あらすじ
妊活、健診、保育園落選……37歳で第一子を産んだ人気作家が、赤ん坊が1歳になるまでの、親と子の様々な驚きを綴ってみると !?単行本刊行とともに大反響を呼んだ、全く新しい出産子育てエッセイ。
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Posted by ブクログ
コロナ禍で人と会う機会が減ってるし、そもそもデリケートな話題なので、あまり出産育児に関して人と話すことがあまりできていない。
だから出産育児エッセイは、読んでいて純粋に楽しい。わかるわかるって思ったり、逆にそれは違うでしょーって思ったり、頭の中であれこれ意見交換している感じがある。
著者の山崎ナオコーラさんは、割とはっきり自身の考えを持っている方なので、そういう考え方もあるんだなーって気持ちで読めた。
そして子育てに関して、あまりネガティブな感想が書かれていなかったのが新鮮だった。
SNSでは出産育児に関してしんどいとか大変だっていう考えに触れることが不思議と多い気がする。(周りの協力が得られず孤独だとか、寝れなくて体力的にしんどいとか、自分の時間が取れないだとか…)だから自然と、子どもを持つことは自分をある程度犠牲にすることだという意識がどこかにあったけど、その考えが少し溶かされた気がする。
出産も育児も自分にとってかけがえのない経験で、一瞬一瞬が「かけがえのない今」なんだろう。
まぁ、適性もあるから、そんなこと言ってられないってなるかもしれないけど、楽しみながら、しんどかったら都度調整しながらやっていこうかなって思えた。
Posted by ブクログ
出産・子育てエッセイとありますが、それだけを書いているわけではありません。一つ一つのことをすごくじっくり考えられる方なんだなあという印象です。普段エッセイは、軽い読み物として手にとりますが、これは重かった。一気には読めない感じです。
これまでの「普通」が通用しなくなってきている時代。ありのままでいい、とは口で言うのは簡単ですが、とても難しいことです。山崎さんは、「性別にしばられてほしくない」「外で固定観念を植え付けられてくるのでは」と悩まれていました。確かにそれはそうなんだけど、思いが強すぎると逆に親の思想でガチガチになりそう…と感じます。
たくさん考えて、それを人と共有して、見聞を広げていかないとなあと思いました。