あらすじ
2019年12月20に全国ロードショーの『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』。
2016年の『この世界の片隅に』の公開前から各所で行われた、片渕須直監督と漫画家・こうの史代の4年に及ぶ数々の対談を記録する。
すずという女性、呉の記憶、家族のかたち、戦争、絵を描くこと…マンガとアニメ――。
漫画原稿、最新アニメビジュアル、設定資料、取材写真……、精緻に構築された作品世界を原作者と監督がめぐる旅。
――こうの
誰しも自分が主人公で、世界の真ん中にいて……みたいに感じがちなんですけど、ふっと心の底で誰かを思い出したりするときに、それは片隅な気がするんです。
――片渕
いろいろなことを考えたり思ったりして生きていますけれど、もしその人がいなくなったときに、その人の「想い」って残らないと思うんですよ。
すずさんにしても、後に残るものはほんの一部しかない。だけど、「本当はこの人の中にはこんなものがあるんだよ」というのを見てあげる……と、そういう物語な気がします。
〈本文より〉
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Posted by ブクログ
30冊目『「この世界の片隅に」 こうの史代 片渕須直 対談集 さらにいくつもの映画のこと』(こうの史代/片渕須直 著、2019年11月、文藝春秋)
映画「この世界の片隅に」(2016)の原作者:こうの史代と監督:片渕須直により行われた6つの対談と、片渕須直への特別インタビューをまとめたもの。
互いが互いをリスペクトしていることがよく伝わってくる。2人ともものづくりに対する執念は凄まじい。
〈ただ、私は”外側の人間”として、さらにその外側にいる人たちに伝える役割はできるのではないか、と思うのです〉