あらすじ
30年前に小樽で発生した母娘惨殺事件。死刑
がすでに執行済みにもかかわらず、被告の娘
が再審を請求した。娘の主張が認められれば、
国家は無実の人間を死刑台に追いやったこと
になる。司法の威信を賭けて再審潰しにかか
る検察と、ただひとつの真実を証明しようと
奔走する娘と弁護団。「権力
vs.
個人」の攻防を
迫真のリアリティで描く骨太ミステリ小説。
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
父親が絞首刑になったシーンの後、娘がネズミを水没させるシーンが重なり、重い気持ちからのスタート。
組織の一員として真実の追求ではなく、保身に走る検察官も生々しくてリアル。
裁判官、検察官、警察は国民の味方ではなく国家権力にすぎないという切り口。
ラストには畳み掛けるように次々と新事実が発覚して、どんどん惹き込まれた。
真犯人の伏線回収も見事だった。
Posted by ブクログ
読み応えのある大変良い本だった。
全く身に覚えのないことで死刑とかゾッとする。
ひかりと葦沢のやりとりを微笑ましく読んでいたので、ひかりにはこれから幸せに生きてほしい。
読みながら、それなら真犯人は江藤の優秀な兄弟の方か?と思ったけど全然違った笑
あの人であってほしくなかったな…きついな。
Posted by ブクログ
冒頭から結末まで引き込まれっぱなしでとても面白かったです。とにかく先が気になって仕方がありませんでした。先程読み終わりましたが、余韻がすごいです。
自己の保身と組織を守る為に、人はここまで非情になれるものなのでしょうか。他の方もレビューに書いていらっしゃいましたが、ホラーより怖いお話だと思います。冤罪によって無辜の人間の命や人生が、その家族の平穏な生活が無残にも砕け散ってしまうのですから。
それにしても、途中で何度も挫けそうになりながらも最後まで戦い続けた三村ひかりさんと、それを支援し続けた森田弁護士、葦沢さん、江藤さんがとても魅力的でした。とても読み応えのある作品でした。青木さんの他の作品も読んでみたいです。
Posted by ブクログ
私水谷豊のドラマ見てから(大昔の)無罪で死刑になるのが怖かった。日々の行いさえよければ誰か助けてくれると思って生きてきたけどこの主人公のお父さん、悪いことしていないのに死刑になっちゃった。最後の真犯人はなくても良かったな。フランス行きなさいは安易だなって思ってた。
スカッとした
執行されてしまった死刑囚の娘が父の潔白を証明するための戦い。法治国家の威信をかけた検察、警察、裁判所という司法の手による偽造、隠蔽、証拠の廃棄・・・国家のもつ強大な司法権にはたして個人は抗することができるのか。
大丈夫、スカッとできました。
Posted by ブクログ
冤罪で死刑だなんて。。
あっという間に読み終わったけど余韻でぼーっとする。
真実が明らかになったところで死刑は執行されてしまっているから父親は戻らない。
でも父親の尊厳のため闘い続ける娘が痛々しかった。
Posted by ブクログ
検察や裁判官、権力の闇を垣間見ることができた。
ただ、小説としてのストーリー性は展開も読めてしまったし、真実を追う記者や弁護士たちの努力の部分は表面的な部分しか描かれてなかったから、あまり深く伝わらなかった。
Posted by ブクログ
冤罪で死刑になった父の無念を晴らすため、娘のひかりは死刑執行後に再審を起こす。検察、警察側は一丸となって間違って無罪の人間を裁いたことを認めようとしない
あらゆる証拠を集め徹底的に戦うひかりと弁護士と新聞記者たち
やっと勝ち取った灰色の無罪
そして真犯人が現れる
2度驚く話2020/02/15 18:57