【感想・ネタバレ】もしかして、適応障害? 会社で“壊れそう”と思ったらのレビュー

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Posted by ブクログ 2020年03月14日

■ストレッサー(ストレスの原因)に直面したとき脳内で最初に行われることは,いつ,どこで,誰が,どうしたといった事実関係の認識で主に前頭葉が担っておりここではさほど個人差は生じない。その認識にあなたなりの意味を付与する次の段階,認知の構築となると前頭葉に加え,感情を司る大脳辺縁系,記憶中枢など,複数の...続きを読む脳の領域が介入してそのアウトプットは人により千差万別となる。その多様な認知の在り方には個人により一定の傾向があり客観型と主観型に分けることができる。
・客観型は事実関係を理路整然と捉え,感情よりも理性優位で解決への道筋を比較的容易に立てられる
・主観型は「つらい」「いやだ」など感情を主体に受け止め,また解決策を模索する以前に「どうしよう」「困った」など悩みの堂々巡りに陥りなかなか解決に至らない
・さらに客観型,主観型のそれぞれに外向型と内向型が存在する
・客観・外向型は視野が広くストレス対処の選択肢を複数持つことができる
・客観・内向型は物事を捉える視野が狭く,自己の理想や責任感に没入する。生真面目で完璧主義,実直に仕事をこなすが許容範囲を超えると途端に対処の仕方が途端に分からなくなる傾向がある
・主観・外向型はストレッサーを楽天的に受け止めるタイプで,そもそも深く思い悩むことがなくストレスを溜め込まない
・主観・内向型は必要以上に深刻にストレッサーを受け止め,ネガティブ志向に陥るタイプ。適応障害に最も多いタイプ
■適応障害に罹りやすいものとして「執着性格」「タイプA」「循環気質」「回避性性格」などが挙げられる
・執着性格は,堅実で几帳面,完璧主義,頼まれると断れないといった性質を特徴とする。自信の中の秩序がいったん崩壊してしまうと立て直すのが難しいという特徴も持っている
・タイプAは,せっかち,怒りっぽい,競争心が強い,積極的,野心的,早口,多動などを特徴とする。向上心が強く,社会的な成功は得やすい反面,感情的になりやすく人間関係のトラブルを抱えがち。強い向上心と積極性,野心の原動力になっているのは「強さ」ではなくむしろ逆で自尊心が傷付けられることへの極度の危機感,自己防衛であることがほとんど
・循環気質は,体調や精神状態が特に誘因もなく浮き沈みする。日本人に多いとされ全人口の二割を占める。循環気質の意欲の源泉は他者からの評価。決して自信満々なのではなく周囲,特に上司や同僚から認められたい気持ちが強くまたその延長として過大な自己評価をする
・回避性性格はとにかく傷付くことを恐れる。まっとうな注意に対しても自分の存在を否定されたかのようなダメージを味わう上,それがいつまでも尾を引く。失敗や恥をかきたくないため,チャレンジしようとしない
・回避性性格には二通りの心性が存在する。一つは逃げることを容認し,よりストレスの少ない方向へと自ら進んでいくタイプ。二つ目は楽なポジションに逃げていることを認めたがらないタイプ。失敗や恥をかくことを極度に恐れ仕事のスキルの低いことさえ受け入れられない。二つのタイプに共通するのが自己評価の低さ。そのため言葉に容易に傷付き積み重なるとそれが増幅し抑うつ状態に陥る
■(疲弊期について)興味深いのは3という数字が節目になっていること。3分,3時間,3か月,3年と3という数字を軸に疲弊期はやってくる。
■適応障害はストレス(外部要因),感じ方や考え方という心理的要素(内部要因),3段階のストレス反応(時間要因)という3つの要素から成り立っている。
■職場にはストレスが必ずあり消し去ることはできない。また,消し去る必要もない。なぜなら,職場のストレスには,心身の健康を圧迫するというネガティブな側面もあれば,逆に乗り越えることで葛藤対処能力を高めてくれるというポジティブな面もあるから。
■(例えば虹を見て)「感動」する認識の形成は,
 視覚情報→感情中枢→認識→感動①
            ↓
           言語中枢→再認識→感動②
という二段階で形成される。
・つまり,虹という視覚情報が感情中枢の「きれい」という概念に直結し「きれい」問認識に至る①と,その認識によって「わぁ,きれいだな」などと言語化が起こり,その言語を再度脳が認識して「きれい」という再認識に至る②がある。②が①を強化する形で感動が大きくなっていく。
■復職に立ちはだかる3つの壁
①長欠感情の壁
・職場から長期間離れていたことによる不安で業務そのものよりも上司や同僚など人に対して抱かれるもの
・長欠感情には周りは頑張っているのに自分だけできないといった「劣等感」,誰も声をかけてくれない,腫れ物に触るように扱われるといった「孤立感」,力になっていなくて申し訳ないといった「罪悪感」の三つがある
②職場滞在の壁
・時間を持て余すことになり周りを見渡しては「自分は貢献できていない」「存在価値がない」「不甲斐ない」などとネガティブな感情に苛まれること
③パフォーマンス回復の壁
・周りからは以前と同じパフォーマンスを回復したように見えていても,復職者の内心では長く休んでいた負い目から無理をしていたり,頑張ってはいるけれど本来の力が出し切れていないと感じている「ずれ」
■人間は自分の存在の意味や価値といったものを考える生き物でありそれが驚かされると心を病んでしまう。
■組織と個人では自らの要求するものが相反しているといえる。適応障害はまさにこのギャップの中に生まれる病である。
■組織の駒としての自分が過ぎると自信の存在の意味や価値が希薄になる。一方,個としての存在価値にあまりに重きを置いてしまうと組織にいることさえできなくなる。組織人として組織の中にい続けるなら両者のバランスをとることが不可欠になる。
・理想は組織の一部として機能しながら,なおかつ,かけがえのない自分の価値を感じられるということ
・組織と自分のどちらがより大切かという比較に置き換えると多くの人が自分と答えるが,それでよい
・組織に属しながら個としての存在価値を見失わない秘訣は何より自分を大切に考えること
・自分を大切にするとは,家族を,友人を,恋人を大切にすることでもある。大切な人たちを組織は大切にはしてくれない。大切な人たちを守れるのはあなただけ
・組織に利用される駒よりも,組織を利用する個になるべき。組織は利己的な生き物であなたの幸せを第一義的には考えてくれない。組織が考えることは利益
・あなたは組織を利用してください。あなた自身があなたの存在価値を感じられる活動をした結果が組織にとってのベネフィットになる関係が理想
・あくまであなた自身が上位にあり,組織は下位である関係が維持できている限り,あなたが適応障害に罹ることはない
・何よりも自分を大切にすること

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適応障害について

n-taka24 2020年02月24日

現在私は病気で会社を休んでおります。
病気はうつ病です。ただ、この本を読んでいますと私は適応障害なのかとも思いました。
この本をもっと早く見つけて読むことが出来れば、私は病気にならなかったかもしれないし、あるいはもっと軽症で済んだかもしれませんでした。本当に為になる、非常に良い本でした。
ぜひ...続きを読む色んな方に読んでほしいです。

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Posted by ブクログ 2020年05月11日

「軽い適応障害」を心療内科で伝えられたこともあり、読んだ本。
自分の考え方の癖が影響しているんだろうと思いつつ、直す難しさを痛感している。。

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