あらすじ
2020年代がスタートする。
日本企業は、次の10年をどのように位置付け、何を目指せばよいだろうか。
そしてビジネスリーダーは、どのように組織を牽引していけばよいだろうか。
これが、本書の底流にある大きなテーマである。
グローバル先進企業は、すでに企業の根幹をなす基盤の進化を急速に進めつつある。
2020年代は、企業基盤進化の成否が、グローバル市場における企業の優勝劣敗を
決するといっても過言ではない。
日本企業が、2020年代を「輝きを取り戻す10年」とするためには、
ビジネスリーダーが構造変化の本質を理解し、企業基盤の進化の方向を定め、
実現に向けたアクションを開始することが大切だ。
こうした問題意識に基づき、本書では、経済の構造変化が進むなかでの
5つの企業基盤進化の方向性を提示する。
そして、それぞれの方向性について2つずつ、合計10の注目すべき経営テーマを解説する。
◎5つの方向性と10のテーマ
方向性1 新しい競争ロジックをマスターする
01 データ・ドリブン・マーケティング――AI×ビッグデータでデータ経済圏を勝ち抜く
02 エコシステム戦略――デジタルが変える「協業」のルール
方向性2 変化に柔軟に対応する組織を構築する
03 アジャイル・オーガニゼーション――激変の中で組織のあり方を抜本的に変革
04 ダイバーシティを経営の武器にする――異質のぶつかりあいがイノベーションを生む
方向性3 ダイナミックな全社変革を実現する
05 デジタル・トランスフォーメーション――日本での成功のカギ
06 デジタル・サプライチェーン・マネジメント――優位性構築か効率重視か、選択を急げ
方向性4 先が見えない時代に、経営手法を進化させる
07 シナリオプランニング――「未来」を見える化し、チャンスに変える
08 TSRマネジメント――戦略と「株主価値創造」をつなぐ
方向性5 企業の「あるべき姿」を再定義する
09 世界の先端企業が重視する「パーパス」――「存在意義」を基軸とした企業変革
10 成長戦略としての「社会的インパクト経営」――SDGs/ESGが問いかけるもの
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Posted by ブクログ
コロナ禍の影響が醒めやらぬ中、企業がどう立ち向かうべきかという論点がまとまっています。特にデジタル技術を活用してビジネスモデル、ダイバーシティを意識した経営について言及されています。
Posted by ブクログ
BCGはボストン・コンサルティング・グループですと…注射じゃないですよ…って、おやじギャグ?…知らない事ばかり(^^;
5つの方向から10個のテーマで解説してくれてます。ただ、ページ数から単純に計算すると、1テーマあたり26頁くらい。おつむが弱いので、丁寧に書いてくれないと理解出来ない(苦笑)。今年の流行りは「AI」「ビッグデータ」「デジタル・トランスフォーメーション」なのかな?。来年は「SDGs(持続可能な開発目標)」と予想?…17個も目標があるので、どうなることやら?
Posted by ブクログ
デジタル化が進む中、日本企業のあるべき姿を記載している。
企業としてはパーパスを軸に、社会的な価値を最大化し、存在意義を示し、その結果、実現する構成員の行動指針の軸となり、継続的な成長へと繋がる。
この価値観を前提とした上で、現在のデジタル技術を事業戦略や組織改革に活用し、全社改革を行う経営手法を日本企業は今こそ動いて行くフェーズになっている。
生活者→社員→自組織→事業領域→企業軸→日本社会軸→世界含めた世の中軸
このフレームで考えるきっかけとなる上で、参考となった。
Posted by ブクログ
ビジネスのメガトレンドから今後のビジネス環境と経営の目指す方向性を提示している。全部で10のテーマをそれぞれの章に分けて解説している。
今後の経営環境、課題、方向性について網羅的に紹介しているので、詳細や具体性は無い。
その意味では経営戦略の策定にあたり、念頭におくべき近い将来のビジネス環境として参考にするべきだと思う。
DX.ダイバーシティの推進など、各章のテーマや提案は耳にする事が多いものであること、またすぐに使える具体的な提案が無いことから、それらを期待している読者からは評価が低いだろう。
ただしそれらは中長期的な目線では起こりうる事ばかりであるので、広い視野で物事を見る時に参考になると思う。
Posted by ブクログ
日本企業として、この先どう生き延びていくか
自社としてどうスタンスを取るかのヒントを得られた。
アフターデジタル的な視点や、DXの視点で
どう進めるかは頭の片隅に常に気にしつつも
雲を掴む感覚だった。
この本ではエコシステムの概念として、3段階あること
そして必ずしもスーパープラットフォームを目指す
必要は無いということが理解できた。
B2Bでも何かしらのエコシステムに参加することが
キーになるのではないかと、
新規事業や協業を考える際のヒントになった。
市場をどう定義するかにもよるが、考え方のバリエーションは増えた!