あらすじ
東京の地下鉄廃線跡に、潜む集団の目的とは? 著者が初めて挑む「鉄道」ミステリー。鉄道マニアの公務員、小日向はある日、趣味が高じて、廃駅となっている地下鉄銀座線萬世橋駅へと潜り込む。そこで思いがけず出会ったのは、地下空間で暮らす謎の集団。身柄を拘束された小日向に、彼らは政府の「ある事情」により、地下で生活していると明かす。その地下空間で起こる殺人事件。彼らを互いにマークする捜査一課と公安の対立も絡み、小日向は事件に巻き込まれていく。著者デビュー10周年記念、12ヶ月連続刊行企画第2弾。
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Posted by ブクログ
オーディブルにて。
鉄オタの中でも廃駅オタクの主人公が偶然見つけた廃駅に住む人達。なぜそこに住んでいるのか、そしてそこで起きた殺人事件。
今回もミステリー性というよりは、ストーリーとして面白かった。
主人公の鉄オタの知識が総動員された逃亡劇と、同僚せおさんの活躍が熱かった!
Posted by ブクログ
★4.5
被爆により皮膚疾患を持つ100人が住む廃駅。
自由と生どちらを手に入れるか。
毎日満員電車に乗って通勤する、仕事して帰る、朝が来てまた通勤する。
当たり前の生活をしているだけでは気づけないことを教えて貰った気がする。
Posted by ブクログ
発想が突飛すぎると酷評もされる本作だが、「地下の住民」たちの生活が、原発事故の被害者であり、政府の隠蔽工作を無理強いさせられたことに端を発していることで国や政治の勝手さを実感させる内容となっていて、主人公の地上での「生活保護受給者の申請の審査」という仕事の無慈悲さとの類似性も相まっておもしろい。ただ、主人公のみならず同僚や地下住民たちが損得勘定抜きで全員が正義感ありの自己犠牲の精神を持っていたり、たまたま鉄道マニアの集まりの中に味方になってくれる警察がいたりなど都合が良過ぎる部分がちらほらあった。しかしそういうところの助けもあってか後半からのスピード感は読んでいて心地よかった。
Posted by ブクログ
サスペンスかホラーかメルヘンか。
登場人物もストーリー展開も総じて薄っぺらい。地下鉄廃駅に人が住んでいるという都市伝説的設定を活かすことが出来なかった。