あらすじ
二年前、沖縄那覇基地に転属してきた幹部自衛官の斑尾怜於奈は異動時期を迎えていた。その彼女に下ったのは、思ってもみなかった南西航空方面隊司令官付き「副官」の辞令。副官は激務として知られると同時に優秀と評価される者が就くポジションだが、その仕事内容を知らない彼女を待っていたのは……。元幹部自衛官で、自らも副官を経験した著者が「自衛隊が直面するトラブルと人間模様」を描く、新しい自衛隊小説の誕生!
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Posted by ブクログ
表紙に描かれた絵から、おちゃらけた内容かと思いきや(じゃっかん、ポップであるのは否定しませんが)、意外にまじめに航空自衛隊司令官の副官を描いたお仕事小説になっています。
舞台が、南西航空方面隊というのも興味深いです。中国への対処もあり、米軍との折衝もあり、他の方面隊よりも、物語として描けるエピソードが多そうなところだとおもいます。
いまのところ、3巻まで出ているようなので、続きを読んてみたいですね。
Posted by ブクログ
「航空自衛隊 副官 怜於奈」2020(令和2)年4月発行
シリーズ第一巻。
ミリタリー小説。
小説発行時は
第4次安倍第2次改造内閣
(2019年(令和元年)9月11日から
2020年(令和2年)9月16日まで)
防衛大臣は河野太郎。
2020年6月15日、配備が決定していた陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」を、マスコミを通じて国民の不安をあおることで中止に持って行った人物である。
この後、菅・岸田・石破と国家安全保障が急速に疎かになっていく。
なお河野太郎は、その後はさすがにほぼ入閣はない。〇〇担当大臣とかデジタル大臣とかやらされることもあるが、評判は悪い。
小説に海上保安庁の名前も少し出てくる。ここを統括する国土交通大臣は公明党議員「赤羽一嘉(あかばかずよし)」(兵庫2区(神戸市の兵庫・北・長田区、西宮市の山口・塩瀬地区))
彼は新幹線のぞみのグリーン席に乗車した際に購入した炭酸水について、2025年2月16日に以下のようにXにポストし、批判されて翌日削除した。
「のぞみで炭酸水を注文。値段は通常価格の1・5倍以上高い160円! 車内レートかとブツブツ呟いていたら品物登場。ナ、ナ、ナント、300ミリリットルのミニサイズ。酷いな~ 二度と買うことはないでしょう。それにしても、JR東海のサービスの概念はどうなっているのでしょう」
国会議員は新幹線のグリーン席に無料で乗車できるパスをもっているのだが、自分が飲む水160円でさえ自腹では払いたくなかった模様。人の欲には限りはない。
2023(令和5)年の再編のため、小説中の
「第五高射群(五高群)」は「南西高射群」に改称されている。
沖縄の自衛隊施設の名称を少しおぼえた。
Posted by ブクログ
著者初読。航空自衛隊那覇基地第五高射群に所属する斑尾怜於奈二等空尉が主人公。自衛隊には「副官」と呼ばれる職種があり司令官の秘書的な仕事を行う。それの候補になった怜於奈は内心では拒否するものの結果としてなってしまう。その副官のお仕事小説。物語自体は終始穏やかに進んでいくけど著者は自衛隊に所属されていたという事でなかなか迫真に迫る緊迫感というか雰囲気が物語全体に漂う。そして沖縄メディアの問題や中国との関係も描写あり、たいへん面白く続きがありそうな終わり方だったので、続編があればそちらも読んでみたいと思う。
Posted by ブクログ
航空自衛隊那覇基地に勤務する斑目怜於奈は高射運用幹部。部隊経験のなかで一通りの経験を重ねミサイル運用に関してある程度の自信がついた油の乗ったタイミングで副官をやらないかと提案された。戦術的な技術と知識を極めたい怜於奈は気が進まなかったが上司に半ば強引に面接に行かされる。
南西空新司令官の溝の口空将に仕え、恒常業務をこなす一方で司令官の愛人?事件や地元マスコミの嫌がらせ報道などに遭遇する。
新たな分野の仕事を覚えるうちに、沖縄に存在する自衛隊、米軍と地元民の関係について、司令官と同じ目線でその存在を見つめ直すことになる。
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女性幹部自衛官である斑尾怜於奈が『副官』として働く姿を描いた作品。カバー絵とは異なり、内容はコテコテの自衛隊話が満載です。元幹部自衛官の筆者ならではです。
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司令官付の副官に任命された女性幹部自衛官。舞台は沖縄という軍事的にも住民感情的にも難しい設定が、最初の司令官とのエピソードの伏線なのだろう。自衛隊も含め国家公務員にはエリートを育成する土壌がある。この物語は、そんなエリートが特技(特殊技術)の志向とは反する副官として、失敗しながら成長していくものなのだろう。組織を代表する長の秘書的立場というのは、経験したくてもできない人が多いものだ。普通に仕事をしていては見えない景色がそこにある、ということを私も経験させてもらったので、読んでいて首肯できる部分が多かった。
Posted by ブクログ
表紙よりもお堅めなお仕事小説。
作者さんが元自衛官だけあって、細部にわたった自衛隊の内部描写がなされています。
難しい話が苦手なわたしにとってギリギリのお仕事描写。これ以上自衛隊の説明が詳しくなるとギブアップかなぁという絶妙なところで描いてくれています。
なのでわりとお仕事でも人間関係のお話とか、基地外のお話とかはページをめくる手が早くなりました。
秘書にあって秘書にあらず。自衛隊という特殊な世界のことを知れたのは物珍しく新鮮でした。
Posted by ブクログ
元幹部自衛隊が書いた自衛隊小説と言うことで、表紙もライトノベルっぽかったので、自衛隊好きの自分はすぐ飛び付いたが、主人公の斑尾玲於奈が副官になるまで経緯を描いた前半は、彼女が所属する高射隊の専門用語が飛び交い、表紙と違って、なかなか重厚な内容。
もともと高射のスペシャリストを希望する玲於奈にとって、副官への異動は自分の希望とはズレていたが、同じく新しく赴任した司令官、そして司令官や副官を補佐する人たちに支えられながら、現場とは全然違う「副官」と言う職務に邁進していく姿が描かれる。
自衛隊ものは特にいろいろな分隊があり、何をするにもいろんな連携が必要であることがよく分かる。そして、それを誰もが責任、時には誇りをもって任務を担っている。
副官は内閣事務次官の仕事に少し近いのかな、とか思いつつ、最近ネットで配信されていた「空飛ぶ広報室」で出て来た「高射隊」や「浜松基地」なども出て来るので、有川浩の描いている自衛隊ものより、難易度は高いものの、自衛隊好きにはオススメしたい作品。