あらすじ
今後ますます増えていくIoTシステム。
従来の業務システムとの違いなど、
基本的なポイントを押さえれば、
決して難しくはない!
- IoTシステムの基本構造とは?
- 利用するデバイスとその使い方は?
- ネットワークはどう構築する?
- 多様で膨大なデータをどう扱う?
- 開発スケジュールの立て方は?
- システム企画書はどう作る?
- データフロー図の描き方は?
- AIの効果的な活用とは?
◆すぐに使えるテンプレート集のダウンロード特典あり!
- システム企画書
- システム構成図
- データフロー図
- デバイス仕様表
- 接続シーケンス図
- チェックリスト
◆対象読者
- IoTシステムのプロジェクトの企画者やプロジェクトマネージャー
- 既存の業務システムのIoT化を担当する方
- これからIoTシステムの開発に携わるエンジニア
◆著者略歴
西村泰洋(にしむら・やすひろ)
富士通株式会社 フィールド・イノベーション本部 ヘルスケアFI統括部長
IoTシステムを中心にさまざまなシステムと関連するビジネスに携わる。
情報通信技術の面白さや革新的な能力を多くの人に伝えたいと考えている。
著書に『図解まるわかり サーバーのしくみ』『絵で見てわかるRPAの仕組み』(以上、翔泳社)
『デジタル化の教科書』『図解入門 最新 RPAがよ~くわかる本』(以上、秀和システム)などがある。
※本電子書籍は同名出版物を底本として作成しました。記載内容は印刷出版当時のものです。
※印刷出版再現のため電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。
※印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。予めご了承ください。
※プレビューにてお手持ちの電子端末での表示状態をご確認の上、商品をお買い求めください。
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Posted by ブクログ
IoTシステムのプロジェクトがわかる本 企画・開発から運用・保守まで
著:西村 泰洋
読みやすかったです。良書
半導体の驚異的な進歩:ムーアの法則がもたらした、コンピュータとネットワークの革命的なコストダウンが
IoTを現実のものにした
本書は、デバイス、センサー、ネットワーク、エッジ、サーバ、クラウドを見据えて、有機的な情報システムを構築し、それを安全に運用するためのガイドラインです
SEより上位者で、システム企画から運用をカバーします
ほぼほぼ、半分以上は、デバイスとセンサーの記載です
気になったのは、以下です
・IoT:モノのインターネットは、デバイス、ネットワーク、プラットフォーム+アプリケーションから構成される
・3層モデル
上位:サーバー/クラウド
中位:ネットワーク
下位:デバイス/センサー
・5層モデル
上位:サーバー/クラウド
中位:ネットワーク
中位:エッジ:データ送信とサーバの一部機能を代行
中位:ゲートウェイ:データ変換や集約
下位:デバイス/センサー:データ取得
・IoTにおけるシステム企画の重要性
業務分析:ビジネス企画
システム化構想立案
システム化計画 並行 PoC,学習
・システム全体をシンプル、かつ、コンパクトに いらないデータは早々に捨てる
・センサーのドライバ、マイコンは作るな、付属のライブラリーを使うか、外注せよ
・IoTには、上り、と、下り、の処理がある
・デバイス/センサーとの通信には、距離と速度の考慮が必要
・目標・施策ツール:やりたいことを明確化する
最終目標:(売上拡大)売上10%up
KGI:経営目標達成指標
中期目標:(生産性向上・品質向上)現行比110%up,ミスを0.1%以下に
KPI:重要業績評価指標
施策(処理能力向上・IoTシステム追加・品管工程追加)
・PoCの目標
利用するデバイスやその他の技術が把握できているか
利用シーンを実際に体験できる
ユーザ要求を明確にする
業務そのものを最低レベルで把握する
実際に目で見た上で、再び、企画をブラシュアップする
目次
はじめに
Chapter1 IoTシステムの基本
1.1 IoTシステムとは何か
1.2 IoTシステムの構造
1.3 従来型の業務システムとの違い
1.4 IoTシステムの実装
1.5 急拡大する国内IoT市場
1.6 クラウドが変えたユビキタスからIoTへの移行
1.7 AIとIoTの関係
Chapter2 業務システムとIoTシステムのプロジェクトの違い
2.1 プロジェクト推進上の特徴
2.2 プロジェクト計画の特徴
2.3 プロジェクト立ち上げの特徴(1)システム構成の多様性
2.4 プロジェクト立ち上げの特徴(2)新たなサービスか否か
2.5 システム開発工程の違い
2.6 PoCの必要性
2.7 チーム体制の違い
2.8 データを「捨てる」という発想
2.9 IoTによる新たなビジネスの企画
2.10 企画者やプロマネの心構え
Chapter3 IoTシステムを構成するデバイス
3.1 IoTシステムの構成要素
3.2 デバイスとセンサーの概略
3.3 単体稼働のデバイス「加速度センサー」と「ジャイロセンサー」
3.4 複数構成のデバイス「GPSセンサー」
3.5 複数構成のデバイス「ビーコン」
3.6 電波強度とは何か?
3.7 複数構成のデバイス「RFID」
3.8 複数の構成のデバイス「Zigbee」
3.9 画像の認識
3.10 音声の認識
3.11 環境の状況の数値化
3.12 人体の状況の数値化
Chapter4 IoTシステムを構成するネットワークとサーバー
4.1 業務システムにおけるネットワーク
4.2 IoTシステムにおけるネットワーク
4.3 デバイスとゲートウェイ間の通信
4.4 ゲートウェイとエッジ
4.5 データ形式と変換
4.6 エッジとサーバ―間の通信
4.7 LPWAの規格とサービス
4.8 Sigfoxの特徴
Chapter5 企画の留意点(1)デバイス
5.1 システム企画の作成
5.2 システム化の目的とシステム概要
5.3 デバイスを対象から考える
5.4 デバイスを空間と利用シーンから考える
5.5 デバイスで確認すべき仕様
5.6 デバイスの電源、動作温度、無線局申請の要否
5.7 チェックリスト作成のすすめ
Chapter6 企画の留意点(2)ネットワークとサーバー
6.1 サーバーで実行する処理
6.2 データフローを描く
6.3 クラウドの活用
6.4 サーバーの性能見積もり
6.5 新規のネットワークを構成する
6.6 開発方針の検討(1)IT戦略との整合性
6.7 開発方針の検討(2)自社開発部分の明確化
Chapter7 開発の留意点(1)デバイス
7.1 基準点を設定する
7.2 レスポンスタイムの確認
7.3 デバイスのデータ送受信の接続シーケンス
7.4 無線デバイスの最適化
7.5 ハードウェアの最適化
7.6 ソフトウェアの最適化
7.7 データの整形
Chapter8 開発の留意点(2)ネットワークとサーバー
8.1 処理方式の検討
8.2 データベースの選定
8.3 データ分析をどこまでするか?
8.4 時刻の同期
8.5 システムとしてのシーケンスとレイテンシー
8.6 AIとの関係
8.7 外部システムやオープンデータの活用
8.8 開発工程でのリスク管理
Chapter9 PoCの留意点
9.1 PoCで押さえること
9.2 PoCのポイントとスケジュール
9.3 素の性能と現場の性能の差
9.4 PoCはテスト工程に続く
9.5 他社と共同でPoCを行う際の留意点
Chapter10 IoTシステム事例
10.1 Raspberry Piでの開発の例
10.2 農業におけるIoTシステムの例
Chapter11 運用管理とセキュリティ
11.1 稼働後の管理
11.2 運用管理
11.3 障害対応の方向性
11.4 IoTシステムを最速で立ち上げる
11.5 日本のセキュリティ対応
11.6 セキュリティ対策の前提
11.7 セキュリティ対策
おわりに
INDEX
ISBN:9784798163710
出版社:翔泳社
判型:A5
ページ数:328ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2020年01月
2020年01月23日初版第1刷
Posted by ブクログ
IoTシステム初心者からプロマネまで勉強になる本。エッジなど最新キーワードも含みながら、IoTシステムの概念だけでなく、企画・PoC・開発・運用まで多岐にわたりまとまっている。是非手元に置いておきたい。
Posted by ブクログ
IoTシステム構築をビジネスとして行う際の、全体像をプロジェクトマネージャの視点で網羅的に解説している。各論までは踏み込まず、あくまでプロジェクト管理や企画立案、運用保守までを薄く広くをカバー。これからマネージメントに携わる人は全体像を掴む上で、自分の知識・経験との差分を知る意味では有用かもしれない。一方、末端のエンジニアもプロジェクト全体における自分の立ち位置を把握する意味でも有用かもしれない。
それぞれの話がとにかく薄いので、具体的な実務ノウハウは、各自でドリルダウンする必要があるため、あくまで「プロジェクト推進上のToDoの確認・補完」にとどまるため、尖ったビジョンはない。これは、実際のビジネス視点で書かれているため、アプローチの思想は割とコンサバ(実績ベース)であるため仕方ないことかと(これはある種当たり前なことで、批判という意味ではない)
ただし、このような視点で全体をまとめた書籍はなかなか無いため、一読の価値はあると思う。