あらすじ
京都の美大に通うぼくが一目惚れした女の子。高嶺の花に見えた彼女に意を決して声をかけ、交際にこぎつけた。気配り上手でさびしがりやな彼女には、ぼくが想像もできなかった大きな秘密が隠されていて――。「あなたの未来がわかるって言ったら、どうする?」奇跡の運命で結ばれた二人を描く、甘くせつない恋愛小説。彼女の秘密を知ったとき、きっと最初から読み返したくなる。
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Posted by ブクログ
〜1周目〜
2021.05.13
これは傑作だと思う。
毎回泣く。
運命的な出会いをする2人のたった40日間、それでも密度の濃い40日間の物語。
必ず切なくなってしまう。
すっと読めるのでおすすめな一冊。
Posted by ブクログ
初めは何の変哲もないもったりした始まり小説だと一度本を閉じてしまったが、重要なのはその先の彼女の言動のおかしなところ、変な行動だった。
自分が彼女の立場なら想像できるだろうか?
最愛の人との思い出が日を追うごとにリセットされる。経験が遡ることのつらさを
人は相手との時間を重ねることで愛や信頼に到達することが当たり前になっていることを非常に痛感した。
この小説のスゴイところ、それが逆に進むがそれでも愛することを止めない彼女の健気さに非常に心打たれた。
愛してると相手が勇気を出していってくれたこともキスをした行動も翌日には勇気を出す前の相手に戻っている。そんな付き合いは堪らないはずなのにそれでも彼女は彼を愛することを止めなかった。
また10年も空けば人は自分の日々の方が大切になるはずなのにそれでもひたすらに相手のことを思い、姿を現していた。
そのシュチュエーションを考えた人がスゴイ。
この献身さは漫画で例えるならタッチの南ちゃんのよう(笑)
こういう無償の愛とツライ環境に私は弱い
匿名
手紙が時間を超えて想いを伝える
とても切なくて何度も読み返しました。
そして「手紙を使えば、時間を超えて愛美の気持ちを、高寿に伝える事が出来る」という事に気づきました。
作中「唯一のイラスト」が手紙
「手紙は存在している」と強調されています。
高寿に「サヨナラを言えない愛美」が不憫でしたが、 4月13日(最終日)の愛美は5月24日(最後の次の日)の高寿宛てに手紙を出して
「想いを伝えている」と想像して、
本を綴じる事にします。
素晴らしい作品をありがとうございました!
素晴らしい作品
感動。胸がきゅっとなる話でした。
高寿くん、男前でしたね!
愛美さんの事情を知った上でもう一度読み返したいと思いました。
もう一度読み返したくなる
キャラの心情や伏線の書き方がとてもよかった。
物語中盤での彼女の正体の告白で様々な細かい伏線があったことがわかり読んでいて楽しめる
Posted by ブクログ
余韻がすごい。。。現実とはかけ離れててファンタジーなんだけど、なぜかすんなり内容が入ってきた。なんでかなって考えた結果、恐らく時間が有限だってことが共通だからかなって私は思った。私が好きな人達と過ごす時間はかけがえ無い、より一層人と過ごすさ時間を大切にしたいと思う。恋は唐突に始まるものなのかな。好きな人が欲しい、欲しいって思ってる時より今を一生懸命に生きてたらふと見つかるものなのかもしれない。私もこのお店、この人と行きたいなこの食べ物、この人と食べたいって思えるような人といつか出会えるのかな。そんな大事な人が増えたら確かに喜び2倍になるよなぁ。いつか出会えたらいいな。
愛してるっていう言葉を真っ直ぐに何度も伝えている主人公が印象的。恋人と40日間しか一緒にいられないことがわかっている世界でなくても、自分がもし大切な人に出会うことができたら沢山言葉を伝えたいなと思う。なんな、愛美ちゃんの感覚って、日常で例えると初めて歩く道を来た道間違えず辿って戻る感じなんかな?って思った。
めっちゃ地元出てきたし、知ってる京都の場所がいっぱい出てきてめっちゃ新鮮やった。東京とかに住んでる人ってこんな感覚なんかな、すっごい不思議。ファンタジーやったからより一層自分の知ってる場所とか電車で物語が進んでいくのが初めての感覚で面白かった。また大阪が舞台の本読んでみたい。
Posted by ブクログ
南山高寿目線ではだんだん彼女と仲良くなっていっているが、福寿愛美目線からすればだんだん彼とよそよそしくなっていくとわかった途端今までの2人の間であった違和感に納得したのと同時に驚いた。全てを知った2人の残り少ない日々での初々しさや切なさ、この日常が終わってしまう寂しさを感じ取ってしまい涙が止まらない素敵な作品です。
もう一度、いや何回も読みたくなります。
Posted by ブクログ
タイトルはなるほどと。
舞台は京都、二十歳の二人の物語。
若い二人の爽やかな恋愛ストーリーが始まって、初々しい爽やかな恋愛物かと思うが、すぐに違和感が。
著者はタイトルに使うくらいなのだから、その点を考察するSFミステリーに重きを置くのではなく、時限恋愛物として書いたのかな。
さらに設定がプラスされて、切なさが増幅された。
時の限りが提示されて、それが迫ってくる恋愛物はあるが、どれもやっぱり切ない。そして今作はそれに加えてそれぞれの過去と未来を考えるとさらに感慨深い。
同じ二十歳を過ごせる40日、未来と過去が交錯する40日、これだけ愛し合う2人にとってその40日がどれだけ大切な時間だったか…それを気づいてから読み進めるのも素晴らしい体験だったし、再読もとても良かった。
甘く切ない日々を感じさせてくれる良作でした。
手書きの手紙やメモがせつなくて良かったなぁ
Posted by ブクログ
序盤~中盤の2人の初々しい感じがとてもかわいい。
でも終盤に真実を知って愛美がなんで泣き虫だったのかとかが分かって衝撃だった。愛美がどれだけ頑張っていたのかとか高寿にとっては初めての事が愛美にとっては最後でっていうのが辛いなって思った。でもこんなに一生懸命になれるほど好きな人がいるっていうのはとても幸せなんだろうなとも思った。
しっかり泣いた。
Posted by ブクログ
ラノベすぎる。タイムトラベルというかタイムスリップというかパラレルワールド系の話は本当に困る。タイムスリップのパラドックスなんて知らなければよかった。なんで突然会えなくなるんだ。
しかし、とはいえ、お別れシーンは感動した。
Posted by ブクログ
愛美ちゃんがかわいくて健気だった。
彼女が泣く理由が、彼にとっては初めてのことでも彼女にとっては最後だからというのが切ない。
それでも彼を悲しませないために、この交際が悪いものにならないために演じきった。
この経験があったから、愛美ちゃんは俳優の道を選んだのかな。
高寿くんもアーティストの道を選んでいる。
何ものにも代えがたい経験をし、それを失うこと。
それは必ずしも悲しいだけではなく、その人の人生に影響を与える。それをどうするのかはその人次第。
人生の中で大切な日々が少しでもあれば、それを核にがんばっていけるかな。そうありたいと思う。
あと個人的に、私は物語のテーマ(作者が表現したかったもの)がちゃんと書けていれば、整合性は「それっぽい」レベルでOK派です。
今作では逆の時間の流れを生きるふたりの切なさを描きたかったのでしょうから、その世界観、システムはぼんやりでも、よく考えると矛盾してる?でも気にならない。大事なのはそこではないから。