【感想・ネタバレ】中国が世界を攪乱する―AI・コロナ・デジタル人民元のレビュー

あらすじ

2018年以降、米中貿易戦争が世界経済に大混乱をもたらした。
2020年、新型コロナウイルスの感染が世界に広がった。
感染源とされる中国では経済活動が徐々に平常化しているが、欧米をはじめ各国では依然、予断を許さない。
これらのできごとを通じて見えてきたものは何か?

中国は人類の長い歴史において世界の最先端にいたが、
16世紀頃から状況が変わり、とくにアヘン戦争以後は衰退がめだっていた。
しかし、最近の中国の躍進ぶりを見ると、昔の歴史が復活してきたように見える。
超長期の観点で見ると、これは「歴史の正常化」なのだろうか?

歴史の正常化とは、単に中国が大国化するというだけでなく、社会の基本原理に関する対立が復活することなのかもしれない。
分権的で自由な社会を作るのか、集権的で管理された社会を作るのか。
米中経済戦争やコロナとの戦いの本質は、未来社会の基本原理をめぐる戦いだと捉えることができる。
われわれは、いま、歴史の重要な分岐点にいる。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

「デジタル人民元」
個人的には怖いと思います。
中国が世界の送金データや買い物履歴を握ることになります。
これはFacebookの「リブラ」が新たなデジタル通貨圏を作るよりもっとリアルな怖さやと思います。

おそらくもう直ぐ
「中国人民銀行にプライバシーを握られるよりは自国の中央銀行に握られる方がまだまし」
という究極の選択する時期が来るんやと思います。
マイナンバーで個人情報が…とか言ってるレベルではないと思います。

おそらく「デジタル人民元」が流通し出すと使い出す日本人も出てくるでしょう。
だって中国人観光客はデジタル人民元を使うでしょうし受け取った企業や店は手数料の安さとか使い勝手の良さから使うでしょう。
ただ香港デモ参加者が地下鉄の切符を買うのに現金を使った意味を考えないといけません。

僕はそれよりは使い勝手の良い比較的安全な
「デジタル円」
が開発されることを切に願います。

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2020年05月17日

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