【感想・ネタバレ】邪悪に堕ちたGAFA ビッグテックは素晴らしい理念と私たちを裏切ったのレビュー

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Posted by ブクログ

かつては光り輝く新星とみられたIT企業が、いかにして巨大化し、膨大な力を得たのか、その弊害と対策まで網羅した本になっています。
こういう本は得てして反トランプの意見ばかりということもありますけど、この本は民主党政権時代の問題も書かれています。
同時にデータやプライバシーに対する姿勢でなぜGAFAを規制しようという意見が出てきているのかもよくわかります。
非テクノロジー産業にテクノロジーが浸透したことにより人の仕事に技術が取って代わりつつあるのを見ると、「現代経済学の直感的方法」で資本主義の問題点として「縮退」という概念が説明されていた点と重複していて、2020年代どうするのか対処が必要になるでしょう。
本を読み終わった後、マイクロソフトがほとんど出てこないの見て、うまく立ち回ってるんだなという印象を持ちました

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2020年11月23日

Posted by ブクログ

 最近読んだ本の中で最も印象に残る一冊。特に第13章「新たな世界大戦」は説得力がある。二面市場という言葉があるが、実は二面ではない。二面市場のうち、プラットフォームと利用者の関係はデータという原料を調達する側と供給する側の関係に過ぎない。しかも、情報提供の対価として無料サービスが提供されているが、情報獲得のメリットは価格ゼロを上回り、プラスαの価値を創出している(取引価格は利用者から見てマイナス)。また、企業とプラットフォームの関係が市場として成立しているのだと考えられる。しかも、プラットフォームが企業に提供するデータは非公開のアルゴリズムによって調整されており、情報の非対称性が大きく、プラットフォーム側に超過利潤を生み出すメカニズムになっている。プラットフォームがもつ様々な課題を具体的に論じた好著。お勧め。

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2020年11月05日

Posted by ブクログ

GAFAのことを知ろうと手にとった。

英語の著書を和訳した感じがあって、また分量も多くだらだらした印象を受けた。ただアメリカ圏からの切り口だったため違った観点からGAFAをみることができたのは良かった。

特徴としては
・GAFAといいつつ、ほとんどはgoogle、face bookへの警鐘
・2016年のトランプ選挙がたびたび課題としてあがっている
・データこそが原油より高い価値がある主張
・そのデータを独占するgoogle、facebookに嫌悪をあらわしている

はやりアメリカという国の主張は忖度なくストレートな印象だった

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2021年11月01日

Posted by ブクログ

今日、GAFA は圧倒的な力を背景に、個人や社会、国家に影響を及ぼしている。その弊害とは?巨大IT企業(ビッグテック)の「負の側面」を暴く書籍。

ビッグテックは、とめどなく力を増している。その一方で、民主主義はどんどん不安定になっている。
・2018年までにグーグルとフェイスブックがインターネットの広告市場の60%を占めた。結果、民主主義にとって重要な、信頼できる情報を提供する新聞や雑誌は力を失った。
・ビッグテックはアメリカ国内で、顔認証技術を警察に売るなど、州や国と共に、監視国家もどきをつくりつつある。

ビッグテックは、自分たちにとって有利な組織を支援している。例えば、民主党と共和党の両方に資金援助を行っている。また、学術界でも、ハイテク関係の研究のスポンサーを務め、その見返りに、学者から都合のいいコメントを求めている。

ビッグテックは、ネットワークの力で市場を支配しているが、独占企業として問題視されない。それは、「価格をつり上げない限り、市場を支配する企業でも独占にはあたらない」との考え方が、法的に支持されているからだ。つまり、彼らのビジネスモデルは価格を上げる必要がないため、独占企業にはあたらない。

ビッグテックは、多くの富を生み出しているが、時価総額に比してわずかな雇用機会しか生み出していない。むしろ、雇用機会を破壊している。

ビッグテックの製品やサービスは、依存症を引き起こす。それらは、ユーザーの利用時間が長引くように“デザイン”されている。そのテクロノジーは、人と社会の関係を変え、生産性を損ない、子供たちの脳に悪影響を与える恐れがある。

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2021年09月20日

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