【感想・ネタバレ】ウェイティング・バーのレビュー

あらすじ

「女は、怖い」のではない「怖いから、女」なのだ。(酒井順子「解説」より)
脛に傷もつ男女におとずれる恐怖の瞬間。

結婚式が終わった夜のバー。披露宴の司会をした美女とグラスを傾けながら、花嫁を待っている。
「あの時もそうだったわね」
親し気なふたりの会話はやがて、決して花嫁に知られてはならない過去の妖しい秘密に触れて――。
表題作など、10篇を収録した傑作短編集。

解説・酒井順子

*本書は1997年に文藝春秋より刊行された文庫『男と女はいつも怖い 怪談』のタイトルを変更した新装版です。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

【1.読む目的】
•真面目な本や自己啓発系の本ばかり読んで、少し窮屈で苦しくなってきたので、息抜き。

【2.気付きや気になった点、面白かった点等】
•時代が違うのね、と途中で気づいた笑。(1988年〜)
•一方、時代が違うのに人間の心理は大きく変わらんのだな。

【3.感想】
•林真理子の本、あらためて好きだと気付かされる。
•どろどろした、もしくは迷いのある心理描写が上手く、それどストレートに描いてるにもかかわらず、いやらしさがなく清々しさすら覚える手法がすごい。

0
2020年05月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

*結婚式が終わった夜のバー。花婿が、披露宴の司会をした美女とグラスを傾けながら、花嫁を待っている。「あの時もそうだったわね」。親し気なふたりの会話はやがて、決して花嫁に知られてはならない過去の妖しい秘密に触れて――(表題作)。脛に傷もつ男女におとずれる恐怖の瞬間をとらえた、10の傑作短篇集*

1997年8月刊行の『怪談 男と女の物語はいつも怖い』を改題した新装版。
まだ携帯電話が無い時代のお話なので背景は古いものの、林真理子さんらしい男女の機微が絶妙に描かれています。
時代が変わっても、男女の駆け引きや滲み出てくる感情ってさほど変わらないんだな…
女心のいやらしさ、あざとさを書かせたら右に出るものはいないと改めて感心させられた、林真理子ワールド満載の短編集。

0
2022年06月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

林真理子らしさ満載の短編集。
どの話も人間ってこういう嫌らしい部分あるよね…となるものばかり。
林真理子の人間観察眼と表現の的確さに痺れます。
「靴を買う」は1989年の作品にも関わらず、内容は正に現代のパパ活女子たちの心理を描いたような作品。
時代は変われど、人間の欲や自意識はあまり変わらないのかもしれないと思わされました。

ただ、共感は出来る作品が多い一方で、全体的に主人公たちの問題が解決するわけでもなくあまり前向きなラスト話ではないので、読後は親戚の不幸話を聞かされたような疲労感があります。

0
2021年01月11日

「小説」ランキング