あらすじ
新聞、本当になくなってもいいですか?
躍進著しいIT企業インアクティブによる、東洋新聞買収宣告。マスコミの寵児となった会長の驫木は、世論を味方に、役員会を切り崩しにかかる。“ウェブファースト“を掲げ、新聞の価値を根底から揺ぶる彼らが、本当に買おうとしているものは何か? 社会部デスク安芸と部下たちの、記者魂を賭けた死闘が始まる。
『傍流の記者』で直木賞候補となった著者だから描けた、メディアの裏側の熱き攻防!
情報化社会? 何を言ってやがんだ。本当の情報は
クリックすれば出てくるもんじゃないんだ。
本城の作品には、「情報」というものの深みを教えられる。
本作は「新聞社は生き残れるか」を人間ドラマに広げた秀作だ。
――佐高 信
「朝日新聞」「産経新聞」「日経ビジネスオンライン」「サンデー毎日」「週刊朝日」「アサヒ芸能」「J-novel」ほか新聞25紙で紹介された話題沸騰の話題作!!
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Posted by ブクログ
読後、紙の城というタイトルの秀逸さがよくわかる小説。新聞の紙媒体はネット媒体から牙城を守れるかの攻防戦を描いている。
私も新聞は数年前からネット派だが、どの媒体で読むかではなく、何を読むか(求めているか)が重要だと感じている。新聞には取材に基づいた事実の掲示と社会への発信を求めているのであって、素人の意見やまとめサイトのような記事は必要ないと思う。
媒体を守るのではなく、優秀な記者を守りたいという思いからの守戦としたのは非常に共感でき、清々しい読後感となり得た。
Posted by ブクログ
デジタル化の恩恵は計り知れないが、紙の役割に改めて気づかされる。新聞、書籍、手帳、Paperは人の思考を深める助けとなる大きな役割を果たしている、と改めて認識。