あらすじ
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ルーツは修道院。日本の菓子文化にも大きな影響を与えたポルトガル菓子を徹底案内 カステラをはじめ、日本の洋菓子は16世紀にポルトガルの宣教師たちによってもたらされたとされています。 和菓子にも影響を与え、南蛮菓子と呼ばれるものはポルトガル菓子の影響を受けたものです。 そのせいか、ポルトガル菓子は日本人にとってどこか懐かしい味わいを感じさせるものが多数あります。 また、20年ほど前に、マカオからやって来て日本でブームになったエッグタルトもポルトガル菓子のパステル・デ・ナタがルーツ。 実は、ポルトガル菓子は日本になじみのある菓子が多いのです。 一方で、日本であまり知られていない菓子も多数存在します。 その起源が修道院にあり、卵黄をたっぷり使い、コクのある旨みが凝縮された甘さが特徴です。 同時に地方によって特色もみられます。 これらの菓子を101種に絞り込み、それぞれの歴史や物語を案内するのが本書です。 菓子への理解をより深めるため、また実際に作ってみたい方のためにレシピも併記しています。 ポルトガル菓子についてのコラムも織り込み、読み物としてもおもしろく、ポルトガルの菓子文化が丸わかりできます。
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Posted by ブクログ
近藤史恵さんの『ときどき旅に出るカフェ』に出てくる世界のお菓子をネットで検索していてこの本にたどりついた。
この本に載っているのは、フルーツケーキやカップケーキ、ビスケットのような、そこまで着飾っていないものだ。名称は違うがこれはあれだと思うものもあるが、日本では見たことがないものも多数載っている。
見開きで左側が写真、右側にそのお菓子の材料と作り方と、由来や歴史的背景や食べ方などが書かれているという構成。パンやジャムも多少載っており、同種のバリエーションもあるが、総数101と数が多い。
カステラがポルトガル伝来のお菓子であることは大抵の人が知っており、そのルーツであるお菓子も載っているが、福岡のお菓子である鶏卵素麵のルーツだというフィオス・デ・オヴォシュというものが載っている。昔、鶏卵素麵をお土産でいただいたのだが、当時は失礼ながら激甘でほぼ食べられず。そのルーツであるお菓子の方もおそらく同様で、時代を経ても変わっていないようだ。この本にはそのバリエーションが載っており、さらにアーモンド粉と混ぜて丸めたものに、カラメルをしみ込ませるのだそう。前回は食べられずに持て余した鶏卵素麺だが、次に機会があったらプリンのカラメルをかけてみようか。いや、そんなことしなくても抹茶と一緒にとか…だがそれではこの本を読んだ甲斐がない。以前は受け付けなかった鶏卵素麺との再会が楽しみになった。
他にも食べてみたいものはいくつかある。表紙のお菓子も。だが自分で作る気はないし、著者のポルトガル菓子の店は京都にある。食べログのクチコミもチェックしてみたが評判は上々だし、行ってみたくなった。