【感想・ネタバレ】お孵りのレビュー

あらすじ

結婚の挨拶のため、婚約者・乙瑠の故郷を訪れた佑二。そこは生まれ変わりの伝説がある村だった。やがて乙瑠は村で里帰り出産をすることになったが、子供は生まれ変わりを司る神として村に囚われてしまい!?

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 九州山中のある村に古くから伝わる生まれ変わりの伝承と異様な儀式、村民が崇める独自の神、カルト宗教の集団自殺事件、過去の大量虐殺事件など様々な要素が絡み合ったホラーで、村の奇妙な因習と実際の事件をモチーフにしたホラー要素の融合が恐ろしくも面白く、終始絶望感に苛まれる主人公が印象的だった。ラストのやりきれなさの中にある一抹の希望が良いアクセントだった。

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2025年07月01日

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Twitterでフォロワーさんがお奨めしていたので購入しました、読み始めたら止まらなくて書籍の帯にも書いてあるようにまるでジェットコースターです

血塗れ度強め要注意です

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2022年09月25日

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因習村ホラー。
設定にやや無理があるが(生まれ変わりシステムの偶然性や村の外での出産の顛末など)テンポがいいので飽きずに読めた。
終盤は怒涛の展開。緊迫感があり面白かった。

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2025年12月03日

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山奥にある独自のしきたりを持つ村の恐怖を描いたホラー。 こういうホラー映画っぽい題材が好きだけど、ジャンル名か分からず困っていたところに読書メーターの皆さまの感想で「因習村」という言葉を知った。今後は検索が捗りそうで嬉しい。閑話休題。 本作は「怖い」よりも「儀式キモッ」という感想、そして「クソ村人どもが」的な苛立ちが先に来た。さらに、途中から登場する味方キャラの特徴が強烈で、まるで時代劇にスマホが出てくるような違和感があった。それらを踏まえても、ホラー小説として充分に楽しめた。(楽しめた?)

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2025年10月10日

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そういう展開かな?と途中から勘付いてしまったけど、独特の風習はやはりぐっときます。
ハッピーエンドでよかった。

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2022年03月07日

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彼女の実家へ結婚の挨拶に赴いた祐二。嫌がる乙瑠を不審に思いながらも、これからの未来に希望を抱いていた。挨拶も無事に済み、宴会で酷く酔った祐二は、ふと深夜に目を覚ます。そして、親族に誘われるがままに、異様な儀式に参加させられてしまった。
***
「おどろしの森」の作者の前作「お孵り」卵を抱いた虚ろな目の女性の表紙に惹かれて購入。あらすじは読まずに買ったが、閉鎖的な村、そこで脈々と受け継がれる信仰、そして過去に起こった悲惨な事件など大好物のオンパレードで読んで大興奮。さらに、その信仰に伴う狂気的な儀式やそれに支配されている村人など兎にも角にも素晴らしい。生まれ変わり信仰という超常現象部分もあったが、実際に起こった「津山三十人殺し」がモティーフとした事件が作中でおこったり、それが繰り返されたりとオカルトホラーよりサスペンスホラー色の強い作品だった。そのサスペンス部分が主人公の婚約者である乙瑠の生まれ育った「富茄子村」で脈々と受け継がれている土着信仰とマッチしておりよかった。どっちの設定が抜けても多分面白くなかったと思う。愛した者と結婚し、子供をもうけ、幸せな家族像を想像していた主人公と乙瑠。その幸せが村の身勝手な信仰によって壊されていく様は読んでいてつらかった。村のなかで生まれ育ち、信仰を何の疑いもなく続けている人ばかりなのが原因なのだろうか。私たちが持ち合わせている価値観や倫理観に反する理屈ばかりをこねる人間ばっかり出てきてげんなり。乙瑠の親族ですら、乙瑠の幸せを積極的に壊してきてびっくりした。普通ならこんな風習に巻き込まれた娘が可哀そうとか、孫が可哀そうとか問ういう事になりそうなのに……。これが、集団心理というのだろうと思う。昔から大多数がやっていたことだからか、やっている本人たちは悪いことをしているという気配はかけらも見せない。そういう所も嫌悪感がすごい。 村人や乙瑠の親族によって完膚なきまでに叩きのめされた主人公が、これからどうなるのか、救われるのかとそればかり気になって読み進めていった。途中でオカルト専門の公安に勤める女性が出てきた時は、「あれ? 特殊部隊とかそういう方向に行くのか?」と思っていたがこの女性が主人公を的確に助け、導く役を担っていたので非常に良かった。というかこの女性がいなかったら多分主人公ではどうにもできなかったし、何も知ることができなかっただろう。村に二人で乗り込んだ際も、この女性なしではことがまったく進まなかったに違いない。 そして、村に乗り込んだ後の物語の展開はすさまじいものだった。読み進めていくと、昔この村で惨劇を起こした男の転生先が誰であるかは何となく察していたが、いざ現実を突きつけられるとかなりショックだった。そうだろうけど、そうじゃないほうが良かったなぁ。 ラストも衝撃的で、この事実は喜んでいいのか悪いのかがわからなかった。

この小説の怖い所は、信仰している人間が狂気的なところ。こういう宗教が絡むオカルト話は、信仰されている対象が自分のために村人を使役したりしそうなものだが、この話はそうではなく、信仰している側が「生まれ変わるためにはこうするしかない!」という思い込みの元行動している。別に神様が「こうしないといけない!」とお告げでいっているわけではないにも関わらずである。人間を生まれ変わらせる”だけ”の神様を信仰する側が、欲のために歪んでしまった結果がこの話だろうが、案外現代にもありそうで怖い。

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2020年12月08日

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あの津山事件とよく似た冒頭の事件記事の因縁に生まれ変わりの村という閉鎖された舞台、タイサイサマを信じる村人の狂信性、村が抱える後暗い秘密が上手く組み込まれ、気づけばこの作品の世界にすっかり没頭していた。
村の臨月の妊婦が臨む儀式も嫌悪感大だけど、何より自分の産んだ子が村の死んだ誰かの生まれ変わりとかホントにショックが大きいなぁ。母親の立場だとゾッとする。
次はどんな恐怖がくるのか楽しみな作家さん。
山羊原麻織という淡々とオカルトに対峙していく強く凛々しい謎めいた女性も気になるところ。
おもしろかった!

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2022年08月18日

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九州の最果てのような村にある強い生まれ変わり信仰。
そこの怪しげな風習の果てに巻き込まれた外部者の可哀想さ…
土着ホラー因習系のねっとりさにわくわく序盤から一転、バチバチのサバイバルバトルが入り、黒髪カッコいい公安活躍。
バトルラストの奇縁が判明、といったベタ展開で映画的。

聞くに聞けない、なんか言っちゃいけないお約束。

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2024年11月11日

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