、「自分のやりたいように働く」か、その答えはルノワールに聞け(見る人を幸せにするために働く)
軽妙な語り口(イケてる男女を描かせたら天下一品の"モテ系"ルノワールと、山やリンゴばっかり描いてる"オタク系"セザンヌとか)も魅力の一つ。
笑えて知識が深まって元気になれる一冊✨
Posted by ブクログ
絵画が好きで、それぞれの絵や画家のことはなんとなく知った気にはなっていたけれど、時代の大きな流れや経済の動きが非常に分かりやすく書かれていて、これからの絵画鑑賞が更に楽しくなるであるろう一冊だった。
Posted by ブクログ
会計士という美術とは全くの異業種の著者。
だからこそ書ける視点です。著者のファンなのでこの書を手に取る。
コロナ禍であることを強く意識し、疫病とヨーロッパの歴史において
絵画と画家について、著者得意のストーリで新たな視点で展開されており、
いつの時代も、進化していくことが大事であることを得ました。
サブタイトルにもあるように、「勇気」を過去の歴史を名画と経済という
視点で画家をモデルロールとして描いており、
前向きになれる気持ちになれました!
Posted by ブクログ
ルネサンスがペストからの再生でもあったとは。今このタイミングで読むと我々のルネサンスはどこへ向かうのだろうと思ったり。絵画と歴史や経済を結びつけた話はあまり読んだことがなくて面白かった。
Posted by ブクログ
この著者の切り口は本当に面白い。
お金を絡ませることによって、今まで理解していた歴史とは違う観点で物事が繋がっていく。
そんな体験を一冊を通して実現してくれる。
とりあえず、カナレット、ディエゴリベラ、フリーダカーロの絵画は要チェックですね。
Posted by ブクログ
いやー,面白い本でした。経済と世界の絵画とのコラボがとても刺激的でした。このような視点で一冊の本を書ける人って,ちょっと変わり者ですね。少なくとも私にとっては,今までになかった視点を与えてくれました。しかもほんとに面白かった。「もっと読みたい」って思ったからね。
「経済と絵画との関連」と聞いて真っ先にわたしが予想したのは「絵の中に何か,経済に関することが描かれているのかも」ということだった。読んでみると,確かにそんな話もたくさんあった。考えてみれば,絵画作品そのものも商品の一つだし,今じゃ金持ちの投資先の一つだとも言えるのだから,経済と結びつくのは当たり前と言えば当たり前。画家という職業は一種の商売なのだから,経済に結びつくのは必然でもある。
自分らしさを追求したい…でも,そればかりじゃ絵が売れない。妥協も必要だけどやっぱりやりたいことはある…画家たちのこういうジレンマの中で,私たちを魅了する絵画が出来上がってきたのかと思うと,これまでちょっと近づきにくかった名作絵画がとても身近なものに感じてくる。
文体も柔らかく,すぐそばにいて語ってくれるような調子。著者の専門分野である経済の講演会も笑いありで楽しいらしい。ぜひ,ライブで聞いてみたいものだ。
Posted by ブクログ
絵画には当時の社会や経済までもが表れているということが、分かりやすく書いてある。
西洋絵画の見方を学ぶには入門編すぎるかもしれないが、興味をもつには十分ではないか。
Posted by ブクログ
とてもおもしろかった。
いまEテレでやってる3か月でマスターする世界史が面白くて毎週見てるんだけど、ちょうど新大陸発見して産業革命くらいまで来たんですよね、この番組も遊牧民とかイスラム社会とか視点を変えてみることで、へ~なるほどなとなるのがおもしろいです。
絵画を通して歴史を経済を学ぶのも、ヨーロッパの中世近代の勢力図やルネサンスやバロックロココ印象派などの趨勢も分かりやすい。
ばらばらの知識が立体的につながっていくのも気持ちがいい。
語り口調なのも読みやすい。良書。
Posted by ブクログ
田中先生の著書「会計の世界史」が面白かったので本作も購入。絵自体はたとえ知ってても作者のことはろくに知らないし、ましてやその頃の情勢なんて考えたこともなかったので、色々勉強になりましたし名画を見に行きたい意欲がマシマシになりました。まずは何かしらの美術展に行こうかな。
Posted by ブクログ
時代、国、経済状況、政治的なこと、いろいろな背景から絵の意味がよく見えるようになり視野が広がりました。
その絵だけみて説明を聞いてあまり理解できなくても、世界史の流れから見ると絵画はとても理解が深まります。
ここに出てくる絵画、現地に見に行ってみたいな。
田中さんの紹介と解説でもっと他の絵画のことも知りたい。
Posted by ブクログ
面白かった! わかりやすかった。
経済の流れと歴史と重ねて解読されているのであぁ、なるほどとさらに色々調べたくなった。そして全世界網羅してくれているのが素晴らしい。
たまに出てくる小話とか口語体すぎるのが気になったけど。
Posted by ブクログ
前著「会計の世界史」が面白かったので購入。
独特の軽快な語り口と適切な章立てにより、サクサクと読み進められる内容となっている。
「経済の世界史」と銘打っているものの美術史も絡んでいる。ロココ調や印象派など、聞いたことがあるようで思い出せない言葉についても、わかりやすい解説ですっと頭に入ってくる。知っていたことであっても、読み進めるたびに背景知識がより整理されていった。
「13歳のからのアート思考」とともに一読しておくと、より絵画を楽しめるようになると思う。
Posted by ブクログ
読みやすくて、わかりやすい。
もっと深く知りたくなります。
知的好奇心を刺激してくれるいい本です。
ヨーロッパの歴史や風俗をもっと学びたくなりました。
Posted by ブクログ
前提情報何も知らなくてもわかるし、さらにいろいろ知りたくなる。
地図と説明と絵がバランスよく、イメージしやすい。流れで理解できるので飽きずにサクサク読める
Posted by ブクログ
想像力を働かされる魑魅魍魎を含むのが絵画の醍醐味である。
複合文化の建築物Ⅳ
19世紀後半→機械の発達。身体が労働力としてではなく審美の対象となる→裸体は「美」によって価値付けされる。【裸体/自然⇨cultivate⇨culture(文化)】
WW1→身体の修正(整形技術の進歩)→美容整形の流行(1990~)
カラー写真、カメラの登場(オフセット印刷)→裸体市場のインフレ。→現代:イメージテクノロジーの圧力(身体イメージが容易にレタッチされる)
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【イメージテクノロジー+加工テクノロジーによる相乗作用】
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アルフレッド•ノーベル:ダイナマイトの発明(ノーベル賞資金源であり、破壊的な「文化」の一旦)
アントロポセン:人間の活動が自然に強い影響を与えた時代→純度100%の自然は存在せず、自然が文化と共存している状態が恒常的な自然である。(整形/タトゥー/メイク)
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究極のアントロポセン
身体の初期設定の変更(出産前の優生学的身体の操作•加工)→ポスト(hyper)ヒューマンの誕生
自然は常に加工された自然であり、身体は既に加工された身体である。
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Posted by ブクログ
会計の世界史を描いた田中さんの著者
非常に平易な文章で、世界史が苦手な人でも簡単に読める。
美術と経済の繋がりの深さや美術史の背景がとても納得感高く理解できた。
特にフランスとイギリスの関係性は美術を語る上では欠かせないもので、美術館にこの本を持って行きたいと思えた。
Posted by ブクログ
経済の世界史とあるが、別にそれに限定する必要はなかったのではないかと思う。普通に美術史だ。
経済の世界史かどうかはともかく、美術史としても内容がまとまっていて頭に入ってきやすい上、載っている絵画がフルカラーなので見ていて楽しい。
ツアーの体で文章で綴られているが、時々鼻につく感じはわざとなんだろうか…