【感想・ネタバレ】わざと忌み家を建てて棲むのレビュー

あらすじ

「幽霊屋敷って一軒だけで充分に怖いですよね。それが複数ある場合は、どうなんでしょう」
知り合いの編集者・三間坂が作家・三津田の元に持ち込んだのは、曰くある物件を継ぎ接ぎした最凶の忌み家、そしてそこに棲んだ者達の記録。誰が、何の目的でこの「烏合邸」を作ったのか? 怖すぎると話題になった三津田信三の「幽霊屋敷」怪談、再び!
〈解説〉松原タニシ

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Posted by ブクログ

ネタバレ

『めちゃすごい事故物件を集めて、それをひとつに建てかえたら、最恐の幽霊屋敷が出来んじゃん!!』
ホラー好きなら1度は妄想することを、本気でやった人が、自分が住むのではなく、個々の部屋に赤の他人を住まわせて、何が起こるか実験したその記録、の行間に潜む恐ろしい謎を解いていく主人公たちの周りで起きる不可解な出来事。
個人的にいちばんゾッとしたのは、明らかにおかしい部屋(こんな所に住むことは精神的にも“物理的”にも不可能だと一目見て誰でも思う部屋)に、何事もなく暮らす、むしろ心配する人たちを排除しようとする母子の心理状態。

アメリカの映画に似たような設定の『ホーンテッド・サイト』というホラー映画があったけど(最初の設定が同じだけで、展開はまったく違う)、恐怖度は三津田先生のこちらのシリーズの方が圧倒的。死者が延々と殺された瞬間を再現している映像は面白かったけど。
それにしても、幽霊屋敷好きは考えることが世界共通なのだなと思った。

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2020年08月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

三津田信三と三間坂秋蔵が再び怪異に迫る。
事故物件を寄せ集めて造った家とか発想がぶっ飛んでる

黒い部屋に住んだ親子の日記と白い屋敷に住んだ作家志望の男の手記、赤い医院の探索の様子を収めた女子大生のボイスレコーダー、青い邸宅にカメラや録音機等の機材を使い霊の姿を捉えようとした超心理学の記録

読み進める度に怪異と謎の女が近付いてくる恐怖

黒い部屋が1番入所条件が厳しい気がする
そもそも焼け焦げや焼け落ちた状態を認識しないってどういうこと..周りの人に避けられたのは常にどこかに煤が付いていたり、焦げ臭かったのかな

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2025年03月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

曰く付きの建物を移築して集めるというアイデアに度肝を抜かれた
また建物に加えて土地も曰く付きでやばいのテーマパークの様相
フィクションかノンフィクションかはわからないが倫理的にはどう考えてもアウト

手記はどれもおもしろかった
特に黒い部屋のように徐々に狂っていく感じが好き
主観的に書かれているのでどの時点でおかしくなり嘘の記述になっているのか考察するのが面白い

単純な疑問だが霊や怪異は何に取り付くのか?
今回は建物に付いていた様だが地縛霊的なものだった場合は移築してもついてこないのかな?
また建物をバラバラにしてちょっとずつ違う建物に使ったらどうなるのか
不謹慎だが色々試したくなる

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2023年09月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ヤバい…ヤバい…話が進むごとに恐怖が強くなっていくのだが、ページをめくる手が止まらない。
何らかの事件が起きた家の各部位を寄せ集めてできた「烏合邸」。そこでの背筋がゾクゾクする奇妙で恐ろしい体験の数々。のっけから『黒い部屋』で先制パンチ。だんだんおかしくなっていく母ちゃんの日記にトリハダ。息子どこ行っちゃった?次章で明かされた『黒い部屋』の状態を普通に受け入れていた母親の感覚に絶句。
『赤い医院』の得体の知れない何かに包囲されていく臨場感に心臓バクバク。
このスッキリしない終わりはまだまだ続く怪異を予感させる。

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2020年07月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

どこまでが本当で、どこからが創作か、わからない所が面白かったですね。
読んだ人がどう受け取るのか、というところでしょう。
しかし、読み終えて、台所へ行ったらテーブルの上に位牌が並んでたのには、ゾッ! としてしまった。お盆でお墓に立てる塔婆をお願いする葉書を書いて欲しい父が、勝手にやったことだったんですが、もう

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2020年06月26日

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