あらすじ
偉大な数学者、天王寺翔蔵博士の住む「三ツ星館」。そこで開かれたパーティの席上、博士は庭にある大きなオリオン像を消してみせた。一夜あけて、再びオリオン像が現れた時、2つの死体が発見され……。犀川助教授と西之園萌絵の理系師弟コンビが館の謎と殺人事件の真相を探る。超絶の森ミステリィ第3弾。
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Posted by ブクログ
ミステリのトリック自体はすぐ分かるとの評判らしいけど、最後まで分からなかった…まだまだ読書経験が足りないのかもしれない。
博士の入れ替わりと、「数学者は笑わない」のタイトルが効いてくる点は素直に感動した。
まだ森博嗣作品は「すべてがFになる」「冷たい密室と博士たち」しか読んだことがないけど、今のところこれが一番良かった。
結論を急ぐ刑事の存在はノイズに感じた。
犀川先生が余裕ぶっこいて犯人の前で気持ちよく語ってる…のは百歩譲って良いとして「で、結論は?」と刑事が何回も突っ込んでくると私も刑事と同じ気持ちになって少しイライラしてしまった。
Posted by ブクログ
前2作に比べるとトーンダウン感はあったが、天王寺博士というまたまた印象的なキャラクターもあり、ページはよく進んだ。
オリオン像のトリックは、もしかして…と思っていた通りだったので、少し拍子抜けした。天王寺博士の崇高で概念的な言葉たちが、トリックの鍵になっていて最後に繋がるあたりは、やはり著者らしさが出ていた。
天王寺宗太郎、片山基生という、死んだ(ことになっている)人物達が事件の肝を握っていたが、想像上でしか登場しなかったため、そこはいまいち共感に欠けたかもしれない。
Posted by ブクログ
定義するものが存在するもの。
数学とは学生時代以降無縁の世界にいる自分からしたら、定義という言葉を久方ぶりに聞いた気がする。
定義するとは一体なんのことやら。
よくよく考えてみればなんとあやふやなものかと思う。自分が定義したものが真実、真理ではないし、誰かが定義したものが真実、真理ではないけれど、確かにそこにあるものとなるなんて、とても曖昧なのに自分にとってはそれが真実となってしまうかもしれない。
今回は完全文系の自分には堂々巡りなところでした。
ストーリーのトリックは割と序盤から見抜いてはいたのですが、このお話の真髄は、星座のことでもなく、犯人を見抜くことでもなく、定義とは というところにある。
正直今まで生きていて考えたことのない命題だったので、自分の中の使ったことのない細胞が使われた気がする。そういう意味でこのお話を読むことで非常に稀有な体験をさせてもらいました。
Posted by ブクログ
S&Mシリーズ3
2作目と違い1作目のようなスケールの大きなトリックと数学者とのやり取りなど天才対天才の構図がやはり楽しい。ある種の館もの感もありワクワクした
Posted by ブクログ
S&Mシリーズで全てがFの登場人物が活躍するミステリー。
犀川と萌絵のやり取りも痛快であり、愉しませてくれる。
今回も犀川の自分本位の興味から、天王寺教授の特殊な館に招かれる。
そして始まる狂気の事件。
家系に隠された秘密とそれを保身する人々。
オリオン像は何故消えたのか。そこには今回の事件を紐解く重要な事実が隠されている。
誰が最初にオリオン像の謎に気づいたのか。
犯人の過去や家族の中で生きていく中で葛藤が憎悪と化したときそれは起こる。
全体を通し、家系や血の争いを題材にしている。
犀川と萌絵はどうやって謎を解くのか。
そこには萌絵のワトソンとしての、面白も可笑しい犀川とのやり取りが垣間見える。
皆さんもサンドイッチを作るときや気をつけましょう
Posted by ブクログ
オリオン像のトリックはグレア現象かと思ったら、予想以上に大掛かりで力技。密室トリックと合わせてようやく意味がある仕掛けだったのも面白い。『すべてがFになる』を読んだ後だったので、天王寺博士は別人では?と早めに疑ってしまった。殺人の動機だけはどうしても理解できなかった。
Posted by ブクログ
珍しくトリックが途中で分かった、なんとなく知ってただけかも。
最後の「お前は博士か?」「不定だ」、「息子か?」「不定だ」、「甥か?」「不定だ」のくだりがグッときてよかった。まさにmathematical goodbye
Posted by ブクログ
タイトルで笑わないと言いつつ作中に2人出てきた暫定博士はどちらも最後には笑ってたり、宗太郎と愛し合っていた君枝の息子が博士の子と言われていたり(本当は宗太郎の息子なのでは?でもそれなら三ツ星館で暮らした博士を名乗る人物は博士ではなく宗太郎ってことともとれる…)で不可解な点が最後まで残り、結局、基生/宗太郎/博士の誰が死んで、誰が三ツ星館で暮らし、誰が外で生きているのかわからないまま終わって、ちょっとゾクゾクしました。
最後に外で生きている人物のほうが本物の博士だったとしたら、三ツ星館で暮らしていた博士ってやっぱり基生か宗太郎なのでは?
ただ宗太郎にしては昇くんに対して他人行儀な気もするし、でも基生はガンが完治したわけではないとか言ってたし、ええ…?
「定義したものが存在するものだ」ってこと……?すべて不定、かぁ。
内と外の反転が何度も取り上げられていたのを考えるに、外にいたラストに出てきた暫定博士は「内」にいて、三ツ星館にいたほうの暫定博士は「外」にいるとも考えられるのかもなって思いました。
一般的には外に自由があるけれど博士にとっては内のほうに自由がある可能性もあり……う~~ん。
あと萌絵さんが合気道で自力で人質から脱するところはすごくかっこよかったです。
彼女、ただの頭が良くてちょっとおしゃまで世間知らずのお嬢様じゃないんだなあ。良い……。
犀川先生、ちょくちょく2重人格というか、普段よりずっと原始的で欲求に素直な人格がちらちら出てきてて不安なところではある。
博士(暫定)と会話したあといまいち現実に返りきらない犀川先生が萌絵と会話することでいつもの自分を取り戻していく描写もよかった〜。
積み本消化してからにするからちょっと間が開くけど次巻も楽しみ