【感想・ネタバレ】天使が見たもの 少年小景集のレビュー

あらすじ

病死した母親の後を追う少年の姿を端正な文体で描いた表題作ほか、デビュー作「子供部屋」、教科書の定番作品「あこがれ」「自転車」など全十四編を収める。短篇小説の名手による〈少年〉を主題としたオリジナル・アンソロジー。

【目次】(*=高校国語教科書掲載作品)
子供部屋/幼年詩篇(I馬糞ひろい II父の考え IIIあこがれ*)/ 子供の墓*/自転車*/言葉*/天使が見たもの/海の子/家族の一員/ 三月の風*/みぞれふる空/水にうつる雲/あの夏あの海*
〈巻末エッセイ〉父の視線(沢木耕太郎)

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Posted by ブクログ

短編というより詩的であった。少年から見た世界(戦争に負けて帰ってくる父親像)、父親から見た少年。全体を通して暗い印象はなく爽やか。
星マークが好きだったもの。

⭐️「子供部屋」
「幼年詩篇 1 馬糞ひろい 2 父の考え 3 あこがれ」
「子供の墓」
⭐️「自転車」
「言葉」
「天使が見たもの」
海の子」
⭐️「家族の一員」
「三月の風」
「みぞれふる空」
「水にうつる雲」
「あの夏あの海」

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2023年10月27日

Posted by ブクログ

短編集。小川洋子さんのメロディアスライブラリーで表題作の「天使が見たもの」が紹介されていた。主人公の少年がある日学校から帰ると、病気がちな母が亡くなっていた。「このまま病院へ運ばずに、地図の家に運んでください。家には母も死んでいます」というメモを残し、少年は投身自殺したという、実際の事件が題材。地図に書き込まれていた「やく二百五十メートル」。
沢木耕太郎さんの、実際は母親は自殺であったにかかわらず病死に設定した点は、阿部昭の、少年に対するやさしさではないかという解説に胸を打たれた。
他にも父として、息子としての阿部昭ワールドがあった。

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2019年11月20日

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