【感想・ネタバレ】私をくいとめてのレビュー

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Posted by ブクログ

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めちゃくちゃ好き〜自尊心×自意識過剰×孤独→生み出されたAという存在。この人自尊心が損なわれる恐れがある行動は別人格でしかできないのよね。自分が起こした行動や思考なのに、「Aはすごいね、わたしにはできない」みたいなこと言ってるの不気味でしかないけど、彼女はそうしないと自分を保っていられないんだ。。恥ずかしい行動もちゃんと傷つくことも全てAに任せて、自分は高みの見物してるつもりになっているのがこわ面白かった。でもAも自分とちゃんと自認している上でのことなので、それもなんだか可愛い。
歯医者とどうにかなれるかも、と考えるところとか、短いスカートでアピールする痛い女を描くところが綿谷さん意地悪ですき。

ラストの海のシーンがとても印象深かった。他者と深く関わるのはおひとり様でいるよりことよりよっぽど怖かっただろうな。みんな心に自分の世界があって、一人の時間が長いほどそこにいる時間が長いんだよね。彼氏ができて、自分と対話するだけの世界から泳いでいくっていう可能性と恐ろしさを併せ持った海なんだろうなー。

映画も観たけど、原作へのリスペクトを感じつつ、皐月とみつこさんの関係性が深掘りされてて良かった。

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2022年07月10日

Posted by ブクログ

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久々の綿矢りさ!!おもしろかった~~~!!!一気読みしてしまった。

みつ子ちゃん、33歳、独身。自分に近い部分が多かったので読んでいてすごく楽しかった。でも私に近いのはオタクっぽくてイケメンに甘いノゾミさんかな。相手の顔が好きであれば多少のこと(カーターはだいぶめんどくさいが)には目を瞑れるというか、相手のナルシズムに付き合うのが大好きな感じ、分かる。楽しいよね。

でも多田くんみたいに害の無い人と付き合って、女性として見てもらって、その代わり軽く拒否っただけで拗ねられてめんどくさい、みたいなのが一番リアルよな~~~。みんなすごいなぁと思うよ。私ほんとしんどいんだそういうの。婚活して、何回かデートして告白されて、断る理由もないしいい人だと思ったから好きではないけどとりあえず付き合うじゃん。でも結局あれしんどくならない?みんなしんどくないの?自分で「付き合う」って決断したはずなのに、どうして好きになっていかなきゃならないんだろうって落ち込むことになるんだよね。そんな努力するくらいなら一人でいるよって思っちゃうの。
でもこの小説の中でAがさ

「根本的に必要じゃなくても、生活にあるとうれしい存在はたくさんあるんです。というか、私たちはそういうものばかりに取り囲まれて生きていますよ。根本的に、なんて思いつめなくていい」

「相手の心に自分の居場所を作るのは楽しいですよ」

って言ってたじゃん。
それはすごく心に響いた。そうかもしれないなって思った。
でもまあ私はノゾミさんのような人生を望む…。やっぱり好きでもない人には優しくできないよ。というか、付き合った途端、あるいは好きになろうと努力して相手に優しくした途端、「手に入った」と勘違いして調子に乗ってくる人たちが本当に苦手だよ。
そしたらカーターみたいに最初から調子に乗ってる方がいい。そしたら落差にイラつかないし。顔も好みだし。

そんな風に色々考えたけど、とにかくとてもおもしろい小説だった!綿矢りさの文章大好き。
映画も好評みたいだから観てみたいな。

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2021年06月14日

Posted by ブクログ

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面白かった。
綿矢先生の作品は「勝手にふるえてろ」くらいしか読んだことがなく、しかもそれも数年前に読んだものだから綿矢先生がどんな文章を書くのかわからなかった。
主人公の特殊能力が周りにバレて精神病扱いされるのかなと思ったけど、全く違った。とても暖かい話だった。

ノゾミさんがすごく好きになった。自分が面食いなことを一切隠さず、カーターに尽くすところ。それにまんざらでもないカーター。この2人の関係が1番面白かった。このまま2人は結婚しそうだなと思った。私もノゾミさんみたいにポジティブに生きたい。

Aが最終的に消えることは予想通りだった。でも主人公が本当に困っている時は出てきてくれる。なんて都合のいい特殊能力なんだ。
あまり気にすることじゃないのかもしれないが、Aの構造がすごく気になる。主人公はAは自分だと知っているが、本当にそうなのか?だけど、自分じゃないと辻褄が合わないところもある。

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2023年03月08日

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p120
山羊のにおい

p230
根本的に必要じゃなくても、生活にあるとうれしい存在はたくさんあるんです。というか、私たちはそういうものばかりに取り囲まれて生きていますよ。根本的に、なんて思いつめなくていい。

勝手に揺れてろ、

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2022年11月19日

Posted by ブクログ

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脳内会話をしてしまう。わかる。
でも、ここまで自分と切り分けた人物としての会話はないかな。

共感できる部分もあるけれど、私とは違うなと思う。
みつ子のこと、嫌いではないけれど特に好きにもなれない。

Aとの別れは良かったのか?
まぁ、自然な流れでそうなるよね、としか。

心に響くわけでも、魅力的なキャラクターがいるわけでもないけど、惹かれる。やっぱり綿矢りさ好きだな、と思う。

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2021年11月20日

Posted by ブクログ

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刺さる年齢になってしまった~~!!!!と震えながら読んだ。大学生の時より断然主人公にシンパシーが湧いてしまう。Aの人格はとても好き。映画は林遣都がAなのかと思ってたら違うみたい。そしてオチは決別エンドなんだ。多田くんとめっちゃテンポよくうまくいくな。燃え上がる恋愛ではなくお互いを居心地よくさせようという過ごし方がすごく羨ましい。
イタリアに行くくだりは正直いるのか…?と思ってしまった。ディズニーランドはそんなにトントン拍子に行くんかい、とも。

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2021年05月11日

Posted by ブクログ

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黒田みつ子
脳内のAと会話する。

多田くん
取引先の営業マン。

ノゾミさん
会社の先輩。

カーター
片桐直貴。誰が見ても真性のイケメン。

中畑遼
スマイル歯科の院長。

皐月
大学時代の友達。ローマに住んでいる。

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2023年11月02日

Posted by ブクログ

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人間が必要とするのは、いつも自分以外の人間ですよ。他人との距離は一万光年より遠くても、求めるのは他者の存在なんです

何を考えているか分からない相手だからこそ、伝えられる言葉があるんです。

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2021年05月06日

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