あらすじ
為政者の徳とは何か。
現代にも通じる王と宰相の関係を描く長篇!
古代中国・晋の宰相として国を支え続けた趙一族の盛衰を、
歴史と運命への透徹した視点をもって描いた初期の傑作長篇。
中国春秋時代の大国・晋。
この国の重臣を代々務めた趙一族。
太陽 の如く酷烈な趙盾、族滅の危機に瀕した趙朔、
名宰相・趙武、王子 朝の乱を鎮定した趙鞅、その子趙無恤……。
二百年にわたる一族の興亡を、透徹した歴史観と清冽な筆致で描いた著者初期の傑作。
指導者に求められる「徳」のありようをめぐる物語。
解説・平尾隆弘
※この電子書籍は1994年に刊行された文春文庫の新装版を底本としています。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
中国の春秋時代。大国・晋に仕え、後に戦国七雄のひとつとなる趙の礎を築いた、趙氏一族の物語。
決して順風満帆とはいかず、むしろ滅亡の危機に何度もさらされながら、家臣に、友人に、周りの様々な人たちに支えられ、逞しく生き延びていく。
まるで異なる性格の一族たちが、複雑な人間模様に、刻一刻と変化する状況に晒されながら生きていく姿に、最後まで目が離せない。