あらすじ
小さな会計事務所で働く鶴峯裕(つるみねゆう)は同い年の妻・志保(しほ)と共働き、4歳の長女・莉枝未(りえみ)ともうすぐ2歳になる長男・琉大(りゅうだい)を保育園に預け、バタバタの日々を過ごしている。そんな鶴峯家に、ママ友、パパ友から子育てにまつわる難題と謎が押し寄せる! そして事件はとうとう鶴峯家にも――。裕は数々の謎を解き、育児の問題も解決して、家族の幸せを守れるのか!?
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Posted by ブクログ
共働き子育て現役真っ盛りの夫婦が経験する、現代子育て問題対処の数々。このテーマを辻村深月が書く?必要もニーズもあるのか?と思ってしまったのが正直なところ。
とはいえ、そこは辻村深月だからしっかり読ませる、日常ミステリーものに仕立て上げてはいる。考えてみれば、手がかかる子供がいる時期の日常生活って、フィクションを超越しかねないドラマチックかつアドベンチック、スリルとサスペンスとパニックに満ち溢れ、心拍上げ上げ、疲労困憊、満身創痍でも立ち上がって一歩一歩踏み出さねばならない日々…申し訳ないが、特に母親には…なので、小説の主題として最高の素材ではあるのだ。
父親経験のある俺としては、この本の個人的感想は、とにかく猛反省と深い後悔につきる。裕のような出来た父親では決してなかった俺は、あの当時妻にどれだけの負担を押し付けていたんだろうかと、そんな体たらくにも関わらず、子供をきちんと育て上げてくれたことにも、愛想つかして離婚されなかったことにも、感謝しかない。
今更遅きに失した感はあるが、これ以上の失点を積み上げないよう、でき得れば少しでも汚名挽回を期せるよう、残りの人生頑張って生活していこうとふんどしを引き締めなおした(つもりではいる)
そして…そりゃ少子化になるわ。こんな育児環境、罰ゲーム以外の何物でもない。結婚も出産も絶望感あふれるオワコン。絶対孫をせがまないようにしようと、何度も思いつつ読み進めた。セレブ雑誌VERY連載の作品でこれだもんなぁ、いわんや貧困化著しい日本においておや、やわ全く。
Posted by ブクログ
私に全然関係ない子育ての話じゃんとは思ったものの面白かった。お受験とか保活とか縁がないけど、そのしんどさは他の物事にも共通していて、自分にも近いものなんだなぁと思った。また、こんなパートナーに出会えたら幸せだろうなとも思った。
Posted by ブクログ
主人公の鶴峯裕はイケダンではなく普通にイケメンなヒーローですね。志保も良い奥さん。
あるある話だけども、そのあるある話の中でほっこりするような人情話もあって、すらすら読めたし読後感もよかった。
それにしても、やはり母娘の、形容し難い関係性を描くことにかけては、天下一品ですなぁ。
Posted by ブクログ
おもしろかった。
自分にはまったくわからない世界だったけれど。
保育園、お受験。なんだかドキュメンタリーな気分で読みました。
裕&志保。とてもいい夫婦だし、気持ちがいい。
それに莉枝未ちゃんと琉大くん。家族というチームなんだ。
とても素敵な物語でした。
Posted by ブクログ
「クローバーナイト」って?
子育て家族の話なのかな〜…なんて軽い気持ちで読み始めた本作。
保活や発語問題など自身が育児していく中で困っていた、調べていた情報なんかが盛りだくさんで懐かしく思い出しては少し苦い気持ちにもなりました(笑)
辻村さんもご体験されたのかな…?
また、これからありそうな誕生日会問題やお受験問題にもフォーカスがあたっており、とても参考になりつつ自身にその場面が来ないことを祈ろうと心に刻みました。
実際に子育て中の中でしたので、大変興味深い一作でした。