あらすじ
「これは、戦争です」12月22日、クリスマスを目前ににぎわう東京・恵比寿で爆破テロが発生。すぐに届いた犯行声明で、犯人は日本国首相との生放送テレビ対談を要求、受け容れられなければ次は渋谷で無差別爆破テロを起こす、と予告する。対する首相はテロには屈しないと拒否。そして翌日、最悪の事態が…!圧倒的なリアリティとスケールでおくる衝撃のクライムサスペンス!映画原作。
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Posted by ブクログ
前に映画を見たことがあったので、その記憶を辿りながら読み進めた。その日渋谷に来た一人をあのちゃんが演じてたことを最近知って、そのシーンも印象的だった。戦争は終戦を宣言したら終わるわけでなく、関係したすべての人に思い傷を、一人が負うにはあまりある傷を負わせる。自分はそのことを本当の意味で理解することはできないのかもしれないが、それでも理解する努力はしなければいけない。そんなことを考えました。
Posted by ブクログ
ある日テレビ局に「恵比寿にあるカフェに爆弾を仕掛けた」と爆破予告がくる。
その取材に下っ端の2人が恵比寿に出向くと、1人のおばさんがいて、下っ端のうち1人が椅子に座らさせられる。
なんとその椅子には、重量に反応して爆発する爆弾が仕掛けられてるとか。
爆弾はそれだけで終わらず、犯人から「次は渋谷のハチ公前」と予告される。
たくさんの警察や爆弾処理班を配置させるが、爆発ギリギリまで爆発の居場所に気付けず、またたくさんの野次馬がいたせいで、たくさんの死傷者を出してしまう。
そんな渋谷のハチ公前で、怪しい動きをしている男がいた。
その男が犯人じゃないかと疑った1人の女により通報され、追い詰められるが、その男は犯人ではなく、他に思い当たる人間がいるという。
その人間とは、20年前に自分と母親を捨てて行方不明になった実の父親だという。
その父親を追い詰めたが、何故かその場に居合わせた恵比寿でのおばさんと話をしたがっていて、場所を変え話をすることを条件に爆弾のパスワードを教える取引をした。
場所を変えるための車の中でパスワードを教えられるが、その直後にその父親の車が川に落下し、直後に爆発が起きた。
その父親の遺体は翌日の捜査で見つかったが、おばさんの遺体は見つからなかった。
一件落着に見えたが、テレビ局の下っ端のところに、おばさんから手紙が届く。
なんとあの事件の犯人はおばさんだった。
そのおばさんは、夫から爆弾の知識を詰め込まれ、自殺した夫や戦死した仲間のために復讐をするためこのようなことをしたと。
様々な人が登場し、色んな場面が交差し、ドキドキ感もあって、読んでて楽しかったです。
Posted by ブクログ
爆弾テロを題材にしたサスペンスです。一発目は犯人からの脅し。2発目ホンモノだぞ、と犯人から予告があり、総理大臣と話をさせろ、みたいな要求がある。総理は「日本国はテロに屈しない。テロリストとは交渉しない」と断じ、実際に渋谷でテロが起こり多くの死傷者を出す。このあたりの描写は、テロの予告があっているのにのこのこと出かけていく若者や、何も知らずにたまたま通りかかる会社員、嫌だなーと思っているのに友達に連れて行かれる女の子など、普通の人たちがテロに巻き込まれるバックグラウンドが書いてあってドキドキする。面白くはない。人間はなんて愚かなんだ・・・と思う。
しかしちょっと、主人公(と言っていいのか?)の須永の家庭環境の設定がしっくりこなかったな。母親との関係が。お父さんの人物像はなかなか面白かったけど。
国としてテロに対処する、とか、平和を守るということの意義を問題提起した小説・・・なのかもしれないけど、そこまで考えさせられるというよりはただのエンタテイメント・サスペンスでした。
リアルさ
映画が公開されるとのことでその前に読んでおこうと。最後の解説にあるようにとても読みやすく、すぐに話に入り込めます。面白いフィクションだけどいつ自分の身に起こっても不思議でないリアルさに恐くなりました。映画も観たいと思います。
Posted by ブクログ
人の気持ちを考えながら行動しなさいと、誰もが親や周りの人達から言われて育ってきたと思う。
人の気持ちなんか考えてられない様な状況が迫りくるのがこの小説。でも、深いところで人の気持ちを上手く汲んで行かないと悲惨な結果を招くことになる。。
全てにおいて一番真実に近づいたのは、公太なのかもしれない。
Posted by ブクログ
スラスラと読めました。初めての作家さんでした。
物語としては大掛かりな爆弾テロという割には
あっさり終わった感じがしました。特に犯人の
動機は納得出来ませんでしたね。こんな事で
普通の主婦が他人を巻き添えにするのかって
感じです。話の途中で色んな人が出てきて
グランドホテル形式の話しと思いましたが余りにも
短すぎてそこまで劇的な感まで至りませんでした。
犯人(?)に行き着くまでの捜査などを細かくして
もうちょっと長くても良かったかも?
何かちょっと惜しい感じがしました。
Posted by ブクログ
映画から見たため比較してしまうけれど。
映画で不完全燃焼の部分があったため、読んだ。
やっぱり描写は丁寧だったけれど、そこまで読むことは必須では無かったかも。
映画で?と思ってシーンも特に大きな何かはなかった
最後のシーンが、好き。
事件だけ起こして、勝手に死んでいく、みたいな展開は好きではなかったから。
裁かれるべきとも思うけれど、それは物語だから、議論すべき点ではないね。
映画では、戦争の悲惨さが際立ったんだけれど、小説だと現代社会への少しの希望も見えてよかった。
上で必須ではないと書いたけれど、映画がとても面白いと感じた人は読むと楽しめるかも。
私は映画もこの本も普通に楽しめた。