【感想・ネタバレ】都と京(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

狭い土地で千年続く歴史から生まれた「しきたり」と共存する「京都」。新しいものをどんどん取り入れて新陳代謝を繰り返す「東京」。日本のふたつの「みやこ」と、そこに生きる人間のキャラは、どうしてこんなに違うのか? 東女(あずまおんな)が、異文化「京都」に出会って以来の発見・疑問・驚きを、「言葉」「節約」「神仏」「若者」「敬語」「女」など、19の観点から鋭く考察した比較文化エッセイ。(解説・佐藤優)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

東京出身で京都好きの筆者が、東京と京都を、「言葉」、「料理」、「節約」など19の観点から比較するエッセイ。

京都人がドヤ顔で「京都とは云々…」と語ると興醒めしますが(筆者によると、また、私の肌感としても、京都人はそういったことを出来るだけ避けようとするのでそんな機会は滅多になさそうですが…)、東京出身の方が、憧れつつも、客観的に(主に)京都について考察を巡らせるという形で、本社は読者にとって取っ付きやすいように思います。

「嗚呼、なるほど」と膝を打ったのは、「観光客という生き物は常に、『地元の人しか知らないもの』を欲しているし、また『私だけは凡百の観光客とは違って、特別に地元から愛されているのだ。だから私には、地元の人しか知らないものを知る資格がある』という根拠のない自信を持っているのです。」という部分。(p242)

京都人に対して京都語りをする京都以外の出身者に対し、京都人はやはりその自信の匂いを敏感に嗅ぎ取って、苦々しく思っているものだなぁと思いました。

0
2016年08月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

言葉、料理、贈答、祭り等々での東京と京都の違い。「~してはる」というのは敬語かと思えば、天皇陛下にも、犬にも、犯罪者にも使える不思議な言葉らしい。なんだか奥が深い。著者が京都出身でない事が、却って切り口が鋭さを生んでいる気がします。

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2013年06月02日

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