あらすじ
週刊文春の人気食エッセイが電子版で登場!
暮らしの中にも旅先にも美味しさたっぷり。
「ぶたまん」の響きは、聞いたそばから耳がとろけそう――。
新大阪から乗り込んだ新幹線の中でその人気を見せつけられ、
すがすがしい五月の夕刻には浅草でどぜう鍋をつつき、
数十年ぶりに実家で食べる金色の栗ごはんに胸が弾む秋。
どんな時でも読めば食欲が湧いてくる
エッセイ76篇を収録した文庫オリジナル。
解説・伊藤比呂美
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
平松さんのエッセイ、大好きです。
今回も美味しそうなものがたくさん!
食の奥深さを感じさせてくれながらも、そんなに背伸びしなくても楽しめそうな雰囲気が嬉しい。
平松さん、散歩の達人(雑誌)が好きなんだ。
子供が大きくなってきたら、行きたい街を一緒に探して散歩に行きたい。計画を立てるのも楽しそう。美味しいものにも出会いたい。
シーチキン卵丼
京都のいり番茶
干したナスの炒め物
(ピーラーで剥いた皮はきんぴらに)
山形県河北町谷地の冷たい肉そば
北海道帯広ぱんちょうの豚丼
盛岡福田パンのコッペパン
中津川の栗おこげ
四谷三丁目たん焼忍の牛タン
新橋ベジタリアンのフルーツジュース
きゅうりの炒め物、もろきゅう
水切りヨーグルト
おからでシャンパン
家で焼き芋
若生昆布で包んだご飯
トマト寒天
黒糖
Posted by ブクログ
平松さんのエッセイは(たぶん)すべて読んでます。
食べたくなり、飲みに行きたくなり
家での調理は簡単でもいいんだと気楽になるという最高な本。
読み終わったら実家の母に送るところまでがセット。
タイトルですでに551の香りを思い浮かべ
ああ食べたいと思う関西出身者。
(里帰りで使う伊丹空港にも店が出来ててありがたい。並ぶので最近は早めに空港に向かうことにした、という別のお話)
Posted by ブクログ
最近、平松さんのエッセイにはまっている。
週刊誌の連載だとのことで、一つ一つは短い。
そのため、取り上げる食材、料理、食文化の幅が広く、読み進めてもちっとも退屈しない。
京都の炒り番茶。
ほうじ茶とは違う。
独特の「煙臭い」お茶だとのこと。
山形の冷たい肉そば。
鶏肉が入った日本そばで、見た目は非常に地味。
でも美味。
名古屋めし、帯広の豚丼、中津川の栗おこげ、根室のさんま…各地のおいしいもの、気になる食材の話は、とにかく読んで楽しい。
まねして作ってみたいレシピもある。
肉団子。
合鴨と鶏肉の合挽は手に入らないけれど、トライしてみたい。
それから、トマト寒天。
もっとも、これは「あさイチ」のレシピだそうだけど。
生のトマトを煮たりするのかと思ったが、なんとトマトジュースを使用するとのこと。
他に味を入れないそうなので、ジュースの分量はどんなものなんだろう。
おいしいものって、高級な食材でなくても、凝ったレシピじゃなくてもいいらしい。
断食道場や、菜箸・フライパンのお手入れといった話も興味深い。
閉店したなじみのお店への哀惜を綴った文章は、しみじみした味わい。
食という一つのテーマをめぐり、こんなにも多彩に、世界がひろがっていくんだなあ、と、一冊読んで大満足。
Posted by ブクログ
平松さんのエッセイは
適度にお腹がすく
とりあえず他のものでも
つまみながら へーふーん と読める
爽やかで 嫌味がないエッセイですね
太宰治が愛した
若生おにぎりと身欠きにしん
あーそうそう これって学生時代から
憧れだったんだよなぁ
いつか津軽で食べてみたいと
新たに夢ができました
Posted by ブクログ
次々とおいしいものが出てくる。
想像してはよだれを我慢する。
ただおいしいものを紹介しているのではなくその食べ物にまつわるエピソードをとてもうまいこと織り込んでくる。
それにしても料理ができる人ならさっそくこれ真似してみようとかなるんやろなぁ。うらやましい。笑
イラストが下田昌克さんなのも嬉しい。
Posted by ブクログ
「ぶたまん」の響きは、聞いたそばから耳がとろけそう-。真夜中のちくわ、牡蛎ルーレット、名古屋めしの正体、ふくふくのコッペパン…。どんな時でも読めば食欲が湧いてくるエッセイ全76篇。『週刊文春』連載を書籍化。
食べたくなった。
Posted by ブクログ
シリーズ5作目。
新作が出ると必ず読みたくなる。
決して飽きないのは、食べ物に対するアプローチが360度だからだと思う。
意外に庶民的なものが好物だったりする一方で、この食品はここのものが最高、というこだわりがあったり…
懐かしい子ども時代の思い出が浮かび上がったり、馴染みの店の閉店に時代の流れを感じて切なかったり。
他の人の、食べ物に対する姿勢に興味津々、あるいは、料理に欠かせない道具への愛。
文豪の意外な好物を発見したり、後輩に対する気遣いに感動したり。
…と上げていけばキリが無い。
人間にとって、食べるということは生きること。
でも、だいたいは無意識、本能のおもむくまま。
ここまで「食べること」に対してアンテナを張っている人が他にいるだろうか?
シリーズのイラストレーターは三人目となった。
まだまだ続いて欲しい。
Posted by ブクログ
平松洋子『肉まんを新大阪で』文春文庫。
谷口ジローと組んだ『サンドウィッチは銀座で』から始まった平松洋子の食のエッセイ・シリーズ。相変わらず食を楽しむ情熱と、その情熱が読み手に伝わる文章力には敬服する。
庶民の味方ちくわから始まり、コッペパンにうに丼、炒飯に肉そば、肉まんと日本全国の美味いものと意外性のある美味が紹介される。
Posted by ブクログ
巻を重ねても毎度毎度美味しそうでした。
だいたい、こちらとは離れた地域にあるお店や食材なので、ずっと目新しいものもあるのがすごい。
缶入りのお菓子は何歳になっても心ときめくお菓子です。缶が素敵なだけでは買うことはないけど、お菓子が美味しそうな上に缶もかわいいとなると途端に誘惑に弱くなります。仕事がんばったから…とかの一区切りが危険。
馴染みのお店が、店主さんたちの高齢で閉店になってる描写に切ない気持ちになります。行けるときに行っとかないと…と改めて思いました。
Posted by ブクログ
食べものの香りというのは
本当にもう、キョーレツですよね。
好きに振れるか嫌いに振れるかが、ちょっと微妙だけど。
好きに振れたとき漂うその香りにすら幸せを感じる。
そんなソウルフード(笑)
551の蓬莱♪
なんか今回の巻は、味園ユニバースやら
奈良漬けやら湖北の名物やらと
関西にも足を運んでくれてて嬉しいなぁ。
他にも「炒飯の音」「コッペパンを盛岡で」や
お母上とのやりとりが温かい「今年の栗ごはん」
私も使ってたゴーフルの「夢の空き缶」のことなど
いつも通りにどこを読んでも楽しい1冊でした。
挿絵に関しては、下田昌克さんになりました。
シンプルで力強い。
Posted by ブクログ
平松さんの食エッセイ。
素朴だけれど魅力たっぷりな食べ物たち。
旅先で出会う、そこでしか出会えない食べ物たち。
深夜のちくわ。新大阪のぶたまん。実家の栗ごはん。
食は、文化で、旅で、出会いで、人生だなあと思う。
実家の栗ごはん、食べたい。
Posted by ブクログ
内田百閒の『御馳走帖』を挙げて、「食べものについて忘れがたい随筆を挙げよ、といわれたら、わたしは真っ先にこの一編を脳裏に浮かべる。」と平松洋子さんは書いているが、ワタシにとってのそれは間違いなく平松洋子さんのエッセイ集である。
Posted by ブクログ
酒場、食堂、喫茶店。この三つがあればこそ、街の色香は立ち上がる。はいっ(^-^) 平松洋子さんの十八番、食のエッセイ「肉まんを新大阪で」、2018.5発行(文庫)。「炒飯の音」、秀逸です。音の変化で料理の進行具合がわかるのが炒飯という料理である。そして食べる前に、おいしさもあらかた音で予想がつく。カンカーン!軽やかな金属音が鳴り始めた。とどめの一発、ガンッ。お待たせしました~。炒飯と言えば、朱川湊人さんの「あした咲く蕾」のカンカン軒怪異譚、おばちゃんのネギ卵チャーハンもいいですね(^-^)
Posted by ブクログ
文章にも相性があると思うのだが、私は平松洋子さんの文章は読みやすくて好き。
写真が載っているわけでも、詳しいレシピが書いてあるわけでむもないのに、味が想像できる文章ってスゴイと思う。
Posted by ブクログ
平松洋子さんの食に纏わるエッセイ集。
彼女の作品は、小川洋子さんとの対談集を読んだような記憶があるが、記憶違いかも…。
76篇が収められているが、どれを読んでも食欲がわいてくるから不思議。
それもそのはず、裏表紙裏に彼女の既刊本が紹介されているが「サンドウィッチは銀座で」「ステーキを下町で」「あじフライを有楽町で」等々、食に関するオーソリティーじゃないですか。
知らなかったとは言え、失礼しました…。
Posted by ブクログ
一篇一篇が短いのが残念。
あと著者が年を経るに従って好みが自分とずれてきていてそこも残念・・・でもやっぱり食べ物の事を書かせたらこの人はすごいと思う。
食べ物の事でも、食事のことでもなく、食事を通して人生を書いている。だからいつも、読後は幸福な救われたような気持になるのだと思います。
Posted by ブクログ
平松洋子さんの食エッセイ。最近では、端から文庫本で出版されるんだ。一つのエッセイが3ページ。以前はもう少し枚数があったと思うし、北海道に豚丼やさんま祭りの取材に行ったりしてたのに。
文春はもっとページと取材費を平松さんに提供して欲しい。
さて、さほど長くない文章だけど、どれもぐいぐい引きずり込まれる語り口、だけど切れ味が良くて、しつこさががない。
僕は大阪単身生活5年目、東京の家族の元に帰るときは、当然蓬莱の豚まんが土産。平松さんは新幹線の棚の上にずらり、と書いているけれど、僕は座席の足元に置いている。やっぱり匂いがね、他の乗客に迷惑になると思うので。ホント美味しんだけどね。
しかし、平松さんて何処に行っても行きつけのお店がありそう。気になったのは、東大寺近くの奈良漬。いままで、奈良漬けに興味を持ったことないけれど、この文章には魅かれるなあ。