あらすじ
「女は、怖い」のではない「怖いから、女」なのだ。(酒井順子「解説」より)
脛に傷もつ男女におとずれる恐怖の瞬間。
結婚式が終わった夜のバー。披露宴の司会をした美女とグラスを傾けながら、花嫁を待っている。
「あの時もそうだったわね」
親し気なふたりの会話はやがて、決して花嫁に知られてはならない過去の妖しい秘密に触れて――。
表題作など、10篇を収録した傑作短編集。
解説・酒井順子
*本書は1997年に文藝春秋より刊行された文庫『男と女はいつも怖い 怪談』のタイトルを変更した新装版です。
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Posted by ブクログ
【1.読む目的】
•真面目な本や自己啓発系の本ばかり読んで、少し窮屈で苦しくなってきたので、息抜き。
【2.気付きや気になった点、面白かった点等】
•時代が違うのね、と途中で気づいた笑。(1988年〜)
•一方、時代が違うのに人間の心理は大きく変わらんのだな。
【3.感想】
•林真理子の本、あらためて好きだと気付かされる。
•どろどろした、もしくは迷いのある心理描写が上手く、それどストレートに描いてるにもかかわらず、いやらしさがなく清々しさすら覚える手法がすごい。
Posted by ブクログ
*結婚式が終わった夜のバー。花婿が、披露宴の司会をした美女とグラスを傾けながら、花嫁を待っている。「あの時もそうだったわね」。親し気なふたりの会話はやがて、決して花嫁に知られてはならない過去の妖しい秘密に触れて――(表題作)。脛に傷もつ男女におとずれる恐怖の瞬間をとらえた、10の傑作短篇集*
1997年8月刊行の『怪談 男と女の物語はいつも怖い』を改題した新装版。
まだ携帯電話が無い時代のお話なので背景は古いものの、林真理子さんらしい男女の機微が絶妙に描かれています。
時代が変わっても、男女の駆け引きや滲み出てくる感情ってさほど変わらないんだな…
女心のいやらしさ、あざとさを書かせたら右に出るものはいないと改めて感心させられた、林真理子ワールド満載の短編集。