あらすじ
マッキンゼー×ビジネス・ブレークスルー
時間も経験もなくても、仮説→検証型の思考で
最適解を最速で導き出す。
大前研一氏推薦!
「本書は問題解決のナビだ。
何をどう考えたらよいか、迷子にならないための地図を示している」
本書の3つのポイント
1. 事業全体を俯瞰して課題を発見する
2. 経験がなくても筋の良い仮説を立てられる
3. ビジネスリーダーが現場で使える
問題解決の7つのステップと武器
[ステップ1]現状分析/獲得する武器1:こだわりを持って分ける
[ステップ2]問題認識/獲得する武器2:イライラ・キラキラを探す
[ステップ3]情報収集/獲得する武器3:事業部長の視点
[ステップ4]課題抽出/獲得する武器4:多くの情報をまとめる
[ステップ5]解決策の方向性/獲得する武器5:戦略の全体像
[ステップ6]アイデア創出/獲得する武器6:思いつきのアイデアを進化させる
[ステップ7]評価/獲得する武器7:冷静に選ぶ
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Posted by ブクログ
仕事で売上向上要因を探る案件で迷走し、この本を読んでからやればよかったと後悔するくらいの良書でした。
原因を知るためにHOWやWHATを考えがちだが、WHERE、つまり現状理解をしてどこに問題があるかを探していく必要がある。
どこにあるかの次に原因を探る際には市場、ターゲット、顧客ニーズ、チャネル、バリューチェーン、組織、外部要因の7点をベースにアンケートや顧客、自社インタビューを行い原因案出しをする。
それらの原因を改善できそうな案を出し、実現性 (コスト、時間)と売上インパクトの点数付けを行うことで最終的な施策を選出する。
結果を出そうとむやみやたらに施策を打つのではなく、この流れで実施することで確実に状況改善ができると感じた。
Posted by ブクログ
タイトルにつられて読書。筋の良い仮説構築力はぜひ身につけたい部分。
流石のBBTの本。問題解決、クリシンの基本・実践的な考え方が含まれた良著。
メモ
・3つのポイント
事業全体を俯瞰して課題を発見する
経験がなくても筋の良い仮説を立てられる
ビジネスリーダーが現場で使える
・思考の堂々巡りに陥らないためには
自分の位置を確認するための地図が必要。
前に進むためには思考の武器が必要。
・7つの武器
現状分析、問題認識、情報収集、課題抽出、解決策の方向性、アイデア創出、評価
大きくは現状理解・本質的課題発見・解決策立案とも整理可能。
・言葉の定義
問題 あるべき姿と現状の差
原因 問題を引き起こす事実
課題 原因の中で問題を引き起こす一番の事実
・現状分析
一足とびに問題解決に行きたくなるが、まず問題を正しく認識することから始める。WHEREから始める。
☆こだわりを持って分ける
問題特定につながる分け方を。
MECEに分ける(数式で切る・プロセスで切る)
データを見る前に特定したい対象の仮説を持って切り口を考える。
・問題認識
☆イライラ・キラキラを探す
心が動くものであることが重要。
ポイント
本当に解決したいと思っているか
自分の立場になりきれているか
あるべき姿は具体的になっているか
・情報収集
先に検証すべき原因仮説を立ててから収集にあたる。そのためには
☆事業部長の視点で考える
原因仮説の7パターン
1 市場に変化が起きているのでは
2 ターゲットセグメントに変化が起きているのでは
3 顧客ニーズを満たせていないのでは
4 自社サービスの魅力を顧客に伝えられているか
5 価値を継続提供するVC構築できていないのでは
6 VCを支える組織に問題はないか
7 外部環境に大きな変化はないか
1の分解
市場全体の縮小、対象市場の縮小、市場魅力度の減少(5f競争環境の激化)
2の分解
ターゲットセグメントの魅力度が下がってないか(規模、成長率)、ターゲットの一部を競合に攻められているのでは、
3の分解
顧客ニーズを満たせていないのでは、競合と差異化できているか、
4の分解
顧客利用チャネルの変化に対応できているか、顧客に自社の魅力が伝わっているのか
5の分解
自社はKSFを強化できているのか、自社のVCは強いか
6の分解
7sで考える
7の分解
pestで考える
・課題抽出
☆多くの情報をまとめる
課題は一番悪い部分。フレームワークを意識してまとめる。顧客競合自社の順にまとめてみる。
・解決策の方向性
会社のどこを変えていくのか明確にして大きな方針を出すこと。
☆4つの戦略論
コストリーダーシップ、差別化、顧客ロックイン、ソリューション戦略
経営者の視点からの4つの方向性
経営資源の活用、経営資源の獲得、競争戦略、ビジネスモデル
・アイデア創出
☆思いつきのアイデアを進化させる
直感で多くのアイデアを出す・ロジカルに広げる・面白い人になりきる
アイデアを広げるための問い
つまりどういうことか? → 抽象度をあげる
具体的には? → 細かいアイデアを考える
他にはないか? → 広げる
・評価
☆冷静に選ぶ
判断軸を作りアイデアを選ぶ 判断軸検討&視点を変えてアイデア評価(競合・顧客など)
問題解決のストーリーを描く 問題が起きた因果関係、解決の因果関係を描く。KPIを考える
プレゼンのシミュレーションを行う 質問を想像し対策する
Posted by ブクログ
本書は、ビジネスの現場における「考える力(問題解決力)」をテーマにした本です。
若手であれば自分の専門領域の問題解決に取り組むだけで十分であるが、役職が上がる程、自分の役割を超えて、事業全体に関わる問題解決に取り組む必要がある。そして、そんなビジネスリーダー向けの問題解決になると、演繹法や帰納法を使ってカッチリ問題解決に取り組むだけだなく、推論(仮説力)を用いて先が見えない中でも仮説検証を行いながら問題解決を行うことが求められる。
「ビジネスリーダー向け」問題解決を身につけるためのポイント
①迷子にならないよう、全体像を持つこと
②筋の良い仮説を出す勘どころを持つこと
上記の2点をクリアにするために作られたのが本書で紹介する「問題解決マップ」だ。
問題解決は、現状理解(Where)→本質的課題発見(Why)→解決策立案(How)の流れで取り組みます。
具体的には下記の7つのステップ。
◾️現状理解(Where)
ステップ1: 現状分析
ステップ2: 問題認識
◾️本質的課題発見(Why)
ステップ3: 情報収集
ステップ4: 課題抽出
◾️解決策立案(How)
ステップ5: 解決策の方向性
ステップ6: アイデア創出
ステップ7: 評価
※本書における言葉の定義
・「問題」とは、あるべき姿と現状の差
・「原因」とは、問題を引き起こす事実。原因は一つではないので、この原因を解決するために打ち手は考えない。
・「課題」とは、原因の中で、問題を引き起こす1番の事実のこと。ここを解決するために打ち手を考える。
さらに、筋の良い仮説を立てるために、「事業部長の視点」が必要となる。事業部長の視点とは、ビジネスの流れを1枚にまとめた俯瞰図。(P31)
・自社が戦う「市場」と特に戦う「対象市場」
・対象市場の中で特に狙う「ターゲット」
・ターゲットのもつ「ニーズ」と自社の提供する「提供価値」
・その顧客に出会う「チャネル」
・「競合商品/サービス」と「自社商品/サービス」
・自社の「バリューチェーン」
・バリューチェーンを支える「組織」
Posted by ブクログ
大前研一氏推薦!「問題解決のナビだ!」に誘われて購入。
感想。これは良い!!久々にグッとくる本。世の中に数あるフレームワークや、ノウハウを、具体的にどういう風に使って戦略を立てるか、という内容。この本の対象は、初学者やフレームワークを学びたい方ではなく、それは終えた方向けとのこと。
備忘録。
・問題解決は分けることから始まる。現状を細分化していき、何が起きているのかを理解する。例えば売り上げが下がったアパレル店で起きていることは、来店客数なのか、購入率なのか、客単価なのか、客層の変化なのか、とか。
・先ずは、情報を分けて、意味のある事実をおさえる。例えば来店客は横ばいなのに客単価が下がっている、とか。それを飛び越えて、いきなり「競合のせいだ」「ECに流れている」とかWHYやHOWににいかない。その前にwhere。
・筋の良い分け方とは。分ける目的が悪い箇所を探すなら、それが特定できること。有意な差がわかること。
・問題や問題解決とは、悪いことや悪いことを正すこと、という意味だけではない。問題とは「あるべき姿と現状の差」である。調子が良くても、あるべき姿や目指すところがさらに高いところにあるならば、問題は生じていると思いたい。
・問題解決にはパワーがいる。そのパワーを生み出すためには大義がいる。自分が腹落ちする大義があるか、自分の言葉で大義を語れるか。
・もしも自分の部下が低温状態ならば、問題解決の先を急ぐのではなく、そもそもなぜその問題を解決する必要があるのかを、部下自身の心と会話してもらう時間を取った方が良い。
・「働き方改革」「ダイバーシティー」「オープンイノベーション」「地方創生」とか流行り言葉で目標が飾られていないか。SMARTの考え方で具体的に表現すべき。
・筋の良い仮説を作りたい。その為には、自分の得意領域に偏って考えないこと、フレームワークに頼りすぎないこと、事実を発射台に仮説を出すこと。
・事業部長になったつもりで考えよう。3C、SWOT、バリューチェーン、管理会計と、全体を考えよう。
・原因仮説の使えるパターン。市場変化、顧客の変化、自社のチャネルの変化(劣化)、バリューチェーンの劣化、組織自身に問題発生。
・打ち手の選別方法。業績インパクト、コスト、時間。「競合が一番嫌がる打ち手はどれか」と考えるのも有効。
Posted by ブクログ
問題を解決していく上でのフレームワークや仮説の立て方が整理されており、非常に分かりやすい。
現在のビジネス環境では、現状を理解しようとする意識以前に、ビジネスのスピードに合わせようとする事が優先され、直ぐに結論や手法を求める事が多い。
経験の浅いビジネスマンほど、本書の現状理解を起点にフレームワークを用いて定義するプロセスに価値を見いだせると感じる。
このフレームを理解し、複数のビジネス課題対して高速回転で解決していく事が、次世代ビジネスマンに必要な能力に違いない。
そうすれば、今後コンサルタントに頼らずに各企業が独自に自社で成長出来る形になるのでは。