【感想・ネタバレ】マリー・アントワネットの衣裳部屋のレビュー

あらすじ

王妃の生活と生涯を豊富なカラー写真と図版から読み解く。恋心の印であるリボンや、「悩殺」という名のつけぼくろなど、貴婦人たちの文化にも触れる。約200着の衣裳目録付き!

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Posted by ブクログ

面白かった!
レースや布を織るのに想像を絶する苦労と手間が掛かっていて、人間の執念気持ち悪…!と思ったり、当時の人々の生活の話が、ポケットにものすごくたくさん物を入れるのが当たり前だったりして、親しみを覚える史実が詰まっていて楽しかった。

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2021年03月30日

Posted by ブクログ

我儘で奔放、豪華絢爛なものを好んだ印象が強いマリー・アントワネット。彼女のファッションリーダーとしての側面とイメージとは違う王妃たる威厳と気遣い、そしてほんわかとした印象が好んだ図柄や使われた布そのものから伝わるものも解説。
何より面白かったのが、彼女の没後、改めて後世の人々の憧れとなっていった様子がファッションという形を通じて考察されているところ。

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2025年01月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

お衣装の視点からベルばらの予習。

パリオリンピックの開会式の演出で、マリー・アントワネットはフランス人に憎まれているのかと思っていたけれど、
モードの点ではマリー・アントワネットの名前を冠した服飾が19世紀に流行していると本書で知りました。

フランス人の皮肉なのか?
思うほど嫌われてはいないのかな……?

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2024年09月01日

Posted by ブクログ

マリー・アントワネットが生きた時代の服飾史(モード)のみならず服飾・繊維産業についてなど、幅広く取り上げられている。

それにしても、亜麻布の漂白にかかる工程の多いこと!下着と揶揄された白いモスリンドレスも相当な値段だったのではないだろうか。

マリー・アントワネットがフランス宮廷で馴染めなかったこととして、公開着替えが挙げられることがある。現代を生きる私は、裸を人前にさらすことが嫌だったのだろうと思っていたが、驚くことに18世紀の高位女性は下位ならば男性の前でも裸になることに羞恥心は無かったそうだ。
とすれば、彼女が本当に嫌だったのは何だったのだろう。着替え手順の身分序列エチケットだろうか。
感性は時代とともに変遷するので、歴史を紐解くときは気を付けなくてはならないと改めて感じた。

ところで、当時のかつらの材料は何だったのだろう。人毛を脱色していたのだろうか。本書にもかつらの項があるが触れられていなかった。気になる。

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2023年02月02日

Posted by ブクログ

18世紀への夢や憧れが広がる、マリー・アントワネットとファッションに関する本で結構専門的な本。自分のものとして、家に置きたい本か…と聞かれると、うーん…という感じ。それは学術的というか専門的で難しいと思う箇所がいくつかあったから。でも、可愛くて、電子書籍だともったいない本。  

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2021年09月19日

Posted by ブクログ

『マリー・アントワネットの日記』からの、本書。
図版が多く、イメージしやすい。
学術書に近い本だが、みていて楽しい。

アントワネットといえば、例のぐんかんを頭にのっけた先鋭的なファッション。
本書では、そういうイメージ以外の側面も見せてくれる。

興味深いのはやはり「シュミーズの儀式」に代表される王家の衣裳に関わる習慣。
人々の面前で着替えをし、最高位の人が下着を捧げ持って介添えするというあれだ。
空疎で形式ばった、と言ってしまえばそうなのかもしれないが、きっとそんな習慣ができるには何か事件があったのでは、と想像してしまう。

アントワネットの婚儀のために用意した衣裳費用が10億円!
オーストリアで挙げた結婚式で着たドレスは銀糸で織ったものだったこと。
彼女に誂えられたリネン類のリスト。
こうした王族の暮らしを覗き見るようなところも、もちろん面白いのだが、当時の人々のポケットの構造や内容物を細かく書いているところも興味深い。
装着式のポケット?
そしてなぜポケットに塩の入った樽?

活動的なアントワネットは重い衣装を嫌った。
それは聞いたことがある。
スキャンダラスに語られがちな「シュミーズ・ドレス」(白いモスリンのドレスであって、本当は下着ではない)は、しかし、当時の上流貴族の社会では使用人など目下の人の前で平気で着替えをするもので、「シュミーズの儀式」さえある王妃なら、むしろ臣下の前でくだけた姿を見せることもあり得る。
王家憎しの世論の中で、スキャンダルに仕立てられていったかもしれないとのことだ。
これは面白い!

王宮の衣裳係長の給与が年収1億円ほどで、その上、王妃の衣装を処分する権限もあった――つまり、売り飛ばすこともできた、とか。
アントワネット自身は同じ衣裳を複数回着ることもあったし、布も新しいものばかりではなかった、という話は新鮮だ。
宮廷経済というかなんというか。
西太后の満漢全席で多くの人の職と食が賄われた話を思い出す。

本書はアントワネットの死では終わらない。
19世紀の、懐古的な空気の中、ナポレオン3世の后ウージェニーの刺激、プチ・トリアノンでの回顧展で、ファッションに「アントワネット風」というブームが起こったことも調査している。
現象としてのアントワネットは、筆者の言うように、確かにこれからも変わり続けていくのだろう。

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2020年05月23日

Posted by ブクログ

マリー•アントワネットが生きた時代や後世に与えた影響(ウージェニー皇妃とか)にも触れつつ、服飾そのものにフォーカスされていて面白かった。ボタンや織物、刺繍の箇所は個人的に好きなので読んでてワクワクしたところ。アントワネット好きというより、ロココ調の服飾が好き、ヒントを得たい人向きの本かも。

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2024年02月11日

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