【感想・ネタバレ】プロペラオペラ 5のレビュー

あらすじ

日之雄ガメリア最終決戦、開戦!!

極東の島国・日之雄。その皇家第一王女・銀髪の美女イザヤ。同い年で幼なじみのクロトは、10才の時にイザヤにとんでもない“狼藉”をはたらき皇籍剥奪された曰く付き。
しかしふたりは今、第八空雷艦隊司令官と、その超キレ者首席参謀として国民の人気を独占する!
ガメリア大統領となったカイルは、兵器史上もっとも巨大凶悪な飛行戦艦「ベヒモス」を建造し、日之雄に迫る。奴の戦争の目的は、イザヤを娶ること。バカか!!??そんなこと許せるわけがないクロトは、カイルの仕掛けた「三角関係大戦争」の直接決戦を断固受けて立つ!!
イザヤ、リオ、速夫、ミュウ、ユーリ、クロト、絶望的戦闘を共に生き延びてきた愛すべき乗組員の野郎ども、そしてカイル。誰が死に、誰が生きるのか。
戦場の爆砕音と怒号と鼓膜を殴打するプロペラの叫び!!「恋と空戦」を書かせたら世界一の犬村小六は、今巻に、自身の生きる力の全てを叩き込んだ!!

※「ガ報」付き!

※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

2021年8月刊。高空に特殊な層が存在するため、飛行戦闘艦が活躍できる世界での大戦を描く戦記ラノベ。シリーズ完結巻。私、前巻の感想で「あと一冊で終わるの?」という疑問を呈しましたが、本巻での「これ以上はない」ぐらいの見事なまでの着地ぶりには感嘆しました。本シリーズが、太平洋戦争を模した戦記ものと最初に知った時は、「大丈夫か、それ?」と色々な面から、危惧したものです。しかし、そんなつまらない危惧や先入観を、筆者は見事な筆致とストーリーテリングで吹き飛ばしましたね。
 ワンピースを着て、微笑むイザヤを描いた、本巻の表紙イラストを見た時、「この笑みの先に、クロトはいるのか?」「ひょっとして、亡きクロトを想いつつ、浮かべている、哀しい笑顔ではないのか?」という懸念を抱きましたが、死線を越えたイザヤとクロトが無事、結ばれる結末に安堵しました。
 とはいえ、その結末に至るまでに、実に多くの貴重な生命が失われましたが。イザヤたちの幸せをひたすら願い、散っていた命たちに合掌。筆者はコンスタントに作品を発表し続けているので、次回作にも期待大です。(終)

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2021年11月19日

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