あらすじ
日本人の体力は、二〇年前に比べて六〇歳代から七〇歳代の男女ともに右肩上がりで向上している。しかし、かかりやすい病気や死因はもちろん、筋量、持久力、柔軟性、脂肪量など男女の間には多くの差異がある。本書では、科学的な根拠をもとに、男女別の運動法や食事術を紹介する。今、気にすべきは女性は<筋肉>をつけることであり、男性は<脂肪>を減らすこと。その理由とは何か。筋肉を増やす運動・内臓脂肪を減らす運動、そして健康効果を高める栄養と食事パターンも詳細に解説する。【主な内容】・元気なシニアとそうでないシニア ・男女に分けて考える理由──性差とは? ・女性のほうが長生きする理由 ・かかりやすい病気の違い ・筋力の低下は上半身より下半身が著しい ・女性の「やせ」は、なにが問題か ・太っていることより筋肉が少ないことのほうが問題 ・女性ホルモン・エストロゲンの計り知れない大きな影響 ・「男性が脂肪を減らさなければいけない」、その理由 ・メタボリックシンドロームはなぜ危険? ・女性が運動やトレーニングで注意すること ・高い生活の質を保つ2つの運動様式 ・どの程度の強度で運動したらいいか ・転倒予防に欠かせないおしりの筋力を高める ・筋トレと有酸素運動をミックスした「サーキット・トレーニング」 ・スポーツを観戦するだけでも健康に効果がある ・もっともヘルシーなのは「副菜重視型」食事パターン ・「副菜重視型」の食事パターンは男性の内臓脂肪型肥満を防ぐ ・シニア女性の体の変化と必要な栄養 ・「食べるタイミング」も考える
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Posted by ブクログ
科学的な根拠にもとづいて、男女別の健康を維持するための運動や食事について解説した本。
本書はシニア向けの健康に関する書籍。健康維持するには、女性は筋肉を増やすこと、男性は脂肪を減らすことが大事。その理由と、男女別の運動・食事法を本書が教えてくれます。
Posted by ブクログ
一般に女性は美を求めるために過度な食事制限、筋トレは男性のもの、というイメージがある、とした上で、その思い込みは違っていて、女性は筋肉量を増やし、男性は脂肪を減らすことで健康的になる、という理念をデータを提示しながらまとめた本。
わたしの感覚では今の若い人(特に20-30代)にそういうイメージはなく、誰しも適度な筋トレを何らかの形で実践していると思えますが、著者の問題意識は高齢者の筋力低下ーーフレイルにあるので、ご高齢の方々はそうなのでしょうか?と想像します。
後半は具体的な筋トレの手法が科学的見地に基づき紹介されるコーナーとなっているので、バイブル的に使いたい人は参考にしやすいと思います。
※ 女は男はというタイトルは一般の人にはキャッチーなものでジェンダー論に関する人々は敏感になる言葉だと思いますが、2019年の著書とあって、はじめの方にこの本で明らかにする性差について限定する説明があるのでその上で読んでいただければよろしいと思います。
Posted by ブクログ
生化学の専門家による健康増進の話。女は筋肉をつけること、男は体脂肪を減らすことが、健康維持の基本であると述べている。新たな情報を基に、健康な生活を送る秘訣を述べているが、特に新しい発見はなかった。わかりやすい。
「ジッとしていないで体をよく動かすことが大切で、それが「元気なシニアとそうでないシニア」の分かれ目になっていることは間違いない」p13
「2017年の日本人の平均寿命は、女性が87.2歳、男性が81.1歳で、いずれも過去最高を更新しています。男女の差は6.1年と女性のほうが長く、その70年前の1947年の3.9年と比べてその差は大幅に広がっている」p18
「日中に比べて就寝中のエネルギー消費量は少ないため、夕食後すぐに寝てしまう人は、血液中のエネルギー源が消費されにくく、それが肝臓で回収されて中性脂肪に再合成され、内臓脂肪や皮下脂肪として蓄えられてしまうのです。「夜、食事をしてすぐに寝ると太る。少なくとも3時間はあけなさい」という昔からの言い伝えが、今回の調査で証明されたことになります」p178
「できれば、朝食に毎日とってほしいのが、調質なたんぱく質が多く含まれている牛乳と納豆です」p181