【感想・ネタバレ】ひとりの妄想で未来は変わる VISION DRIVEN INNOVATIONのレビュー

あらすじ

■ベストセラー『直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVEN』著者の最新作

■地図なき時代を仲間と切り拓くイノベーション実践36の智慧

■イノベーターは出世コースではなく、組織の辺境にいる!

「いままでのやり方を踏襲していても、未来はないような気がする。経営層や上司は答えをもっていないまま変革やイノベーションの号令を出しているが、
実際に現場で行っている施策は小手先の変化としか思えない。本当は、根本的に新たなモデルをつくらないといけないのではないか」

既存の組織の本質は「生産性の最大化を目指す」ものであるのに対し、これから求められる組織とは、「知識創造の最大化を目指す」ものである。

この違いを理解し、ふたつの世界の橋渡しをする“革新の智慧”をイノベーション活動のなかに埋め込むことが重要になる。
一人ひとりが発信したビジョンがやがてヒト・モノ・カネ・智慧を呼び込み、生態系のような環境から新しいアイデアが次々と生まれる──そんな「創造する組織」の経営モデルへ、どのように変わっていけばいいのだろうか。

イノベーターの旅は、最初はひとりの妄想から始まり、新たな事業や会社のモデルをつくり、最終的には新たなモデルを社会実装するための経営モデルに進化させていくことになる。
著者は共創型戦略デザインファーム「BIOTOPE」を創業し、さまざまな分野のイノベーション活動を支援してきた。
その経験から得た、ひとりの妄想から始めて未来を変えていく“VISION DRIVEN INNOVATION”についての現場での実践知を、「36の智慧」としてまとめたのが本書だ。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 本書は両利きの経営、既存事業の発展、新規事業の創出を行う際の処方箋を述べたものである。グラレコ等ビジュアル化の必要性について端的に示している。(本書はスルメ的なところがあり噛めば噛むほど味わい深いということも付け加えておく)
 クライエントである経営陣、新規事業担う人材の両者の立場をよく理解している。コンサルタントとしての視座が垣間見える。
 0→1と1→100の局面の違いは全く異なる。前者は生物の進化や生き残り。後者は過去や他者の成功体験の良い部分を抽出し自己改善しつづけること。モードが全く異なる。
 本書は主に前者、つまり新規事業を如何に会社経営に取り込んでいくかの内容になっている。前者と後者の相性の悪さはあるものの2つに共通しているものもある。それはコミュニケーションである。
 もともと、言葉というのは自分と他人を”分ける”ために発達してきたコミュニケーション手段であり、論理脳は言葉で考えれば考えるほど他人との相違に焦点を絞っていく性質がある。(中略)まずは体感やビジュアルなどの非言語で、多様な考えのなかから共通点を見つけ、その輪郭を描き出していく。その後、一人ひとりが物語に翻訳していくと、それぞれが考えた物語の背後にある共通の価値観やイメージが見えてくる。(「創造の智慧10 過去―現在―未来をつないだ新たな文脈をつくる」より一部抜粋)
 以前も読んで書評を書いていたようだ。今回読み直したが全く新しい本として新鮮な気持ちで読めた。成長(もしかして退化)しているということなのだろうか。

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2020年06月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

イノベーションの障害
人  :主人公
場  :遊べる場
意思 :数字よりビジョン
作り方:共創の方法論
組織 :既存組織とは別の場で育成し既存組織に接ぎ木

想像する組織:分散型⇔生産する組織:ピラミッド
 内発的動機    ⇔ インセンティブ目標:KPI
 創造の場     ⇔ 効率的分業
 ボトムアップ   ⇔ トップダウン
 新たな知識    ⇔ 効率・改善
 生命科学的    ⇔ 機械工学的

能力に合わせた組織
0→1 妄想を構想に

やる気のスクリーニング
 熱量の小さい参加者が増えると熱が生じない。

創造の土壌
 多くのものが生まれる多様なタネ、失敗の肥料

既存事業のやり方
 再現性高くミスなく効率的に作る。
 遊びや失敗は不良。
 →「見たことのある落としどころ」になってしまう。

場と間
「仮説推論」
 思いの即興、やってみて考える。
 今の気持ちを話す。
 余白。ゆるさ。
 情報の全体像。

意義
 教科書に出てくるようなバズワードではなく、
 思想や世界観のある、
 その企業流の言葉に翻訳されていること。

ムーンショット型ビジョン
 各自の思いを引き出し、束ねる。

意思
 自分事化したストーリー

調整能力に偏る日本のホワイトカラー生産性
 改善、忍耐、複製

創造サイクル
 インプットとアウトプットの間に突然変異を起こす。
デザイン思考
 創造性の民主化、魔法の杖ではない。

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2021年05月04日

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