あらすじ
親友の自殺を目撃したことがあるという転校生の告白を、ある種の自慢のように感じた由紀は、自分なら死体ではなく、人が死ぬ瞬間を見てみたいと思った。自殺を考えたことのある敦子は、死体を見たら、死を悟ることができ、強い自分になれるのではないかと考える。ふたりとも相手には告げずに、それぞれ老人ホームと小児科病棟へボランティアに行く――死の瞬間に立ち合うために。高校2年の少女たちの衝撃的な夏休みを描く長編ミステリー。
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Posted by ブクログ
面白かった!告白より好きかも。
湊かなえということで身構えてたけど、後味もそこまで悪くはなかった(そこまで、ね)
導入から不穏で、半ばあたりからかなり嫌な予感がしたので、ちょっと読むのやめようかなって、勇気が出なくて引き返しかけたけど、
何が待ち構えているのか気になって、ページをめくる手が止まらなかった。湊かなえはそういうところがある。思う壺。
終章までに、なんだかすいぶん綺麗な女子高生の友情の話で終わったから、あれ?綺麗な湊かなえ、、?
って思ったら、最後にただでは済まさないあたり、湊かなえー!ってかんじだった。まあ、比較的ライトでしたけど。
このくらいの後味なら元気じゃなくても全然読める。
読んでよかったー!この調子で人間標本も読みたいんだよね。
Posted by ブクログ
敦子が周りの目を気にしてしまう自分に悩んで死を悟ることを目的に動いていたのがラストにいくにつれてどんどん敦子という我が強くなっていくのが見ていて気持ちよかった。おっさん視点から見たら敦子の存在が怖いな笑。いい意味で死を軽く表現している本のような感覚。牧瀬が現実にいたら特殊な癖をもった人物なのにほとんど動じない由紀やパパを殺そうとした昴くんとパパがその後にあっさりとお見舞いのエピソードが描かれている部分からそう感じた。因果応報という単語は、通してのキーワードのように感じた。由紀のおばあさんが放った一言から始まり、タッチーと昴、紫織と星羅のエピソードまで意識させられる。終盤につれて由紀が敦子のことをすごく大切に感じていたことが明らかになっていって嬉しかった。最後に全て繋がって気持ちいい。
Posted by ブクログ
読みながら抱く違和感や疑問が、次第に回収され、人物が繋がっていく部分は、さすが湊かなえだなと思った。また、解説を読んで、アスタリスクの数で視点が描かれているなど、気づかなかった細かな仕掛けも知る。確かに読みながら、「これはどっちの視点だ?」と冒頭を何度か読み返すことになったが、細かい配慮がなされていたことに気づかなかったことが悔しい。
物語は、「死を見てみたい」と考える2人の少女、敦子と由紀を中心に描かれる。2人はそれぞれ、老人ホームと小児病棟という、死を身近に感じられる場所での手伝いをして夏休みを過ごす。その過程の中で、さまざまな人との関係構築を通じて、本当の友情を取り戻す。
しかし、ただただ感動のシーンだけではなく、病棟の子どもが入れ替わっていたり、父親に会いたいと由紀に依頼した目的が殺害だったりと、驚きや伏線回収シーンも満載。
やや読みにくさはあったが、波が色々あって面白い作品だった。ただし読後感として得られたものはやや弱かったため、星4つ。
Posted by ブクログ
初めて湊かなえさんの作品を読んだ
なんか少し読みにくいというか難しかった気がする
由紀と敦子、2人の視点で描写が変わるのが少し難しくて最初は今はどっちの話?ってなってた
私も死を見れば何か変わるというか大人になれるのかなと思っていたけどそうでもないらしい
読んでいる途中の時は由紀の方が強くて敦子の方が弱い印象があったが敦子も由紀もお互いがお互いを求め、成長してると思った
敦子と由紀の2人の友情に感動した
物語に出てくる人が後々繋がってきて物語に関係してくるのが面白かった
昴とタッチーの頭のいい計画にもハッとさせられた
小学生なのに高校生の私よりも頭が良さそうで嫌だ
1番のお気に入りのシーンは由紀が警察に報告したことで紫織はいじめを受け自殺することになるところです
Posted by ブクログ
まさに因果応報。読み終わってすぐに序盤を読み返し、さらに衝撃を受けた。
青春の爽やかさもありながら嫌な読後感もあり、不思議な感覚に陥った。
Posted by ブクログ
「因果応報」がテーマの話
死に魅入られる敦子と由紀
友情の揺らぎ、そして和解→アスタリスクの数
因果応報、地獄に堕ちろ
盗作のすえ自殺、嘘痴漢のすえ自殺
終盤、数十ページで点と点が線になり、線が交差し面になる
Posted by ブクログ
由紀さんの斜に構えてる感じとか、自分の目標を達成するために即行動してなんやかんや器用って感じがいい。
わたしはハッピーエンドが好きなので、少女ふたりとタッチーはそれぞれ幸せでいてくれると思ってます
仕方がないって諦めなくてもいいように!
匿名
面白かった
面白かったが、若干消化不良かなとも思った
本来の目的である「人が死ぬことを見て、死を悟ること」の回収が、刺されたところを見て「死はただただ消えるだけ」の淡いものだと再認識する…だけというのはちょっと薄いかも
Posted by ブクログ
デビューから2作目ということで、『告白』くらい濃い内容かと思って読んだけど、予想よりちょっと薄めな内容だった。
語り手の視点がコロコロ変わったり、2人の少女の周囲にいる人たちが関係し合って、一つの結末に向かっていく展開はさすがの湊かなえ節。
終章が冒頭の人物と同じで、彼女が死に向かうというところまでは予想できず、読み応えはあった。しかし、電車で移動中に結末を読んでしまったため作品の世界観に浸りきれず、完全燃焼にはなれなかったのが正直なところ。ミステリーを時間潰しで読むものではない。
Posted by ブクログ
湊さんの伏線回収の鮮やかさに唸らされた。
二人の少女の拗れた友情を礎に、思春期の死に対する好奇的な関心、家族や友人の言葉の呪詛、未熟さゆえの妬みや被害者意識みたいな自分勝手な悪意、私が主人公らと同じ女子高生の時に読めていたらもっと響いていたかも。
あとがきに書かれていた書店員の感想が面白かった、因果応報がテーマの一つである作品で、二人を死に追いやった二人はこれからどのような報いを受けるのか。
一方で、おっさんは報いを受けるべき行いはしていないのに不遇に追いやられているし、因果応報すら理想論な世の中だとも感じる。
本筋ではないだろうけど、「悪いことをしたから殺される。これは、究極の罰は死だと言ってるのと同じでしょ。」という岡さんのセリフがどうしてか刺さった。因果応報でさえ世の常ではない中で唯一の絶対は死であり、それは罰なの、それとも救いなの、ゲームオーバーなのかゲームクリアなのか退場なのか。
死ぬときに人生の答え合わせみたいなのがあって、戦績が全て教えてもらえたらいいのにな、って定期的に思う。