あらすじ
リリーには婚約者がいた。隣国の伯爵家の子息ビリード。親が決めた婚姻。まだ会ったこともないビリードではあったが、リリーは心の底から彼を愛していた。五年の間に交わした手紙から、互いを思いやり、互いの人柄を慈しみ、互いに結婚を望んでいることを確信していた。そんなリリーに悲劇が襲う。両親と兄が事故で亡くなり、リリーが侯爵家を継がねばならなくなる。祖父は縁談を破棄し、国内から婿を得ることを命じる。決まったのは騎士のブレッド。騎士職を捨ててリリーの夫になる道を選んだという。献身的に尽くしてくれるブレッドに、少しずつ心を開いていくリリー。ある日、王都で行われる舞踏会に出席したリリーは、偶然にも元婚約者のビリードに出会ってしまい……。
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王道の可愛らしいお話でした
御伽噺のような(ただし大人の)。
夫となったブレッドにとって、妻のリリーは幼い少女の頃から秘密裏に見守ってきた愛しい存在な一方、リリーにとっては忘れられない初恋の相手が別にいる。文通のみで会ったことはないけれど、元婚約者にずっと恋をしてきたから、父母兄の不幸な死による破談、境遇の変化に心が追いついていかない。そんなリリーを優しく愛してくれるブレッドは、最初から素敵だったけれど、終盤、リリーが文通相手の正体に気づいてからのお話が更にいい!幼いリリーの手紙。神からの罰ではないかと畏れる気持ち。
この先も穏やかな愛情を深めていく二人が想像できて、癒されました。
かわいい
可愛いお話でした…。私も癒やされました。恋に恋するような幼いヒロイン(実際元が13〜14歳なので幼い)と、騎士を辞め婿になったヒーローの純愛が本当に可愛すぎる。最高のお婿さんですね。短いし挿絵はないし大事件が起こったりもしないのですが、読んだあと幸せな気分になれました。
可愛らしい
なんとも可愛らしいお話。
途中からなんとなく展開は読めてきちゃいましたが、あんまりにも純粋なヒロインと何やら一生懸命なヒーローのやり取りに、テンポよく読めちゃいました。