あらすじ
「ハマ」を興奮の渦に巻き込んだ土地神たちが帰ってきた!
横浜の土地神達が明治時代にタイムスリップ!?
花見に興じる土地神たちの元に怪しい男から届けられた木箱。
その中に入っていたのは、中心がかすかに紫色をした黒い水晶玉だった。
訝しむ神々たちの不安は見事に的中し、その水晶玉は黒い光を放ちながら濃い影を生み出していた。
中の神、西の神、保土ヶ谷の神はその影に飲み込まれ、なんと明治時代の横浜に飛ばされてしまう。
戸惑う神々の前に現れた商家の少女・茂原れんげ。
なぜか力を発揮できなくなる土地神たちの神器、明治の横浜で暗躍する謎の犯罪集団……。
土地神たちが現代へ帰る方法を探る最中、れんげが誘拐される事件が発生し、土地神は奪還に乗り出す。
そこに鎌倉、久良岐、橘樹、都筑ら神奈川を護っていた古の土地神たちも参戦し……。
れんげの運命はいかに。そして保土ヶ谷の神たちは現代に帰ることができるのか。
時空を超えた異能バトルが繰り広げられる、超ド級のエンタテインメント再び!
前代未聞の特別付録・「神々名鑑と掌編」も必読。
※この電子書籍は2019年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
土地神同士の戦いをメインに描いたバトル風の前作と異なり、土地神の持つ人間性や、人間との関わりが色濃く描かれていて、バトル・ロマンス・ミステリー混合のような全く系統の違う作品として大変楽しめた。
このひと月、たくさんの本を読んでたくさんのことを考えた。この本を読んで、またひとつ、自分と今後のことについて考えを深められた(?)ような気がする。
まだ、なんのために生きるのか、何を目標に日々を過ごすのかは見えない。でももう少し、自由に生きてもいいのかもしれない。
『私が強くなれば、情も弱さから強さに変わる』
出会いが増えれば、その分大切な気持ちや思い出も増える。その出会いがいつか終わりを迎えた時(絶賛今がその時だが)、その出会いを辛く悲しいものとしてではなく、宝物として大事にしていけるようになりたい。
Posted by ブクログ
横浜大戦争の続編。
スピンオフとでも言うべきか。
タイムトラベルものに仕上がっており、面白い。
土地神の祖先たちも出てくるし、土地神と人間の交流も描かれる。
ミステリー要素もあり、楽しめる。
最後は涙無くして読めない。
前作を読んでいればこそなのかもしれないが本当に面白かった。
Posted by ブクログ
文庫版用にイラストを新たに描き下ろしさせていただきました。
『待ってよ』で『松本清張賞』を受賞され、
以来、読み手を惹きつける奇想天外の小説を生み出され続けている
蜂須賀さんの、横浜の土地神が繰り広げるエンタメ小説。
あわせて、
『第4回(2018年)神奈川本大賞』受賞の『横浜大戦争』もぜひ!
Posted by ブクログ
横浜の土地神たちの「横浜大戦争」から数か月後。
お花見を楽しんでいた 保土ヶ谷、西、中 の3人(柱?)の土地神が突然明治時代に飛ばされた!
ドタバタと漫画チックだった前作にくらべ
今作はタイムスリップあり、誘拐、殺人事件あり
恋愛ありの波乱万丈っぷり。
明治時代の土地神たちも魅力的。
テンポよく楽しめて文句なしに楽しめました