あらすじ
星新一の父、星一(はじめ)は、福島の田舎から東京に出て苦学し、20歳で単身アメリカに渡る。いつも貧しかったが、決して挫けず、他人に頼らず住み込みで働きながら小学校で英語を学び、行商や翻訳をして大学の学資を稼いだ。周到な計画と持ち前の克己心で困難を乗り越え、貪欲に異国の新しい文明を吸収していく……夢を抱き、野心に燃えて、星製薬を創業した父の若き日の記録。感動の評伝。
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Posted by ブクログ
もう何度再読したか判らない。
それでもときおり無性に読みたくなる1冊。
星新一の作品の中では、この本は売れ行きが良くなかったらしいけど、個人的にはいちばん好きだし、ことによると星新一自身、いちばん書きたかったのは父親のこと ―― 不当な扱いで失脚した父親の復権をしたかったのではないかと思う。
野口英世とか後藤新平といった歴史に名を残す人物がものすごく普通に登場して、その辺の仰々しさがまるっきりないところがまた面白い。
きっとまた読むだろう。