あらすじ
洋菓子が美味しい喫茶店プリエールは、店主の兄・季と、元警官でパティシエ役の弟・智が切り盛りする隠れ家的お店だ。優秀な警官だった智を連れ戻そうと店に詰め掛けるのは、県警秘書室の直ちゃん。彼女が持ち込む未解決事件を、兄弟で捜査することになって――。4つの奇妙な殺人事件を、名探偵の兄弟の絆と甘いケーキが解決に導く。ほろ苦く切ない傑作ミステリー。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
第3話までと第4話でガラッと印象も評価も変わった作品でした。第3話までは布石といってもいいかもしれない。そう考えると短編ではなくひとつの話だったのかな。直ちゃんの描き方に如実に現れてました。続編はどの辺りを突いてくるのか楽しみです。既に布石もたくさんあったように思いますしね。個人的には直ちゃんのスピンオフ作品も是非読んでみたいところ。かなり面白いと思うけど。
Posted by ブクログ
警部を辞めた弟と一緒に実家のカフェを経営している季(みのる)。優秀だった弟の智の元へ難事件を持ってくる県警秘書室の直ちゃん。彼女のペースにのせられ季は事件を解決するために動くのですが ―― 。
スフレやタルトタタン、モンブランなど美味しそうなスイーツがでてきて読んでいて楽しいです。
ただイケメンが事件を解決するのにそそられないというか、本書のテンポにのれないというか、イマイチでした。
でも最後の話はとても心に残りました。
どうして加害者だけが許されるんですか?
どうして加害者だけ言い訳をする権利がもらえて、やり直すチャンスがもらえて、死刑になる時だって、苦痛の少ない方法を選んでもらえるんですか?
殺された人の命は、殺した人の命より軽いって言うんですか?
彼女の言葉に「許さなくていい」と言った智。
許さなくていいけど殺して良かったにはならないんじゃないかとモヤモヤしました。
殺された人にだって同じように家族がいるのだから。
Posted by ブクログ
兄弟キャラを全面に押してくる割にはイマイチ印象が薄い。なんなら、脇役の直ちゃんの方が個性的でちょっと裏がありそうで興味をそそる。
あまり抑揚のない物語展開で正直装丁に煽られたなぁという感じです。
が、ひとつこころに響いたのは的場さんの言葉。加害者が言い訳するチャンスをもらえ、許されるチャンスをもらえるのかってところ。同じように感じていたからこそその部分にはとても同意できた。
Posted by ブクログ
最初から最後まで理不尽な気持ちが付きまとう。最初は退職が受理されていない事の理不尽さ。それからは事件にまつわるいろいろな出来事だとか。莉子は急に仲間みたいに出演し始めたから違和感あるなぁと思ってたけどまさかそこまでやる?って感じ。空き家になった葛西宅、さすがに普通だったらそのまま出て行きはしないんじゃない?というのは読んでて感じた違和感。