あらすじ
24歳でアプレッソ(現・セゾン情報システムズ)社長、そしてわずか43歳でクレディセゾン常務執行役員CTO。本書は、「プログラマー×ITベンチャー社長×大企業CTO」という異色の経歴を持つ小野和俊氏の処女作です。
ITベンチャーの代表を10年以上務め、現在は老舗金融企業のCTO。小野氏は、この2つのキャリアを通して、それぞれがどんな特徴を持ち、そこで働く人がどんなことに悩み、どんな風に仕事をしているのかを見てきました。その中で、ベンチャーにも大企業にも共通する「仕事の合理化のポイント」と「無駄」を見出します。
本書は、具体的なエピソードを交えながら、仕事の無駄を排除し、生産性を高めるための「仕事の進め方・考え方」を解説するものです。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
私が人生で唯一3回読んだ本。おそらく今後4回、5回と読むことになるだろう。面白い。(社内改革時に)「肩の力を抜いてゆったりと構え、異なる他者を認める」(93頁)とあるが、本書はまさにこの姿勢が軸になっていると考える。プログラマー、ベンチャー経営者、大企業経営者を経験した著者だからこそ、心の底から言える言葉なのだろう。
Posted by ブクログ
エッセイの中に心に残る言葉がある。
若い技術者は、最新の技術を習得してラストマンになるのが最初の成功の秘訣。
でもハンマーと釘の世界は落とし穴がある。
ベンチャーは、谷を埋めるな、山をつくれ。
美人は人に見られて綺麗になる。
プログラマも自分のソースコードを見られて生産性が上がる。
繰り返し処理、繰り返し作業を攻略して、効率化せよ。
プログラムのチューニングも業務の効率化も同じ。
シリコンバレーのベンチャー起業家から学んだことは、彼の言葉。
自分はただ単にリスクを取ることを求めたんだ、と。
職場は猛獣園であって仲良しグループではない。
Posted by ブクログ
エンジニアではないがITベンチャーと大企業を経験しているのでそうだよねという事が多く面白かった。
ラストマン戦略は確かにいいなと思ったので実践してみようと思う。
Posted by ブクログ
国内と海外、ベンチャー企業と伝統企業を渡り歩いて来た小野さんだからこその固定観念に捉われない考え方、そして具体的にどうすれば変われるのかのアイデアが多数盛り込まれています。
更にそれらがとても分かりやすく読みやすい表現になっているため一気に読み進められました。
今、課題に直面している人、変わらなければならないと考えている人、はたまた全く危機感の無い人も一度読んでみると参考になるところがあると思います。
Posted by ブクログ
タイトルとは違う観点で、学びがあった。
おそらく単独事業の踊り場のフェーズや複数プロダクトへの挑戦のフェーズに共感できる部分が多くある。
やめる仕事を考えるのは簡単ではない。
Posted by ブクログ
・「谷」を埋めるな,「山」を作れ
・「ハンマーと釘」の世界の落とし穴
・ラストマン戦略
・To Stop リスト
・職場は「猛獣園」である
あるものは使う。ないものは作る
楽しさを教えてやる気を引き出す
CX,DX,EX
バイモーダル戦略
スパン・オブ・コントロール
無謀者,冒険者,臆病者
「繰り返し処理」を攻略せよ
「一番近く」と「一番遠く」だけを見る
人を動かすコツは,相手を全力で理解すること
ファインプレーを称え合う時間を作る
中学生から異色の経歴。とんがった技術者でとても頭が良い。自分の経験をきちんと言語化している。
Posted by ブクログ
・業務を辞めたいから欠点を減らすのではなく、ある目標ややりたいことを達成するために何をするのか、その発 想で仕事を進めるべきだなと改めて思った。やるべきことはあるので着手しようと思う
・スキルや技術を起点 にして仕事を進めるべき場合とそうでない場合があるので切り分けるとよい
・ニッチな分野でもよいので、今の 部署の中で自分がスペシャリストになれることを見つけること
・忙しい時こそ力を抜いてやるべきことを整理 しょう
Posted by ブクログ
バイモーダル戦略など現代で仕事をする上でとても有用なコツがたくさん書かれています。
チームで仕事を進める際にも有用であるし、商品やサービスを顧客に提供する際にも当てはまる原理がふんだんに盛り込まれている。
その考え方は独特なものであるが説得力に富んでいて自分事にもすぐ取り入れて実行してみようという気にさせてくれるものであった。
読み応えのある一冊でした。
Posted by ブクログ
ミスをしないことに注力しすぎることなく、ミスをしたときにスムーズにリカバリーできるシステムを構築したほうが効率的かもしれないな。
小言が多い管理者やクライアントに読んでほしい。
払ってもいい金額:400円
付けた付箋の数:4
Posted by ブクログ
▼仕事
・仕事をしていくうえで大切なのは、よいものを作り上げて世の中に届け、企業を成長させること。そして、みなが生き生きと仕事をして高く評価され、幸福だと感じる事だ。
・大切なのは、どんな環境下でも「谷」に惑わされず、自分たちの「山」(長所)が何なのか見極める事。この「1%の本質」に焦点を当てる事が、世の中に新しい喜びや驚きを届ける唯一の道だ。
・最強のワンオブゼムになるな。今は、突出した特性や技能を持つ人間同士が互いに補いながら強いチームを作っていく時代だ。均質的な組織は相対的に弱体化する。
・一番やめるべき仕事は、没頭できない仕事だ。没頭せずに何かに取り組むことは、普通以上の成果しか出せない非効率な仕事の仕方だ。
▼プレゼン
・まずは「この人の話はうなずけることが多いな」と相手の気持ちを整えることを優先する。できたら「前半パートは以上で後半パートは新製品~」
▼トラブル
★・トラブルの総合百貨店で学んだこと
①心を落ち着かせる ⇒だからトラブルが起きた時の起きたときは必ず第一声は「まず落ち着こう」だ。
②問題の影響範囲を特定する ⇒ 細かく切り分けて考える
・確実に問題がある時でも、「~という課題があるかもね」と、最後に「かもね」沿付けるだけで一気にマイルドになる。
▼チーム
★・人が人を育てるなんて、おこがましい。人ができるのは、「人が育つ環境を用意すること」だけだ。
・仕事の進め方は、できるだけ本人に任せた方が成長は早い。もちろん先輩諸氏から見て明らかに脱線しているときもあるだろう。そんなときは「そっちじゃなくて、こっち」と声をかけてあげる。それだけでいいのだ。
・エンジニアに限らず突出した能力を持つ人には癖がある。猛獣園でキレイごとは成立しない。
・意見が分かれたときのやり方は簡単だ。
(1)「今日は議論をするのではなく、みんなの意見を聞きたい。それをすべて聞いたうえで、チームとしての方針を決めたい」と宣言する。
(2)そして、意見がある人から順に手を挙げて発言してもらう。発言中は神聖な時間として気軽に反論せず、全員でその人の話を最後まで聞く。
(3)全員の意見を聞いた後、「みんなの意見はよくわかった。チームとしての結論はこれにしよう」とリーダーが決める。
・猛獣園ではこの意思決定が驚くほど機能する。理由は以下2つのプロセスを踏んでいるからだ。
・意見を述べる時間が確保され、言いたい事を伝えられる
・自分の意見をチームメンバーが傾聴してくれる
そもそもライオンがかみつくのは空腹や危険を感じるからだ。突出した人間がなぜ噛みつくかというと、自分の伝えたい事がきちんと伝わっていないと感じたり、周囲が反対意見を次々と浴びせたりするからなのだ。
▼マネジメント
・調整型とリーダーシップ型のマネージャは両方必要。実際にはどちらの能力も事業のステージや規模、その他の各種状況によってそれぞれ求められるものなので、正解はない。どちらも必要なのだ。
★・ファインプレーを「称え合う」文化は強い。振り返りの際に称え合う時間を作る。自分の行動を「価値あるもの」と認めてくれる人がいることは、涙が出るほどうれしい。
▼DX
・DXで一番重要なの事は、デジタル技術そのものに着目するのでは無く、それらの技術によって実現できる、今までになかった驚きと喜びに着目する事だ。まず自分がワクワクするかどうかが起点。ある意味遊びのようなもの。それが出来るかどうかで、DXの成功度合いに雲梯の差が生じる。
▼子供
★「子供たちに感じる力、考える力、行動する力を兼ね備えた人になってほしい」
▼勉強
・「勉強した先にある世界」の楽しさを教えてくれた。面白さを体験し、自ら進んで学ぶようになれば、勉強は苦にならない。
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題名からは、事業の絞り込みや、優先度の設定といったテーマかとおもいましたが、違っていました。エンジニア個人個人に関する対応や、考え方といったより現場に近い、顔が見える対応が描かれていて参考になりました。
Posted by ブクログ
あんまりタイトルと中身が合ってない気もしますが…w
チームで生産を上げていくにはどうすべきか?に対したくさんの示唆を与えてくれる良い本だと思います
Posted by ブクログ
無駄、とは何か、今の仕事の先にあるものを考えているか。
何のために、誰のために仕事をしてるのか。
人生100年時代、働き方も様々にあるなか、今の時代にあっているノウハウ本だと思う。
Posted by ブクログ
【超凸出】
読む前に思っていた内容とは異なりましたが、谷を埋めるではなく、山を創ることはすばらしい。
受験の必勝方は苦手科目をつくらないことですが、これだけ情報が瞬時に世界中を駆け巡る世の中になった今となってはNo.1しか生き残れません。
No.2では意味がないのです。受験勉強のように満遍なくそこそこの点数を取れる人間では意味がないということです。
逆にごくごく狭い範囲でも世界一、第一人者と認められるならばその情報は世界中に流れ、ごくごく狭いマーケットとしても、例えば世界人口の0.001%しかないマーケットでも世界人口が70億人とすると70,000人もいることになり十分に生活することができます。
情報伝達に時間がかかる世の中であれば、世界では1億番目の順位でも、ごくごく狭い地域で1番であれば十分に生活できたかもしれませんが、いまは逆の戦略が必要です。
つまり、苦手、不得意と感じることはしなくても食うに困ることはないということです。
どんなにマニアックなことでも、好きなことだけをして没頭し、第一人者になればいい、それだけです。
「マツコの知らない世界」でいいのです。さらに言えば、本人の幸福度も上がります。
世界中を見て自分しかやってないことを見つければ第一人者になれるのです。
改めて納得。
Posted by ブクログ
■読書の目的
自身のQoL向上として、何か参考になるノウハウがあれば取り入れたい
■所感
・仕事の断捨離的な話だけではなく、仕事に対する考え方などの自己啓発的な話も多め
・内容的には共感する部分も多く、個人的にはかなりオススメな本でした
Posted by ブクログ
プログラマーの合理性、ベンチャー経営者の情熱、大企業経営者の組織理論を併せ持つ著者がそれぞれの立場で実践してきたことを通じて仕事の本質とこれからの働き方を語ります。特にレビューの所でのレビューイに対するレビューアとしての配慮、「谷」を埋めることより、ユニークな価値である「山」を作ることを優先することにとても感銘を受けました。それから、おわりにでの山田先生の教えもまた素晴らしい
Posted by ブクログ
一気に読み切りました。
「山を作れ!」「ラストマン戦略」「To Stopリスト」など、とても参考になりました。
決してプログラマーだけでなく、具体的事例を抽象化し、平易に言い直して書かれており、とても読みやすかった。
Posted by ブクログ
気付きはたくさんもらえたけど、インパクトのあるタイトルの内容はあまりなかったかも。
表紙裏に書いてあったこの7行が全てかな。
みんないつも忙しく仕事をしている。
真剣にとり組んでいるようにも見える。
なのに、
「その仕事は誰のどんな喜びに寄与するか」を
誰も理解していない。
こんな滑稽なことが少なからずある。
なぜだろうか?
Posted by ブクログ
長所を伸ばせ、個性を受け入れ強い組織を。
リーダー型マネジメントも調整型マネジメントも適材適所etc。
読み物としては面白く、参考になるがタイトルとおおきくちがうような。
個人的に面白かった一節はエンジニア風林火山。
Posted by ブクログ
プログラマー出身の方なので合理性に説得力があるところが気に入った。私も文系ではあるけれどプログラミングはかじったことがあって当時は冗長なコードはマシンスペック上、許されないものだったから、それを仕事の仕方に当てはめて語るところはものすごく共感しかない。
ベンチャーと大企業の両方の経験を踏まえてどちらか否定するのではないところも参考になる。
Posted by ブクログ
想像していた内容とは違った。
本全体を通して著者が言いたいことは、短所を補うことはやめ、長所を伸ばせということに尽きる。
正直なところ、自分としては当たり前過ぎて、あまり心に響かなかった。
Posted by ブクログ
ベンチャーと大企業の双方でご活躍されている著者の、常日頃の考え方を知ることができる。
ハウツー本ではなく、根本的な思想に触れる、という感じ。
個人的に刺さったのは、自身の立場(仕事や家庭などそれぞれ)における、一番先の目標と一番手前にある目標を常に意識することで、漠然としすぎず、近視眼的にもならないようにしている、という考え方(例えば課長として、一番先にはチームの目標達成があり、一番手前には直近のプロジェクトの成功がある、など)
どの考え方もシンプルでわかりやすい。