あらすじ
トランスジェンダーに芽生えた愛と母性の物語。
映画「ミッドナイトスワン」の監督がみずから書き下ろした感動の小説。
故郷を離れ、新宿のニューハーフショークラブのステージに立つ、トランスジェンダーの凪沙。
ある日、育児放棄にあっていた少女・一果を預かることになる。
常に片隅に追いやられてきた凪沙は、孤独の中で生きてきた不幸なバレリーナの一果と出会い、母性の芽生えを自覚するが……。
切なくも美しい現代の愛を描く奇跡の物語。
草なぎ剛主演、映画「ミッドナイトスワン」の物語を、監督みずからが小説のかたちで描いた感動作。
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Posted by ブクログ
トランスジェンダーの“凪沙”(なぎさ)は故郷の広島を離れ東京、新宿を舞台に生きている。あるきっかけで親戚から預かった一人の少女と暮らす事になってしまった。母から愛を注がれずに生きてきた少女、一果(いちか)と出会ったことにより孤独の中で生きてきた凪沙の心に今までにない感情が芽生える。
一人の少女との出会いにより凪沙に芽生えた自らの“性”の葛藤と、実感した事の無かった“母性”の自覚を描く、奇跡の物語。
めちゃくちゃ切ない物語なので、読む時を選ぶ。
トランスジェンダーの凪沙が親戚の女の子を通じて母になりたいと願う。貧困に直面しながらも少女の一果はバレエにのめりこんでいく。
とてもじゃないけどハッピーな作品ではない。でも一果の努力やその境遇に胸を打たれる作品。
私は本当の意味でLGBTの方の気持ちは分からないけれども、LGBTでなくとも人生が楽なものでない。地に足をつけて1つ1つ積み上げるしかないのだと思う。
弱者に優しい社会であってほしいなと思う。
映像も楽しみ。
幸せのかたち
youtubeでこの映画のPVを見たら、心を惹きつけられ、どうしても内容を知りたくなり、購入。
映画のノベライズ本を購入するのは初めてだったが、本を読んでこんなに胸が苦しくなったのも
初めてでした。悲しい、ツラい、切ない、いろんな感情が入り交じり、自分でもどうしたらいいのか
わからないくらい、涙が止まらなくなった。
がんばっていても、どうにもならないことがある。努力しても、報われないことも。
他の人にとって、不幸に見えることでも、自分ではそう思わないこともある。
人の幸せの形はそれぞれで、それを誰かが否定したり肯定したりできない。いろんな形があっていい。
生きづらさを抱えながらも、誰もが幸せになろうとし、誰かの幸せを願っているんだと、この本を読んで改めて思った。
凪沙を思い描いたとき、PVで見た草彅君が、当たり前のように浮かんできました。おそらく、イメージ通りなのでしょう。
読後、映像で見たいと強く思ったので、絶対に映画館に行って鑑賞しようと思います。
せつなさに押しつぶされそうですが、今のわたしには、この映画を見て、人生観を変える必要があると思うからです。
それくらい、この物語には価値があるとわたしは考えます。
Posted by ブクログ
一果のバレエに懸ける思いを理解した後の親子関係が好きだった。
身を削ってまで一果の夢を叶えてあげようとする凪沙の姿は心が痛かった。
一果といつまでも一緒にいて欲しかった。
Posted by ブクログ
ひさびさにこういうラストの本を読んだので打ちのめされた。
最後に望みを叶えられた凪沙が不幸だったとは言い切れないけど、幸福だったというには辛いことが多すぎる。
一果はこれから世界に羽ばたいて成功するかもしれないししないかもしれない、瑞貴は政治家になってみんなの生きやすい世の中を作っていくかもしれないし、そもそも選挙で勝てないかもしれない。
ハッピーなのかアンハッピーなのか分からない。冷たいような、しかし底の方でじわじわと熱を持っているような、なんとも落ち着かない読後感。
LGBTs的なことで言えば、この作品が「リアリティがない」と評価されるような世の中であってほしいと思う。