近藤史恵さんの『ときどき旅に出るカフェ』に出てくる世界のお菓子をネットで検索していてこの本にたどりついた。
この本に載っているのは、フルーツケーキやカップケーキ、ビスケットのような、そこまで着飾っていないものだ。名称は違うがこれはあれだと思うものもあるが、日本では見たことがないものも多数載っている。
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見開きで左側が写真、右側にそのお菓子の材料と作り方と、由来や歴史的背景や食べ方などが書かれているという構成。パンやジャムも多少載っており、同種のバリエーションもあるが、総数101と数が多い。
カステラがポルトガル伝来のお菓子であることは大抵の人が知っており、そのルーツであるお菓子も載っているが、福岡のお菓子である鶏卵素麵のルーツだというフィオス・デ・オヴォシュというものが載っている。昔、鶏卵素麵をお土産でいただいたのだが、当時は失礼ながら激甘でほぼ食べられず。そのルーツであるお菓子の方もおそらく同様で、時代を経ても変わっていないようだ。この本にはそのバリエーションが載っており、さらにアーモンド粉と混ぜて丸めたものに、カラメルをしみ込ませるのだそう。前回は食べられずに持て余した鶏卵素麺だが、次に機会があったらプリンのカラメルをかけてみようか。いや、そんなことしなくても抹茶と一緒にとか…だがそれではこの本を読んだ甲斐がない。以前は受け付けなかった鶏卵素麺との再会が楽しみになった。
他にも食べてみたいものはいくつかある。表紙のお菓子も。だが自分で作る気はないし、著者のポルトガル菓子の店は京都にある。食べログのクチコミもチェックしてみたが評判は上々だし、行ってみたくなった。