【感想・ネタバレ】「失敗の本質」と戦略思想 ──孫子・クラウゼヴィッツで読み解く日本軍の敗因のレビュー

あらすじ

『失敗の本質』は、日本陸海軍の戦略・作戦の失態を鋭く分析した組織論研究の古典的存在とされている。だが、今も日本ではその教訓が十分に学ばれているとは言い難い。戦略思考の源流は、古代の『孫子』に始まり、19世紀のクラウゼヴィッツの『戦争論』で深化され、現代でも米国・中国の各軍大学校において真剣に学習されている。これら戦略古典でもって『失敗の本質』に採り上げられた例も含め日本陸海軍の戦いを再検討し、現代日本の賢慮なる戦略思考の活性化を図りたい。

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Posted by ブクログ

古典である「孫子」とクラウゼヴィッツの「戦争論」を引用しつつ、違う視点で戦史を振り返る。戦理と照らして実際とどうなっているか?がよくわかる。

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2021年08月15日

Posted by ブクログ

satsukiさんのレビューをみていろいろ考えた。
 結論としては、本書は新書では書ききれない内容なのではないのかと思う。事例が『失敗の本質』で既に取り上げられていることは、『失敗の本質』を深めるため致し方なく、その他の事例も、横断的な考察であり、単一論点の本ではないので紙幅の制限がある。
 ならば、その中で本書の意義がどこにあるかといえば、今まで行われていた組織論以外のアプローチとして、米国陸軍が既に行っている孫子とクラウゼヴィッツという学術的古典から日本軍の敗因を分析しているものであり、その点こそが新しく、著者らの論旨を重厚にしている。
 このことは、恥ずかしながら古典に馴染みがない私のような読者にとっては、なかなか難しい本だという印象を持たせる。その意味では、本書は、単なる軍事に興味があるだけで自ら学ばぬ人間にはわからないと突き放している面もあり、かなりの教養人しか理解できない本ではないか。逆に教養人ならば、軍事合理的な思考が何か、より明確にわかるのかもしれない。
 その点で、やはり新書では言い尽くせるテーマではないのだろう。続編を期待したい。その際には、古典の教養がない者にもわかると嬉しい。

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2020年01月09日

Posted by ブクログ

戦前の日中戦争から太平洋戦争、大東亜戦争
現場主導の国家戦略・ガバナンス不在の戦闘行為が国家を滅ぼすという、古今東西の自明の失敗

国が滅亡した失敗ながら「責任者」は不特定
A級戦犯なのか、それ以外なのか
こんな国は国を何度も滅ぼしてしまうのは必至

今もって戦争の名前すらハッキリしない
スタートは何処なのか・国としての通史がない!

内容は「失敗の本質」のパクリと思う

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2020年05月03日

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