【感想・ネタバレ】嫌な奴のレビュー

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嫌な奴

2022年02月17日

タイトルの嫌な奴って、最初は三浦のことかなと思いながら読んでたけど、これは和也も三浦もふたりとも嫌な奴ってことなのかぁと理解。
人間臭くてドロドロしてて、どうしてこんな嫌なヤツに惹かれてしまうんだろうっていう、どうしようない業のようなものを描くのが木原さんは本当にお上手で、すごかったです。
木原節全...続きを読む開でほぼ無糖だけと、一気に読んでしまった。
面白かったです。

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2022年09月29日

一度嫌な奴って思ったら頭の中から簡単には消えない。
和也にとってはガキ大将だった三浦。
三浦にとっては忽然と姿を消された上に偽善で塗り固められた親友。

毛嫌いされても傍にいようとする三浦と突き放しきれない和也を見ていると、その後もなんだかんだ言って一緒にいる気がする。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年02月26日

本筋は前のと変わらず、スマホが加わったくらい。ヒロインの外見も変わったかな。

杉本と三浦の心情もそのままなので、前と同じようになぞりつつ、昔の作品を読んだ時のようにどんどん三浦に対しての気の毒さが強まった。

最初は三浦が「嫌な奴」に見えたけれど、読み進めていくうちに杉本のほうが「嫌な奴」では?と...続きを読む気づけて面白い。暴力を振るわれたら嫌だから言いなりになる、友達面をするのはわかるけれど、あんなに慕われているのに親友面を続けるのがわからない。小野寺の指摘通り優越感を覚えていたのだと思う。なんだかんだ、杉本は三浦から執着されることに満足感を得ていたのかもなあと思った。さすがに火事で死んだと聞かされた時の対応はひどすぎるとは思ったが、そのときの杉本はどんな気持ちだったのかわからない。そして生きていたと知った時も。反射で逃げているように思えた。

一番の救いは特典のSSで、杉本のほうから三浦に触れたこと。それだけでなにもかも許してしまいそうなほど、ため息が出た。なにを許すのか自分でもわからないけど、どちらかが死ぬまで穏やかに生きていて欲しい。

おそらく、三浦が杉本から離れた様子を見せた時、杉本が動揺しすがり付くようなことになれば、三浦もまた多少報われるんじゃないかと思う。
一方的なものが、双方向へと変化していったのが良かった。
三浦は杉本はこんなに「嫌な奴」なのに、どこがいいのだろう。三浦視点の小説も読みたかった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年02月17日

1998年4月ビブロス初出の20年以上前のノベルス版を、今風に大幅加筆修正。しかも、「箱の中」「美しいこと」「秘密」に続いて講談社文庫からの出版です。

現在の木原作品の特徴をギュギュっと濃縮した、原典のようなストーリーです。
これっぽっちも好きじゃない相手(♂)に異常に執着され拒絶し続けるも逃げ場...続きを読むのない状況に追い込まれ嫌々受け入れるけど、ドロッドロの愛憎の渦中で気がつけばほだされてしまっている…という展開。
息つく暇もなく読み切ってしまいました。

それで思ったのが、杉本視点で三浦という男がいかに粗暴で自己中で恐ろしい存在かということが書き連ねてあるけれど、実は一番自己中で冷酷で「嫌な奴」なのは三浦じゃなくて、杉本だよね?ということでした。
そもそも気の合う親友のふりなんかして、なのに急に行方をくらますとか、相手が傷つくのは当たり前なのですよ…
何か事情があったならいざ知らず、小野寺にはちゃんと色々話してたとか知ったらショック以外の何ものでもないですよね~
ま、そんなことは杉本の主観でストーリーが進行しているのでいっさい語られていないのですが、小野寺の言葉によって徐々に読者にはどっちもどっちなことに気づかされるのです。

杉本は、三浦を怖がりつつも相当振り回しているような。
そんな風にに逃げ回ったり冷たく接したりしたら、ますます執着されちゃうのですよ…
三浦が「同情もしてくれない、友達にもなれない。そこにいないみたいに無視される」と本音を暴露したところは切なかったです。身体しかくれないから身体だけでも、というのはちょっと…と思いましたが、最後で三浦の心情をうかがい知るともう同情しかなかったです。

このお話がさらに進化したのが「FRAGILE」かな。
テーマは似ているけど、まだ「嫌な奴」の方が衝撃はソフト(笑)
あれほど痛くはないので、読みやすかったです。
木原作品の醍醐味を存分に味わうことができました。

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引き込まれる。

2022年03月25日

独特な世界観。
三浦の和也に対する脅威的な執着。最終的に無理やり関係を持ったけど「良くそこまで我慢してたね〜」と和也に対する一途な気持を賞賛したくなりました。
それにしても和也!
三浦が剥いてくれた林檎食えよ〜ゴミ箱に捨てやがって!私的に題名である嫌なやつは和也だったよ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年12月17日

レビューを見てから読むと,読み手によっていろいろ思うんだなと実感。
ほぼ「和也」の主観で話が語られるので,普通に読めば「三浦」のことが嫌いで,その行動と言動全てにイライラしてることがすぐわかるけど,「本当は三浦のことが好きなんじゃ?」という気持ちで読むと三浦に対して「嫌だ」と言ってる表情はもしかした...続きを読むら少し笑ってるのかも⁈と思たりもする。だって嫌いだって至る所で思ったり言ってるのに,過去を思って泣いたり,結局は逃げ出さずに戻ってきたりしてる。読み手が恋愛ものだと思ばそう読めるし,ストーカーのように行き過ぎた一方通行な愛かと思えばそう読めるし。
だから私は和也にはやっぱり三浦への愛があって,いつの日か三浦が病気で死んでしまってあとで後悔することのないように,そばに居続けてほしいなと思いながら読んだことにしようと思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年07月12日

「嫌な奴」はどっちだよ、というのはありつつ、主人公に同情してしまいしんどかった。嘘でも思い込みでも好きになってしまえば幸せだったかもしれないのに。

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