あらすじ
大量生産・大量消費による食品ロスや環境負荷など、その弊害が叫ばれて久しいですが、「ではどうすればちょうどよい量をつくれるのか」に対する明確な回答はありません。成長のためにはとにかく多くつくって多く売ることが当たり前という風潮のなかで、あえて生産を抑えることへの抵抗もあり、そもそも「ほどよい生産量」を決めることは覚悟が必要です。そんななか、従来とは違う「つくりすぎない」取り組みをして成長している企業もあります。ほどよい量、ほどよい時間、ほどよい成長……。これまで当たり前だった「大量生産」や「無理な時短」、「急成長」とは異なる「ほどよさ」をどのようにとらえ、実現しているのか。本書では、そのような事例をひもとき、自分のビジネスに活用するためのヒントを提示します。
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Posted by ブクログ
クルミドコーヒー 影山知明さん
お客さんを喜ばせることが仕事の目的で、売上はその効果をはかる体温計のようなものにすぎない
minimal_bean to bar chocolate
1回買ってくれる1万人より100回買ってくれる100人
KPI…重要業績評価指標。
book road
無人本屋
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印象に残った言葉。
『数は少なくても自信をもてる品質のものをつくりたい。「つくって終わり」ではなく、必要としている人にしっかり届けたい。身近な人たちと健康に楽しく働きたい。』
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"量産型"・"利益重視"・"ブランド志向"に対するアンチテーゼとしての「ほどよい量をつくる」仕事の提案をする本著。
数々のメディアでも取り上げられている、一日100食しか販売をしない「佰食屋」をはじめ、店を継続させるためあえて販売価格を上げる鍛冶工房「シーラカンス食堂」や、カカオ豆の品質にとことんこだわり口コミによりファンを獲得してきた「Minimal」など、従来の大量生産大量消費型の市場とは一線を画す店舗が紹介されている。
店を継続させるため・消費者の求める品質の商品を提供するためなど、どの経営方針もこれからの時代のスタンダードとなってくると考えられるが、その前提としてあるのが、一定の技術・知識を持っていて、かつ他にはない独創的なサービスが求められるということである。
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食や農業などの分野で大量生産・大量消費の流れから離れた商売をしている人達を取材した本。効率や「とにかく成長し続ける」といった資本主義の論理へのアンチテーゼが見られる。
無理に売り込んだり数をこなさなくても「ほどよい量」だけを丁寧に作ることで顧客に支持され、商売が成り立っている。いずれもその商品やサービスに力があるからこそできるやり方だ。
こうしたゲリラ戦的なものづくりは自分が今やっている仕事の対極にあり、羨ましくも思う。そうは言っても、数や効率で成り立たせなければならない仕事もあるわけで、「どちらが良い」という単純なものでもない。しかし「良いモノをちゃんとその価値を分かって販売しているか」を考えさせてくれる一冊だった。
Posted by ブクログ
中量生産
1人で作れる野菜の量は100世帯分
…
興味深いキーワードが並ぶ
福永紙工
minimal
パタゴニア
…
以前から気になっていた会社やブランドの名前が並ぶ
私は量産品の
プロダクトマネジメントをしていたことがある
ここで取り上げられている手法は
高付加価値中量生産
と感じた。
直観的に、恐らく、日本のような食料・エネルギー自給率の低い国では、低付加価値大量生産ビジネスと縁を切るのは難しいと感じる。
輸送技術の進展と相まって、今後の産業が、どういう形で修練していくのか色々と考えさせられた。
Posted by ブクログ
大量生産大量消費の時代に生まれ育ったので、店の棚はいつも目一杯なのが当たり前。隙間があると管理されていない、または流行っていない店というイメージになります。
こんなに商品が有って、飾っても全部売れるわけではないのによく儲かっているなと不思議に思う事が有ります。
そんな大量に作って消費を煽って儲けるというスタイルが不可能になりつつあるのは感じます。価値観の多様化によってメーカーやブランドの求心力が落ちて、自分が良いと思ったものを買い、所有する。それはとてもいい事だと思います。
買い物は投票だと思っているので、続いて欲しいものを買いお金を落とす。世の中にその物を作る人々が無数に点在して、各々小さなコミュニティーを形成する。とても健全な事です。
そのものの由来を意識して、生産過程を想像する事で大事に使う事にもつながるし、食品の廃棄をする事に戸惑いを感じる事になると思います。
地元や友人の店や物をまず優先する事でも大分違うのではないかと思います。
大量生産する事自体が不自然なんだよなあ、と気が付かせられた本でした。
Posted by ブクログ
佰食屋
一日100食ランチのみ、メニュー2~3種類
食材持ち越しなし冷蔵庫なし
広告宣伝営業なし、家賃低い場所
客20人にスタッフ1人
佰食屋1/2
50食限定、1食1000円、一日5万、月商125万
経費除き利益50万、夫婦二人で年収600万、6時間労働
シタテル(株)
閑散期に50枚以下のオリジナル服
作りたい人と工場650社をマッチング
手仕事の日本
労働の中に美、手仕事を伝統工芸の文化に昇華
プロセスをオープンに
ものの成り立ち知らないとは、価値を分からないこと
価格と機能だけではない魅力
安さよりフェアさ
ものづくり=価値づくり
クルミドコーヒー
価値観共有の特定多数をお客さんを相手に
目的はお客さんを喜ばせること
大手メーカーでも20~30%のコアファンが
8~9割の売り上げを支えている
1個買ってくれる1万人より、
100回買ってくれる100人
ブックマンション
無人の本屋
3850円の賃貸料でだれも本を販売できる集合体
売れたら1冊100円が管理費
BOOK ROAD 三鷹 がキッカケ
商店街の中の2坪の店舗
ガチャガチャで価格相当の袋を買い、自分で入れる。
毎月200冊ほど売れる。
本はお客さんからの寄付も多い。
Posted by ブクログ
期待していなかったが、とても良かった。
読み始める際に、タイトルで内容の予想がついたために敬遠していたが、一個人や一企業の事例ではなく、世界の中での日本社会のあるべき姿ではないかと思い直した。
結果的には、参考になるヒントがいくつもあり、読んでよかったと思う。