【感想・ネタバレ】戦争と平和(新潮新書)のレビュー

あらすじ

日本は絶対に戦争をしてはいけない。日本人ほど、戦争に向かない民族はいないのだから――。「ゼロ戦」と「グラマン」の徹底比較から見えてきた、私たちの致命的な欠点とは何か。ベストセラー『永遠の0』に秘めた、本当の想いとは。作家が「何としても戦争を回避しなければならない」という強い想いから真摯に綴った、圧倒的説得力の反戦論。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

「永遠の0」も読んだし、8月だからこういうのも読んどかなきゃ。と思って読みました。
日本人がいかに戦争に向かない民族だったかという分析はなかなか興味深かった。歴史を省みて、日本の「いくさ」は敵方の大将の首をとれば「勝ち」。しかし人種・民族や宗教対立が続いたヨーロッパなどの歴史では、市民も含め、皆殺しにするのが当たり前。何を目的に戦争をするのか、そもそも感覚が違う。
ゼロ戦は背後からの攻撃にまったく無防備だった。できるだけ身軽に戦える戦闘機を開発して、「もし背後から狙われたらどうするのか?」ということは考えず、ちらっと考えたとしても「撃たれなければいい」ということにした。
その他、自衛隊をどうするか、憲法改正をどうするのか、多角的に考えるのに非常に参考になった。
百田氏の言っていることは本当にもっともなことで、戦後70年以上たっても一文字たりとも憲法が改正されず、誰がどう見ても自衛隊の存在と憲法に矛盾が存在する現在、改正議論が加速するのは当然だとは思うが、様々な意見を一つにまとめて憲法を改正するのは至難の業だと思う。
本書でも最後の方は、やっぱり反対派(護憲派)に対してけっこう挑発的な感じになっていて、それがまた面白おかしくもあるのだけど、こうやってけんか腰の議論になると結局はまとまらないんだよなぁ…と思ってしまう。

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2021年08月08日

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