【感想・ネタバレ】葵の残葉のレビュー

あらすじ

新田次郎文学賞&本屋が選ぶ時代小説大賞W受賞!
維新に放浪された高須松平家の四兄弟。

石高わずか三万石の尾張高須の家に生まれた四兄弟は、縁ある家の養子となる。
幕末の激動期、官軍・幕府に別れて戦う運命に。

御三家尾張藩主となり、いち早く官軍についた次男・慶勝。
一橋家を継ぎ維新派と交渉した五男・茂栄。
美貌と高潔で知られた会津藩主、六男・容保。
京都所司代として兄・容保を補佐し、最後まで転戦した八男・定敬。

兄弟の誰か一人でも欠けていれば、幕末の歴史は変わった――。
埋もれた歴史を活写する傑作長篇小説!

解説・内藤麻里子

※この電子書籍は2017年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

読み終わった後、しばしボーッとするほど感動しました。時代に引き裂かれた兄弟でしたが、その絆、切れないでよかった。

0
2021年12月29日

Posted by ブクログ

幕末維新を尾張藩主・徳川慶勝、慶喜将軍就任後に一橋家当主となる徳川茂栄(もちはる)、会津藩主・松平容保、桑名藩主・松平定敬(さだあき)の四兄弟の視点から描いた時代小説。周知のように、今、ちょうど大河ドラマ『青天を衝け』で同じ時代が慶喜・渋沢を中心に描かれているが、対比しながら読めてなお一層面白かった

第37回新田次郎文学賞、本屋が選ぶ時代小説大賞受賞作品。

0
2021年06月18日

Posted by ブクログ

坂本龍馬や新撰組を中心としたものはいくつか読んだことがあったが、こういう視点からの幕末の物語は初めて。
面白かった。他の作品も読んでみたくなった。

0
2020年02月09日

Posted by ブクログ

「葵の紋」を受け継ぐ兄弟達の物語である本作だが、主要視点人物は徳川慶勝ということになるであろう。
「徳川慶勝が主要視点人物」ということでは(随分と)以前に『冬の派閥』という作品を読んだという経過も在ったのだが、本作はそれとは随分と趣が異なる。写真を初めとする欧米から入って来た新しい文物に強い関心を寄せるというような、徳川慶勝の“個人”という側面も多く描かれる。そして適宜、視点人物が4人の中で末弟となる松平定敬に切り替わる。そういう方法で、互いを大切に思う実の兄弟でありながらも、激動する世情の中で「互いに相容れ難い」という立場で苦悶するというような状況が立体的に描かれる。或いは、映画やテレビドラマのような方法と言えるのかもしれない。
本作の物語そのものは、明治11年頃の或る日、徳川慶勝、徳川茂栄、松平容保、松平定敬の4兄弟が写真館に集まって、4人揃った写真を撮影しようとしている場面から起こる。そういう中、「ここに至るまで」に徳川慶勝が想いを巡らせ、そして本編の幕末期の事に入って行くのだ…
「葵の紋」を受け継ぐ兄弟達を主人公に、時に視点人物を巧みに切り替える手法を駆使しながら、激動の幕末を立体的に独特な視点で描く本作…
『葵の残葉』は単純に非常に愉しい小説だが、幕末関係の事項、作中の主要人物に関連する事項で色々と思い出すことも多い。非常に有益だ!広く御奨めしたい!

0
2020年01月22日

Posted by ブクログ

徳川慶勝、徳川茂栄、松平容保、松平定敬の高須四兄弟の幕末を慶勝を中心に描く歴史小説。高須四兄弟や青松葉事件というのを知らなかったので勉強になった。なかなかの力作という感じで、そこそこ楽しめた。

0
2021年07月22日

Posted by ブクログ

幕末を迎える徳川家の分家の身の処し方のそれぞれ。
人生いろいろ。幕末いろいろ。
面白い視点から見た幕末維新。
ただ革命を起こした側では無くてひっくり返された側からの話だから全部受け身のお話。話に大きな起伏は無いけれども、悲哀は充分。ちょっと面白い。

0
2020年04月26日

Posted by ブクログ

維新に翻弄された悲運の四兄弟!兄弟の誰か一人でも欠けていれば、幕末の歴史は変わった。徳川傍系である高須松平家に生まれた四人が歴史を大きく動かしてゆく。

0
2020年02月29日

Posted by ブクログ

維新において、徳川家を支えた高杉松平家の四兄弟を主人公として、幕末の動乱期を描く。尾張藩主徳川慶勝、一橋家当主一橋茂栄、会津藩主松平容保、桑名藩主松平定敬。
兄弟が敵味方にわかれながらも、葵に生まれた者の宿命として、必死に生き抜いた人生に感動を覚えます。

0
2023年10月28日

Posted by ブクログ

予想通りの物悲しさや暗さを含む物語。徳川慶勝といえば城山三郎の『冬の派閥』が有名か?大きな違いとしては写真愛好家の一面が描かれるところ。人との会話の駆け引き、本音と建前。写真で撮ることができるもの、実像と虚像。この2つが物語の肝になる。おもしろかった。
※評価はすべて3にしています

0
2022年07月08日

「歴史・時代」ランキング