【感想・ネタバレ】禅と日本文化のレビュー

あらすじ

禅は日本人の性格と文化にどのような影響をおよぼしているか。そもそも禅とは何か。本書は、著者が欧米人のためにおこなった講演をもとにして英文で著わされたものである。一九四○年翻訳刊行いらい今日まで、禅そのものへの比類なき入門書として、また日本の伝統文化理解への絶好の案内書として読みつがれている古典的名著。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

日本は、中国、インド、朝鮮を始め、南方、北方の文化を受け入れてきた。
儒教、仏教、神道など、多くの文化の混合である。

わびさびなど、どうしてここまで洗練されてきたのか、極東という末端で、これ以上先がなかったからだろうか。
日本文化については分らないことがいろいろある。

本書では、禅を通じて、日本文化の一つの源泉を知ることができる。

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2012年08月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

今日は朝3時頃に目が覚めたからこの本を読んでいた。日本で禅の文化がどのように浸透していったのかを追いかけた。

禅は日本に中国から儒教と共に、儒教の言葉で語られる形で流入したようだが、その起源はインドの仏教にあった。

中国では朱子学において儒教や禅の起源となるような文化が花開いたとされるが、中国はあくまで歴史的に実利を求める側面が強かった。その中で禅は異質なものだったのではないだろうか。中国人が禅の起源にあたる仏教に触れたとき、その奥深さに驚いたとされる。特に禅にあって儒教や道教になかったのは空(くう)の概念。

日本で禅が広がりを見せたのは鎌倉時代や南北朝時代であり、それは僧侶だけでなく武士の日常にも取り入れられた。禅は生死を日常的に意識する戦乱の時代に適合したようだ。さらに利休のような茶道の確立と共に武士の心構えとも同期する形で展開したところに禅の特殊性と特徴があるように思う。

日本人は侘び寂びの中に禅の体現を行った。侘び寂びは清貧、静謐、静寂、そして時に貧困をもあらわす。日本において一見、華やかさとは対極の生活の中においてこそ禅の精神が育っていったことは興味深い。日本人の奥ゆかしさやもったいないと思う心はここからも育まれたように思う。

細かく書くともっと色々ありますがこんな感じ。クリスマスの今日、キリスト教ではなく東洋の文化について振り返りました。禅の文化は今や瞑想や茶道という形で精神性を伴って世界中で受け入れられています。日本ではもともと中国からとりいれつつも、独自に解釈・発展させたようなところがあります。そしてその発祥はインドの仏教に関わるとされる。この禅の歴史的展開と発展は深すぎます。

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2022年12月29日

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