【感想・ネタバレ】数奇にして模型 NUMERICAL MODELSのレビュー

あらすじ

模型交換会会場の公会堂でモデル女性の死体が発見された。死体の首は切断されており、発見された部屋は密室状態。同じ密室内で昏倒していた大学院生・寺林高司に嫌疑がかけられたが、彼は同じ頃にM工業大で起こった女子大学院生密室殺人の容疑者でもあった。複雑に絡まった謎に犀川・西之園師弟が挑む。

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ネタバレ

お姉が出てくる作品に面白くない物はない、持論である。

大御坊が犯人で退場しなくて良かった。

SMシリーズも次で終わってしまう。悲しみ。

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2024年08月21日

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ネタバレ

シリーズ9作目。
分厚いな〜と思いつつ読み進めたらのめり込んで一気読み。
殺人事件のトリックは逆にシンプルで騙された、、、
そして今回は喜多先生や犀川の中高時代の友人、犀川研のみんなも絡んできてシリーズ作品を読み進めてきたならではの面白さが際立った気がする。
前作、前々作がいつもと違うパターンだったが、今回は原点回帰的なシリーズいつもの流れで楽しめた。
シリーズが残り一冊なのが名残惜しい、、、笑

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2023年09月24日

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ネタバレ

2023 読書メモ
▼冒頭からネタバレ。
夏のレプリカ、今はもうない、の前2作同様に、最初に犯人っぽい対象が明確に提示される。
で、その認識をどう覆すのか?それともやっぱりそうなのか?を悩みながら読み進めていくことになる。
『次おれグー出すからな!』というジャンケンのアレである。
あまりSMの会話劇が多くはない回。しかし他の登場人物の魅力がでてくる。

▼物語の大筋
一晩に別々の場所で起きた密室殺人事件。そして圧倒的な容疑者が1人。条件的にはそいつしかいないが、明らかな犯行に及ぶか?というバイアスがかかる。

物事を説明するための理屈は、結論ありきで作られる。というあまりビジネス的には大きな声で言えないが、みんな理解しているこの世の摂理みたいなことを改めて考える内容。
仮説思考、と、結論ありきの議論。の違いは、再検討が行われるかどうか。
確証バイアスのかかりまくった仮説思考は、結局結論ありきの会議と一緒になってしまうよね、というのがこの本での感想。

一番単純と思われがちな子ども、幼い時代こそもっとも複雑で、教育や成長によって型にハマり、単純化されてしまう、シンプルになる。
だからラベル貼りすぎるのよくないな、と思った。


▼以下メモ

理解できないということは、なぜそのままにできないのか。不安だから。せめて身近なことくらいは理解したい。というMの表現。
→これこそわかったつもりの人々に認識してほしい。
コテンラジオで沢山でてくる無知の知の必要な要素。
わかった。知っている。自分が正しい。そう直結してしまうのは、自身が不安定だからに他ならない。わからないことをわからないまま放置できない、なぜ?プライド?

分類して、記号化、単純化することも同じ。思考するに楽な方に変換して、理解したつもりになって安定をもとめている。

国枝先生の、感情も思考も分類されて平均的なイメージに名称がつけられる。というやつ。
大多数の分類に漏れたものに例外、としてレッテルを貼ることでしかコントロールした気になれない。
笑う泣く怒るというパターンは、成長する過程で教え込まれる。本来の感情の複雑さは、成長過程でコントロールされて単純化される。

道徳が単純化の最たるものだ、知識のない子供や頭の悪い大人にルールを教えるための記号。まるばつ付けといたほうがバカでも教育者になれる。という国枝先生。
→ここまで沢山セリフがあった回があるだろうか笑

女の子の遊びそのものが、社会から与えられたもので、限られた狭い将来像を見せる模型。おままごとも、人形遊びも。
単純化されて、統一された思考に身を任せたい。
→まさにこの通りである。
自由な不自由というか、選ぶ余地がないほうが楽。ナッジもそんな感じ。

Sの理屈の機能は2つ。行為自体が選択や決断をする上で正当化するため。先に決定があり、後から理屈が構築されるもの。ふたつ目は他の理屈を撃退する機能。

ひとまとめに単純化された概念だけが、それを異常と呼ぶ。複雑さへの尻込み。、根拠のない幻覚。
世の中にコモンセンスと呼ばれる幻覚はどれだけあるのだろう。

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2023年02月20日

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ネタバレ

キヨトの作品だったのか、一連の事件は。
寺林の狂言(何のため?)なのか。
最後の最後に考えさせられる。

萌絵さん、わかっちゃいるけど、行動力がありすぎる。

ラヴちゃん、出生として女だよね?(萌絵さん女子校だったよな。。。)

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2025年09月23日

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ネタバレ

ミステリーではあるけど密室の謎や顔を持ち去った理由に一般的なミステリーで言うところの一般的に納得できるような合理的な必要性や感情的な理由がなく、犯人の特殊性で片付けてしまうところはなかなか。
なんでお弁当食べて箱まで洗ったんだと思ったけど、マジで食べたかっただけってそんなことあるんかいな。

どこからが異常でどこまでが正常か、その境界は認知できるか。
模型は単なるミニチュアではなく模倣する過程に価値がある。

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2025年08月13日

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ネタバレ

s&mシリーズの中でも長編作品。
殺人のトリックは二の次に
西之園さんと犀川くんの会話を求めている自分がいる。
次はいよいよ最終巻。

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2024年08月02日

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ネタバレ

ここにきて現れた新キャラ・大御坊さんが良い味を出していてよかった。エピローグはもしかしてそういうことなの…?
金子くんと萌絵の共通点も発覚しシリーズの終わりが近いことをしみじみ感じたりしました…ほんとにあと1作で終わっちゃうの泣

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2024年07月23日

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ネタバレ

第9弾
大長編で、事件は複雑。同日の、そんなに離れていない時間に起こった殺人。モデルと学生、女性がひとりずつ殺される。容疑者も殴られ、密室で倒れている。関係者の範囲が狭いので、犯人の見当がすぐにつく。 でも、異常者が多くて、迷う。 喜多先生が出てくると嬉しい。 ただ、被害者が兄妹っていうのが、親からしたらやるせなかったし、Mや金子くんの家族の話も切ない。 やっぱり嫌悪感がすごい。事件のおかげで薄れているけど、敬意とか感じられないし、自分本位過ぎて苛々する。 作品が面白いから助かっている。

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2022年10月02日

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ネタバレ

大学の実験室・模型展示会場・芸術家のアトリエという変わった場所で起きた殺人事件をいつもの主人公コンビが解決する犀川&西之園シリーズ第9巻。物語は一番怪しい人物が殺人現場で気絶しているシーンから始まり、一見明らかな彼の容疑が本当に成立するのか、を軸に描かれる。
正直トリック自体は単純だと思うが、登場人物の思考がどれも特徴的かつ病的で、それを模型やフィギュアなどの特異なモノに見立ててうまく飾っている。作中で「作る過程こそ意味があり、作られたものには興味を持たない」という思想が語られていて、これは僕たちエンジニアの根底にあるものと同じだと感じた。

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2025年06月10日

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ネタバレ

s&mシリーズの9作目。
模型イベントの会場で首を切断された遺体が発見された。その現場は密室。さらにそこから近い大学の研究室で大学院生の遺体も見つかる。この部屋も密室。2つの事件の謎が絡み合う話。
約700ページあり読み応えがあった。
近い時間、近い場所で起こった2つの密室殺人でシチュエーションは結構自分好み。
今回は犯人が寺林だと分かった時かなり驚いた。出てきた時から多分こいつではないんだろうなぁって思ってたし、作中でも萌絵や三浦が寺林だと思ってない描写があったりで犯人候補から外してしまっていた。作中では普通に良い人というか常識人っぽく描かれていて気づけなかった。首を切断したり、上倉裕子を殺した後に弁当を食べたりという普通ではあり得ない犯人像が寺林にマッチしなかった。こっちの先入観で寺林以外の誰かだと思い込んでしまった。そこが寺林の怖いところ。本人の感覚だと首を切断したのも弁当を食べたのもごく当たり前だというところが怖い。歴代の犯人の中でも1番怖いなって感じた。サイコキラー感がある。
あとは金子とラヴちゃんの関係も驚いたし萌絵は何回殺されかけるんだって思った。犀川が来てくれたて本当良かった。個人的に大御坊のキャラがとても好き。
いよいよs&mシリーズも次がラストで読むのがすごい楽しみ。

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2025年05月07日

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ネタバレ

S&Mシリーズ第9作目

模型交換会場の公安会でモデル女性の死体が発見された。死体の首は切断されており、発見された部屋は密室状態。同じ密室内で昏倒していた大学院生・寺林高司に嫌疑がかけられたが、彼は同じ頃にM工業大で起こった女子大学院生密室殺人の容疑者でもあった。複雑に絡まった謎に犀川・西之園師弟が挑む。

最後まで誰が犯人なのかが全くわからなかった。というのも作中で犯人ならこんな行動しないのでは?という行動が散見され、登場人物も犯人を犯人でないと考えていたからだ。さらに冒頭で2つの事件のうち1つは自分がやっていないことが語られていたからもう片方の犯人でもないと錯覚していた。

密室トリック自体はとても簡単なものだった。動機については共感できないが、作品を通してその動機について語られるため、まぁそういうものかとなんとか理解した。

今作の面白かったところはキャラクターの立て方だった。国枝先生の人柄や会話もすごく楽しめたし、金子もよく活躍していた。個人的には前作で金子は西之園との関係があったからどうなんだろうと思ってたけどまさかの着地。ちょっぴり残念かも。笑
肝心な犀川と西之園の掛け合いも最後にドキッとさせられるシーンが入ってきたので満足した。

最後に読者によって解釈が変わるような描写があった。タイトル通り「好きにしてもOK」ということなんだろう。

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2025年03月09日

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ネタバレ

な、長い…。
2つの密室が出てくるがハウダニットではなくホワイダニット。密室でトリックが使われた可能性は早々に否定され、論理的に考えると犯人は一人に絞られるが、動機が最後まで不明となる。
結局のところ犯人自体は自供の通り寺林だったと思うが、被害者のキヨトが事前に送った手紙の内容がエピローグにつながっており、キヨトも自ら手を貸していた(もしくはキヨトがコントロールしていた)節もある。余白が多く気になる。

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2024年09月16日

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ネタバレ

すべてがFになるから始まるシリーズの9作目。同日に2個所で殺人がおき、たまたま死体の横に倒れていた人物が容疑者となる。誰が彼に罪を擦り付けようと、こんな手の込んだ密室殺人を企てたのか!?真犯人は誰だ?!
はい、まさかの倒れてた人が犯人でした、、なんじゃそりゃ。エピローグには伏線が貼られており、そこからは読者の想像にお任せするオープンエンドスタイル。

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2023年12月30日

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ネタバレ

最後のところで犯人わからなくなったよ!
寺林と上倉が犯人とのことだったけど
結局、兄貴が妹を殺したのか??
モヤモヤする終わり方!!

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2023年09月06日

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ネタバレ

動機に納得感がないのは特に気にならなかった。すべてがFになる の時の方が「こんなのありー?」と思った。
すべてがFになるを読んだ当時より、今の方が異常や正常、常識にとらわれてない自分に気がついた感じもする

犯人については最初から予想がついたのは、私が単純だから。今回はそんなお話だった。
ただ、首を切った理由はわからなかった。聞けばなるほどなと納得。

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2022年10月26日

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