あらすじ
ティナの白い足を
愛でていいのは俺だけだ!
『野獣騎士』と恐れられる騎士団長クレドは女性が大の苦手。
副官ティナはそんなクレドに想いを寄せていた。
しかし“ある夜”をきっかけに彼を諦めて騎士団を去り、
結婚相手を探すことを決意する。
男だと思っていた副官が実は女性だったと知りクレドはパニックに陥るが、
『隠れてティナの絵を描き散らす癖』は彼女への恋心によるものだと自覚する。
ティナの妹ルルの手助けで、
なんとかティナと二人で出掛けるようになれたものの、
初心すぎてキスすらできない有様で――。
女性が苦手な騎士団長×小柄で凛々しい(元)女騎士、純情こじらせ体格差ラブコメディ!
【目次】
プロローグ
第一章
第二章
第三章
第四章
第五章
第六章
第七章
第八章
第九章
エピローグ
あとがき
感情タグBEST3
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タイトル通り
野獣騎士というあだ名が付いた残念騎士のお話でした。残念っぷりが良かったです。無自覚ながらも運命的でタイトル通りのお話でした。
Posted by ブクログ
帯にラブコメディと書かれてはいたけれど、まさかここまでコメディだとは思わなかった。
主役二人が騎士で体育会系で、貴族の紳士淑女からは程遠い状態だからか。
そりゃティナの妹も頭を抱えるだろう。
隊長の弟も常識人と見せかけて残念系だったし。
この世界の男性陣は残念になる呪いでもかけられてるのかと心配になる程。
特に隊長の暴走っぷりは凄まじいものがあった。
男性だと偽っていた頃からティナを溺愛していたところも十分やばいが、女性と分かってからも隙あらば覗き、隙あらば重症でも鎮静剤打たれても部下をぶん投げつつも脱走し、隙あらば彼女の絵姿をひたすら描き殴る(裸体含む)
舞台が日本なら前科つきまくりの極悪人(というか変態?)である。
ヒーローがこれで大丈夫かと。
まあ作中でも散々残念な人と言われてはいたが。
しかも体力、腕力が人間離れしていると来た。
この人、もう人間やめてる(褒め言葉)
そんな人を制御し愛せる人は、最初からティナしか
いない。
そりゃそうだ。
その割にはいざティナに触れられる立場になっても奥手だったり、詳細を書くのも憚られるほど悲惨な過去を抱えていたりと普段の残念さからは想像できないギャップも凄い。
そういうところにもティナはやられたのか。
紆余曲折を経て、どうにか無事に結ばれた二人。
ティナも騎士として生きるか淑女として生きるか悩んだが、隊長の言葉もあって自分の立場を定めることができたのもよかった。
末長くお幸せに。
前述通り隊長の過去は非常に重いものがあったが、それを吹き飛ばす勢いでコメディ部分がぶっ飛んでいるので、泣けるより笑える話になっている。
是非外野と一緒に主役二人にツッコミを入れながら読んで欲しい作品である。