【感想・ネタバレ】ふつうがえらい(新潮文庫)のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

切れ味のいい文章。冒頭の「ふふふ、痛いのよー」がまず強烈。子供嫌いの著者が、出産した瞬間から自分の子供が愛しくてしかたなくなる。圧倒的なリアリティ。
「それよりも不気味だったのは、スッポンと生まれた瞬間に、オギャーという泣き声と共に、おー赤ちゃん、私のかわいい赤ちゃんという気持ちが、爆発したことである。 (中略) 私は生涯でただ一度、世の中の光が唯一私に集中したような歓喜にあふれたのである。」

また、「ことばは通じなくても」の一節。
「ことばをおぼえれば、おぼえるほど、ことばが通じるようになって、ことばが通じることだけで満足したりして、そして、ことばでないものを感じたりわかったりすることを投げすててしまうのだ。」

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2022年04月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

エッセイといえば、野田秀樹の「ミーハー」が一番と思い続け、今まで他のエッセイには、手を伸ばすことなく過ごしてきた。
とはいえ、それなりの年数も経ったので、そろそろいいだろうと…。
(って、わけでもないが。実際「ミーハー」は、今読んだらどうなのだろう?確か絶版で、家にも見当たらない…)
で、佐野さんの「ふつうがえらい」。むぅ~!おもしろい!
斜に構えて、エッセイから遠ざかっていた年月が実に惜しい。
「正義が嫌い」と言ってのける勇気。私も!!!!
「確信に満ちている人が嫌い」私も!!!!
思っていても、なかなか口に出せないことを、すっきりはっきり言ってくれる、そんな佐野さんのエッセイ集。(佐野さん曰く「世間話」)
中でも「あ~、かわいい」が、大好き。
常々、子供をみて「かわいい~!」という女性たちを細ーい横目で見ていた者としては、なるほど納得。
そうか「子供インラン」か!
そう考えれば、私はさしずめ「子猫インラン」かな~♪
佐野さんと同世代だったら、今後ももっと楽しめたのかと思うと、残念でならない。

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2012年05月20日

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