あらすじ
雲に梯子をかけることはできるだろうか――。王莽の圧政に叛旗を翻す武将たちとの十四年半にも及ぶ数々の戦い。その中で誰よりも早く、誰よりも誠実に戦い、光武帝・劉秀のゆるぎない信頼を得た呉漢。天下の平定と光武帝のために、すべてを捧げた武将の戦いの生涯を描く。
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Posted by ブクログ
いよいよ呉漢が劉秀に仕えて活躍し出す下巻。
いきなり軍事の最高位である大司馬に抜擢されるところは驚きと共にワクワク感があった。
これからどんなすごい活躍をしていくのだろう?
そんな期待だ。
その期待はある程度満たされる。のだけど、期待したとおり、とは行かなかったかな。
作中でも呉漢自身が自分のことを語っているけれど彼は決して軍事的天才ではなかったのだろう。
この辺がいわゆる歴史的事実のままならなさでもあるのだけど、それだけに作者が彼を取り上げた面白さを感じる。
作中、呉漢とその師的立場にある祗登とのやり取りがいつも印象深くて清風が吹くような気持ちにさせられて、この長大な物語の確かな魅力の一つだと思う。
そしてこういう物語を読むと、その後の歴史も知りたくなるのが歴史物語を読む楽しさの一つだなあといつも感じる。
それにしても中国史は物語の宝庫だ^^